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【市況】株価指数先物【寄り前】 3万3000円処での押し目狙いのスタンスながら、リバランス影響でスキャルピング中心の商い


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 33130 -50 (-0.15%)
TOPIX先物 2292.5 +1.5 (+0.06%)
シカゴ日経平均先物 33180 ±0
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 29日の米国市場は、NYダウ S&P500が上昇した一方で、ナスダックは小幅に下落。米連邦準備理事会(FRB)が公表したストレステストの結果では、対象となった大手23行すべての銀行が合格した。金融システム不安を巡る警戒が和らぎ、JPモルガン・チェース<JPM>やゴールドマン・サックス<GS>、バンク・オブ・アメリカ<BAC>など金融株が買われた。

 また、1-3月の米実質国内総生産(GDP)確定値は、前期比で年率2.0%増加し、改定値(1.3%)から大幅に上方修正された。さらに米新規失業保険申請件数が2021年10月以来の大幅減少となるなど、米経済の底堅さを示す経済指標が好感された。半面、前日の時間外取引で買われていたマイクロン・テクノロジー<MU>は4%を超える大幅な下落となり、ハイテク株の重荷となった。S&P500業種別指数は銀行、保険、素材が上昇した一方で、メディア、食品・生活必需品小売、小売が軟調。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比変わらずの3万3180円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比変わらずの3万3180円で始まり、開始直後には3万3070円まで売られた。ただし、節目の3万3000円接近では押し目買いの意欲は強く、その後は買い戻されて米国市場の開始直前には、3万3290円まで買われる場面が見られた。米国市場の取引時間中はこう着感が強まり、3万3080円~3万3180円辺りでの保ち合いを継続。レンジ推移が続くなか、3万3130円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。前日の時間外取引で買われていたマイクロン・テクノロジーを手掛かりとした、ハイテク株買いの反動が意識されやすいほか、金融株がストレステスト通過で買われていたこともあり、織り込み済みとなる。四半期末に伴うリバランス売りなどの需給に振られやすく、方向感をつかみづらくさせそうだ。

 ただし、節目の3万3000円辺りでの買い意欲は強く、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。昨日の日経225先物は前場中盤にかけての上昇でボリンジャーバンドの+1σを上回り、一気に節目の3万3500円を超える場面が見られた。しかし、その後はリバランスの売りが強まるなか上げ幅を縮めた。

 チャート形状では+1σに上値を抑えられる格好となっているため、同水準では強弱感が対立しやすいだろう。そのため、オプション権利行使価格の3万3000円~3万3375円辺りのレンジ推移を想定する。後場に入り方向性が大きく変わる展開が続いていることもあり、スキャルピング中心の商いになりそうだ。

 VIX指数は13.54と小幅に上昇したが、4日連続で陰線を形成し、上値切り下げのトレンドを継続している。上昇を狙ったショートポジションは相当積み上がっていると考えられ、リスク選好に向かわせよう。

 昨日のNT倍率は、先物中心限月で14.48倍に上昇した。一時14.53倍まで切り上がり、25日線を上回る場面が見られた。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が牽引するなかでNTロングの形とはなったが、スプレッド狙いのトレードというよりは、四半期末におけるリバランスの影響が大きいと考えられる。本日はハイテク株の利食いが意識され、NT倍率の低下が見込まれるものの、来月のパッシブ型ETFの決算を通過するまでは方向感はつかみづらい。

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