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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 3万2500円回復でショートは入りやすいが、押し目買い意欲の強さは意識されやすい


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 32120 -120 (-0.37%)
TOPIX先物 2211.0 -12.0 (-0.53%)
シカゴ日経平均先物 32100 -140
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 5日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。デフォルト回避や6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ停止観測から前週末に大幅に上昇した反動で、利益確定の売りが優勢だった。また、5月のISM非製造業景況感指数が、前月から悪化したことも重荷となった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、メディア、公益事業が上昇した一方で、耐久消費財・アパレル、半導体・同製造装置、銀行が下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比140円安の3万2100円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比90円高の3万2330円で始まり、米国市場の取引開始前には一時3万2570円まで買われた。しかし、米国市場の取引開始後に軟化し、3万2060円まで売られた。売り一巡後は3万2320円とプラスに転じる場面も見られたが、終盤にかけては利益確定が優勢となり、3万2120円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、利食い優勢の展開になりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時3万2570円まで買われ、ボリンジャーバンドの+2σを上回ったことで、いったんは利食いが入りやすい水準だろう。また、米国市場では、開発者会議「WWDC」への期待から最高値を更新したアップル<AAPL>が、新製品であるヘッドマウントディスプレーが発表されると売りが優勢となり下落に転じた。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となりそうだ。

 日経225先物は利食い優勢ながら、ボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジでの推移を継続。節目の3万2000円近辺での押し目買い意欲の強さは意識されやすく、オプション権利行使価格の3万2000円から、+2σが位置する権利行使価格の3万2375円とのレンジを想定。特に節目の3万2500円を回復した後に下落に転じたこともあり、短期的にはショートが入りやすいと考えられる。しかし、下値の堅さがみられるようだと、早い段階でショートカバーに向かわせそうだ。利食いを想定しつつもボリンジャーバンドの+2σを上回ってくる局面では、3万3400円水準まで切り上がってきた+3σとのレンジに移行する展開も考えられる。

 週末に6月の先物・オプション特別清算指数算出(SQ)を控えて、前日の商いは概ね9月限への限月交代に伴うロールオーバーが中心だった。本日もロールオーバーが中心となるなか、ダブルインバースなどのヘッジ対応に伴う商いが変動要因になろう。

 VIX指数は14.73と小幅に上昇した。短期VIXは10.57に低下しており、リスク選好に向かいやすい。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.50倍に上昇した。朝方に14.38倍まで低下したものの、同水準に位置するボリンジャーバンドの+1σから切り返す格好となった。NT倍率は昨年8月高値の14.58倍が目先的なターゲットとなる。これをクリアしてくると、21年2月高値の15.68倍が意識されてくるため、NTロングで対応したいところだ。

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