【市況】前場に注目すべき3つのポイント~ハイテク株の一角には買い戻しの動きが意識される~
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
26日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■ハイテク株の一角には買い戻しの動きが意識される
■シマノ、23/12下方修正 営業利益700億円←830億円
■前場の注目材料:TIS、フィナンシェと資本提携
■ハイテク株の一角には買い戻しの動きが意識される
26日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。25日の米国市場は、NYダウが26ドル高、ナスダックは85ポイント高だった。7月の消費者信頼感が予想を上回り、2年ぶりの高水準に達するなど、リセッション回避期待が高まった。さらに、主要ハイテク企業の決算を期待した買いも目立ち、終日堅調に推移した。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとする模様眺めムードは強く、積極的な売買は手控えられた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比45円安の32595円。円相場は1ドル140円80銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。取引終了後に四半期決算を発表したグーグルを運営するアルファベットは1株利益が予想を上回り、時間外取引で買われており、材料視されそうだ。SOX指数も上昇していることから、足もとで弱い値動きが目立っていたハイテク株の一角には買い戻しの動きが意識されよう。
もっとも、日経225先物はナイトセッションで32550円~32670円での狭いレンジでの推移だった。引き続き25日線に上値を抑えられており、FOMCの結果待ちのなか、仕掛け的な動きも限られそうである。日経平均も25日線に上値を抑えられているが、イベント前の買い戻しから同水準に接近する局面はあったとしても、追随する買いの動きは限られそうだ。
FOMC通過後は日銀の金融政策決定会合を控えていることもあり、イベント前の持ち高調整の動きにとどまろう。そのため、物色の流れとしては決算を手掛かりとした個別対応に向かわせやすいほか、IPO銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうである。本日はテクニスコ<2962>、エコナビスタ<5585>が上場するが、人気度合いからはエコナビスタに短期資金が集まりやすいだろう。そのほか、昨日決算を手掛かりとしたレーザーテック<6920>への資金流入が続くようだと、センチメント改善につながる可能性がある。
■シマノ、23/12下方修正 営業利益700億円←830億円
シマノ<7309>は2023年12月期業績予想の修正を発表。売上高は4600億円から4500億円、営業利益を830億円から700億円に下方修正した。欧州市場での春先の天候不順で自転車部品が低調な滑り出しとなったうえ、工場での減産が進み、原価率の上昇を吸収するのが難しいという。2023年12月期上期業績は、売上高が前年同期比13.3%減の2632.50億円、営業利益は同33.4%減の539.08億円だった。自転車、釣具への需要は弱含みで推移した。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(35438.07、+26.83)
・ナスダック総合指数は上昇(14144.55、+85.69)
・SOX指数は上昇(3755.27、+62.94)
・VIX指数は低下(13.86、-0.05)
・米原油先物は上昇(79.63、+0.89)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・TIS<3626>フィナンシェと資本提携
・三菱重<7011>高温ガス炉実証の「中核企業」に、経産省
・トヨタ自<7203>輸送料引き上げ、部品物流24年問題対応、ドライバー待遇向上
・日産自<7201>EV世界販売累計100万台、「サクラ」受注5万台超
・キッツ<6498>液化水素で攻勢、大口径バルブ開発、陸上受け入れ施設導入狙う
・日本精工<6471>デジタル駆使し生産性1.5倍へ、藤沢工場で“超安定”稼働
・メルカリ<4385>フリマアプリとチャットGPT連携、対話で商品検索
・キヤノン<7751>デザイン開発にMR・VR、BツーB向け
・大王製紙<3880>フラッフパルプ内製化、吸収体商品向け月産7500トン
・岡本硝子<7746>窒化アルミニウム放熱基板を量産、EV半導体向け
・三菱マテリアル<5711>スマート歯科検診サービスの新会社設立
・日揮HD<1963>旭化成と、グリーンケミカル事業化、福島に実証設備、今秋着手
・阪和興業<8078>ウズベキスタンでの事業化調査が経産省事業に採択
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・7月政府月例経済報告
<海外>
・10:30 豪・4-6月期消費者物価指数(前年比予想:+6.2%、1-3月期:+7.0%)
《ST》
提供:フィスコ