【市況】25日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続伸、主要ハイテク決算への期待高まる
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:米国株式市場は続伸、主要ハイテク決算への期待高まる
ダウ平均は26.83ドル高の35,438.07ドル、ナスダックは85.69ポイント高の14,144.55で取引を終了した。
連邦公開市場委員会(FOMC)を控え警戒感からまちまちで寄り付いた。その後、7月消費者信頼感が予想を上回り2年ぶりの高水準に達するなど、景気への楽観的な見方が一段と強まり相場を押し上げた。さらに、主要ハイテク企業の決算を期待した買いも目立ち、株式相場は終日堅調に推移した。セクター別では半導体・同製造装置、素材が上昇した一方で、銀行や自動車・自動車部品が下落した。
消費者・オフィス製品メーカーの3M(MMM)は四半期決算で内容が予想を上回ったほか、通期の業績見通しを引上げ買われた。航空エンジンや電気製品、金融なども扱うゼネラル・エレクトリック(GE)も第2四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回ったほか、航空関連需要の強さや再生エネルギービジネス関連の受注が過去最高を記録していることを理由に通期見通しを引上げ上昇した。塗料会社のシャーウィン・ウィリアムズ(SHW)は第2四半期の売り上げが過去最高を記録、通期の見通しも引上げ上昇。銀行のバンク・オブ・カリフォルニア(BANC)は地銀のパックウェスト・バンコープの買収協議に入ったとWSJ紙が報じ上昇。パックウェスト・バンコープ(PACW)は下落した。
航空・防衛のレイセオン・テクノロジーズ(RTX)は欧州航空機メーカーエアバスの小型機搭載のGTFエンジンの検査が必要だと発表、通期のフリーキャッシュフロー見通しを引き下げたことが嫌気され、下落した。
取引終了後に四半期決算を発表した検索エンジンのグーグルを運営するアルファベット(GOOG)は1株利益が予想を上回り、時間外取引で買われている。一方で、マイクロソフト(MSFT)は1株利益が予想を上回ったものの前年に比べた伸びの鈍化が警戒され、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米FOMCを控えてドル上げ渋り
25日のニューヨーク外為市場でドル・円は、141円60銭まで上昇後、140円86銭まで反落し、140円96銭で引けた。米5月の住宅価格指数や米7月消費者信頼感指数が予想を上回りドル買いが優勢となった。その後、欧州引けにかけた調整で一時ドル買いが弱まったものの米5年債入札の低調な結果を受けて長期金利が再び上昇するとドル買いも再燃した。
ユーロ・ドルは、1.1021 ドルまで下落後、1.1056ドルまで上昇し、1.1056ドルで引けた。ドイツのIFO企業景況感指数が予想以上に悪化、欧州中央銀行(ECB)が今週の理事会での利上げ後、利上げを打ち止めるとの見方が強まりユーロ売りが加速。ユーロ・円は156円24銭から155円62銭まで下落した。日欧金利差拡大観測が後退した。ポンド・ドルは、1.2812ドルへ弱含んだのち1.2889ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8693フランから0.8637フランまで下落した。
■NY原油:続伸で79.63ドル、需給改善を期待した買いが入る
NY原油先物9月限は堅調推移(NYMEX原油9月限終値:79.63 ↑0.89)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比+0.89ドルの79.63ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは78.29ドル-79.90ドル。ロンドン市場の序盤にかけて78.29ドルまで下げたが、まもなく反転し、米国市場の終盤にかけて79.90ドルまで買われた。需給改善を期待した買いが入ったようだ。通常取引終了後の時間外取引では主に79ドル台で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 32.15ドル -0.50ドル(-1.53%)
モルガン・スタンレー(MS) 94.42ドル -0.25ドル(-0.26%)
ゴールドマン・サックス(GS)354.70ドル -4.23ドル(-1.18%)
インテル(INTC) 34.10ドル +0.47ドル(+1.40%)
アップル(AAPL) 193.62ドル +0.87ドル(+0.45%)
アルファベット(GOOG) 122.79ドル +0.91ドル(+0.75%)
メタ(META) 294.47ドル +2.86ドル(+0.98%)
キャタピラー(CAT) 262.06ドル +2.69ドル(+1.04%)
アルコア(AA) 35.61ドル +1.86ドル(+5.51%)
ウォルマート(WMT) 159.17ドル -0.13ドル(-0.08%)
《ST》
提供:フィスコ