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【市況】ダウ平均は3日続伸 IT・ハイテク株にも買い戻し=米国株前半

NY株式8日(NY時間12:46)
ダウ平均   33796.03(+131.01 +0.39%)
ナスダック   13222.45(+117.56 +0.90%)
CME日経平均先物 31840(大証終比:+240 +0.76%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は3日続伸しているほか、IT・ハイテク株も買い戻しが入っており、ナスダックも上昇している。この日発表の米新規失業保険申請件数が労働市場の軟化を示したことで、米国債利回りが低下しており、時間外でIT・ハイテク株に買い戻しが出ているようだ。米新規失業保険申請件数は2021年10月以来の高水準の増加となり、企業のレイオフ発表が実際の雇用削減につながり始めた可能性が示唆されている。

 前日はカナダ中銀の予想外の利上げでカナダ債と伴に米国債利回りも上昇していたが、きょうは下げており、IT・ハイテク株をサポートしているようだ。

 ただ、全体的には方向感のない展開が続いている印象。投資家は次の材料を待っており、ポジション調整の範囲に留まっている印象。「決算が終わり、債務上限問題が解決し、来週のFOMCを待つという、ちょっとした空白地帯にいる」との声も出ている。「FRBが利上げを一時停止することが広く予想されているが、ガイダンスがどうなるのか。そして、13日の米消費者物価指数(CPI)指数がどうなるのかが本当に重要になる」とも述べている。

 インフレがFRBの2%目標を上回っているにもかかわらず、マクロ的な兆候はじりじりと軟化していることが示されている。例えば、米賃金の伸びは鈍化。求人のIndeed社によると、5月の賃金は年率換算で前月比5.3%の上昇となったが、4月から0.4%ポイント低下した。なお、短期金融市場ではFOMCでの据え置きの確率を現段階で72%程度で見ている。

 アドビ<ADBE>が上昇。同社が著作権保護を含む新しい生成AI機能のサブスクリプションを開始すると発表したことが材料視されている。今回の発表を受けてアナリストが目標株価を従来の415ドルから500ドルに引き上げた。サービスに盛り込まれる新しい生成AI機能は明らかにイノベーションの加速ペースを引き上げるとしている。

 ゲーム販売のゲームストップ<GME>が決算を受け大幅安。同社は取締役会において、コーエン氏を執行会長に選任したことを明らかにした。コーエン氏は資本配分と経営を監督する。これに伴いファーロングCEOが解任された。コーエン氏はオンラインでペットショップを展開するチューイー<CHWY>の創業者。

ゲームストップ<GME> 21.50(-4.61 -17.65%)
アドビ<ADBE> 438.76(+20.44 +4.89%)

アップル<AAPL> 179.62(+1.80 +1.01%)
マイクロソフト<MSFT> 325.34(+1.96 +0.61%)
アマゾン<AMZN> 124.46(+3.23 +2.66%)
アルファベットC<GOOG> 123.22(+0.28 +0.23%)
テスラ<TSLA> 231.88(+7.31 +3.26%)
メタ・プラットフォームズ<META> 267.02(+3.42 +1.30%)
AMD<AMD> 121.58(+3.75 +3.18%)
エヌビディア<NVDA> 387.11(+12.36 +3.30%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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