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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):トヨタ、住友鉱、ソフトバンクG

トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■アイティフォー <4743>  1,153円  +113 円 (+10.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 アイティフォー<4743>は大幅高で連日で年初来高値を更新。13日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これを好感した買いが入った。取得上限は88万2000株(自己株式を除く発行済み株数の3.18%)、または9億円。期間は6月14日から来年3月29日まで。

■トヨタ自動車 <7203>  2,310円  +136.5 円 (+6.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 トヨタ自動車<7203>が連日でマドを開けて買われる展開。約1年4カ月ぶりの高値圏に浮上している。日経平均は上昇基調を続けているものの、プライム市場の物色対象には変化がみられている。PERやPBRの割安なバリュー株に資金が還流しており、自動車セクターもその一角だ。そのなか、同社は昨年来7カ月以上にわたって解散価値を下回る水準で推移していたが、前日にPBR1倍台を回復した。また、きょう午前中に同社の株主総会が行われ、世界的にも機関投資家の視線を集めている。

■ビジョナル <4194>  8,320円  +470 円 (+6.0%)  本日終値
 13日に決算を発表。「8-4月期(3Q累計)経常が40%増益で着地・2-4月期も34%増益」が好感された。
 ビジョナル <4194> [東証G] が6月13日大引け後(15:00)に決算を発表。23年7月期第3四半期累計(22年8月-23年4月)の連結経常利益は前年同期比39.8%増の104億円に拡大し、通期計画の128億円に対する進捗率は81.8%に達したものの、前年同期の85.6%を下回った。
  ⇒⇒ビジョナルの詳しい業績推移表を見る

■住友金属鉱山 <5713>  4,920円  +271 円 (+5.8%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>が反発。三井金属<5706>や三菱マテリアル<5711>など非鉄関連株が堅調に推移。中国人民銀行(中央銀行)は13日に7日物リバースレポ金利を引き下げた。毎営業日実施されるリバースレポの金利引き下げを予想外と受け止める向きは多く、中国で金融緩和策が強化されるとの観測が強まっている。中国当局による景気浮揚策への思惑も広がるなか、同日の米国の商品市場で銅先物は下値の堅さをみせており、非鉄セクターの支援材料となったようだ。

■アクシアル <8255>  3,545円  +180 円 (+5.4%)  本日終値
 アクシアル リテイリング<8255>が急反発。13日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を50万株(発行済み株数の2.16%)、または15億円としており、取得期間は6月14日から12月31日まで。資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的としている。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,610円  +300 円 (+4.8%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>は強弱観対立のなかも買いが先行、目先筋の利食いをこなし年初来高値近辺で頑強な値動きを示している。傘下のファンドを通じてAIベンチャーへの投資に積極的で、世界的なAI関連株人気に乗っている。前日は「チャットGPT」を開発した米オープンAIのサム・アルトマンCEOと孫正義社長が面会し、共同事業を模索していることが伝わり急速人気化したが、きょうも上値を見込んだ買いが継続している。一方、ソフトバンクGの後藤芳光CFOが昨年、保有する同社株の大量売却を行っていたことが明らかとなった。これをネガティブ視する動きは限定的ながら、上値を重くする材料と見る向きもあるようだ。

■日本製鉄 <5401>  3,001円  +115 円 (+4.0%)  本日終値
 日本製鉄<5401>は3日ぶり反発。商いも増勢で2900円近辺のもみ合いを上放れる動きをみせている。ここ日経平均の上昇が目立っているが、半導体や人工知能(AI)関連などに買い人気が偏っており、グロース(成長)株の優位性が際立っていた。バリュー株に位置付けられる同社株をはじめとした鉄鋼株は、動きが鈍かったが足もとでリターンリバーサル狙いの買いを引き寄せている。同社株はPERが7倍、PBRが0.6倍台と株価指標面から割安感が顕著であり、グロース株の上値が重くなり始めたところで、資金シフトの動きが観測される。米格付け会社のS&Pグローバルが12日に同社の長期格付けを1段階引き上げたことなども、間接的に株価の支援材料となっているもようだ。

■ホンダ <7267>  4,536円  +157 円 (+3.6%)  本日終値
 ホンダ<7267>が上げ幅を拡大し、2007年7月以来、およそ15年11カ月ぶりの高値水準をつけた。14日、新型小型ビジネスジェット機の製品化を決定したと発表しており、株価の刺激材料となったようだ。2021年に米ネバダ州で開催されたビジネス航空ショーで参考展示したコンセプト機「HondaJet 2600 Concept」をベースとし、28年頃の米連邦航空局(FAA)の型式証明取得に向け開発を進める。このほどエンジン、アビオニクス、胴体などの主要サプライヤーとの契約を締結したという。新型ジェット機は現在生産・販売するベリーライトジェット機に続く製品で、1クラス上のライトジェット機カテゴリーへの参入となる。最大11人の乗員・乗客が搭乗でき、ライトジェット機として世界で初めてノンストップでの米国大陸横断を可能にする。

■ケネディレジ <3278>  214,300円  +6,900 円 (+3.3%)  本日終値
 ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人<3278>とケネディクス商業リート投資法人<3453>、ケネディクス・オフィス投資法人<8972>が大幅高。13日の取引終了後、ケネオフィスを存続法人として、11月1日付でケネディレジとケネディ商業を吸収合併するための合併契約を締結したと発表。これが材料視された。ケネオフィスは10月31日を基準日として1口を2口に分割する投資口分割を予定している。分割を考慮したベースで、ケネディレジ1口に対しケネオフィス1.34口、ケネディ商業1口に対しケネオフィス1.68口を割当交付する。

■三井E&S <7003>  490円  +8 円 (+1.7%)  本日終値
 三井E&S<7003>が反発した。14日付の日刊工業新聞は、三井E&Sグループの三井E&SDUが、大型舶用低速エンジンの燃費を大幅に改善できる可変圧縮比機構(VCR機構)を受注したと報じた。圧縮比を変えてさまざまな燃料特性に対応できる世界初の大型舶用エンジン向けVCR機構が実用段階に入るとしている。カーボンニュートラルに向けた取り組みが進むなか、今後の受注拡大を期待した買いが入ったようだ。日本郵船<9101>が大島造船所(長崎県西海市)に発注した2隻の石炭運搬船に搭載されるエンジンに組み込まれる。三井E&SDUは大島造船所から受注したという。

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