【市況】ハイテク株の一角には買い戻しの動きが意識される/オープニングコメント
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
26日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。25日の米国市場は、NYダウが26ドル高、ナスダックは85ポイント高だった。7月の消費者信頼感が予想を上回り、2年ぶりの高水準に達するなど、リセッション回避期待が高まった。さらに、主要ハイテク企業の決算を期待した買いも目立ち、終日堅調に推移した。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとする模様眺めムードは強く、積極的な売買は手控えられた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比45円安の32595円。円相場は1ドル140円80銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。取引終了後に四半期決算を発表したグーグルを運営するアルファベットは1株利益が予想を上回り、時間外取引で買われており、材料視されそうだ。SOX指数も上昇していることから、足もとで弱い値動きが目立っていたハイテク株の一角には買い戻しの動きが意識されよう。
もっとも、日経225先物はナイトセッションで32550円~32670円での狭いレンジでの推移だった。引き続き25日線に上値を抑えられており、FOMCの結果待ちのなか、仕掛け的な動きも限られそうである。日経平均も25日線に上値を抑えられているが、イベント前の買い戻しから同水準に接近する局面はあったとしても、追随する買いの動きは限られそうだ。
FOMC通過後は日銀の金融政策決定会合を控えていることもあり、イベント前の持ち高調整の動きにとどまろう。そのため、物色の流れとしては決算を手掛かりとした個別対応に向かわせやすいほか、IPO銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうである。本日はテクニスコ<2962>、エコナビスタ<5585>が上場するが、人気度合いからはエコナビスタに短期資金が集まりやすいだろう。そのほか、昨日決算を手掛かりとしたレーザーテック<6920>への資金流入が続くようだと、センチメント改善につながる可能性がある。
《AK》
提供:フィスコ