【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:SBG、エーザイ、任天堂
SBG <日足> 「株探」多機能チャートより
ソフトバンクグループ<9984>がマドを開けて続伸、2月上旬以来約4カ月ぶりの6000円台回復となった。米国株市場では生成AIブームを背景に人工知能(AI)関連株への物色が波状的に続いている。その筆頭格が画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>で、前日の米株市場で5%を超える上昇をみせた。ソフトバンクGはこのエヌビディアの株価上昇に刺激される形で買いを呼び込んでおり、今週に入ってからは機関投資家に加え個人投資家も信用枠を使って参戦する全員参加型相場の様相を呈している。信用取組は買い長だが、このほかに貸株調達による空売りの買い戻しなども観測されるなか、踏み上げ相場の色彩を帯びている。
■エーザイ <4523> 9,399円 +349 円 (+3.9%) 11:30現在
エーザイ<4523>は続伸している。米バイオジェン<BIIB>と共同で開発したアルツハイマー病治療薬の「レカネマブ(商品名レケンビ)」に関し、米保健福祉省のメディケア・メディケイド・センター(CMS)が1日に声明を発表した。このなかでCMSは、米食品安全医薬品局(FDA)が完全承認を与えた場合、高齢者・障害者向け医療保険制度「メディケア」の適用対象となるとの認識を示した。エーザイ株に対しては、完全承認取得後の新薬の普及と、業績押し上げ効果への期待が膨らみ、株価の支援材料となったようだ。
■松屋 <8237> 1,125円 +40 円 (+3.7%) 11:30現在
松屋<8237>が続急伸した。1日の取引終了後、5月の売上速報を発表した。銀座店の売上高は前年同月比42.7%増と好調に推移しており、業況を好感した買いが入ったようだ。銀座店の売上高は、コロナ禍前の2019年5月に比べると約17%増となった。化粧品やラグジュアリーブランド、時計の販売が富裕層の顧客を中心に大きく伸びた。免税売上高も台湾や韓国、香港、タイをはじめとする東南アジア諸国に加え、欧米からの顧客が急増したことを受け、引き続き堅調だったという。
■GMO-GS <3788> 3,275円 +85 円 (+2.7%) 11:30現在
GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>が4日ぶりに反発している。午前10時ごろ、「電子印鑑GMOサイン」において、官公庁・自治体における処分通知などを電子化する「GMOサイン電子交付」の提供を開始したと発表しており、好材料視されている。「GMOサイン電子交付」は、従来の紙の処分通知を、安全性と利便性を保った状態で電子交付に切り替えることができるサービス。従来は紙で発行・郵送していた補助金の採用決定通知書などの各種処分通知類を安全に電子化し、印刷・郵送などにかかる時間やコストを削減することができるようになる。また、従来の紙の文書に使用していた公印の代わりに、知事や市町村長などの職責つきの電子証明書を使用することで、なりすまし対策を行い、安全性の高い電子交付を実現することができるようになるとしている。
■チヨダ <8185> 841円 +15 円 (+1.8%) 11:30現在
チヨダ<8185>が4日ぶりに反発している。1日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比5.8%増となり、6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。日曜日が前年より1日少ない曜日回りだったことで、客数は同2.9%減と前年を下回ったものの、プライベートブランドの「セダークレスト」のストレッチビジネスシューズや、「フワラク」のスニーカーパンプスが好調に推移し客単価が同8.9%増と上昇したことが寄与した。
■任天堂 <7974> 6,054円 +100 円 (+1.7%) 11:30現在
任天堂<7974>が続伸している。1日夜の読売新聞オンラインで「任天堂が5月12日に発売した人気ゲーム『ゼルダの伝説』シリーズの最新作ソフトが、『最も早く売れた任天堂ゲーム』としてギネス記録を更新していたことが1日、分かった」と報じられており、好材料視されている。ギネス記録の公式サイトによると、シリーズ最新作の「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」が、5月12日の発売から3日で1000万本を突破し、「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」が達成した24日で1208万本を大幅に上回ったという。
■アイル <3854> 2,719円 +36 円 (+1.3%) 11:30現在
アイル<3854>が続伸している。1日の取引終了後、みずほ銀行(東京都千代田区)とみずほリサーチ&テクノロジーズ(同)による法人DX支援サービス「みずほデジタルコネクト」にパートナー企業として参画したと発表しており、好材料視されている。「みずほデジタルコネクト」は、みずほ銀行とみずほRTが、法人顧客のDXを支援する取り組み。一方、アイルは自社開発の業務管理システムやWebサービスで5000社以上の中堅・中小企業の業務効率化や売り上げの向上などを支援しており、今回も提供するITサービスでみずほ銀行の法人顧客の企業価値向上を支援するとしている。
■科研製薬 <4521> 3,545円 +45 円 (+1.3%) 11:30現在
科研製薬<4521>が高い。午前9時ごろ、原発性腋窩多汗症治療剤「エクロック」について、韓国ドンファ・ファーマ社(ソウル市)と韓国における独占的販売契約を締結したと発表したことが好感されている。同薬は、米ボタニックスSB社の許諾を受けて、科研薬が日本初の原発性腋窩多汗症用の外用剤として20年11月から販売している。今回の契約締結は、ボタニックス社から付与されたアジア主要国のサブライセンス権により、ドンファ社に韓国における独占的な開発及び販売の権利を供与するもので、これに伴い科研薬は、ドンファ社から契約一時金、マイルストン及び販売額に応じたロイヤルティーを受け取ることになる。なお、同件による24年3月期業績への影響は業績予想に織り込み済みとしている。
■タマホーム <1419> 3,415円 +35 円 (+1.0%) 11:30現在
タマホーム<1419>が4日ぶりに反発している。1日の取引終了後、23年5月期の注文住宅及び戸建分譲住宅の引き渡し棟数が、前の期に続いて1万棟を突破したと発表したことが好感されている。なお、前の期は1万502棟だった。
■ニチレイ <2871> 3,030円 +31 円 (+1.0%) 11:30現在
ニチレイ<2871>が続伸、3000円台を大きく回復してきた。食品業界ではここ原料やエネルギーコストの上昇などを背景に商品価格引き上げの動きが相次いでいる。株式市場では、食品関連企業の値上げに対し利益採算の改善をもたらすポジティブ材料として捉える傾向が強い。そうしたなか、同社は1日に傘下のニチレイフーズが業務用冷凍たまご商品を7月1日納品分から約8~27%引き上げることを発表しており、これが好感される形で買いを呼び込んだ。
■伊藤園 <2593> 4,265円 +40 円 (+1.0%) 11:30現在
伊藤園<2593>が続伸している。同社は1日取引終了後、24年4月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比7.2%増の210億円としていることや、年間配当計画を前期比2円増配の42円としていることが好感されているようだ。売上高は同1.9%増の4400億円を見込む。原料・資材などの高騰に対し、収益改善を継続して利益確保を目指すとしている。なお、23年4月期通期の連結決算は、売上高が前の期比7.7%増の4316億7400万円、営業利益が同4.2%増の195億8800万円で着地した。
■Lドリンク <2585> 3,335円 -220 円 (-6.2%) 11:30現在
ライフドリンク カンパニー<2585>は売り先行。1日の取引終了後、336万5400株の株式売り出し、上限50万4800株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表。株式需給の悪化を懸念した売りが出ている。市場変更に伴い、株式流動性の向上や投資家層の拡大を図るため。売り出し価格は14日から19日までのいずれかの日に決定する。東京証券取引所は1日、Lドリンクの市場区分を26日付でスタンダード市場からプライム市場へ変更すると発表した。
■ワークマン <7564> 5,220円 -210 円 (-3.9%) 11:30現在
ワークマン<7564>が大幅反落している。1日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比2.3%減と2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されている。気温の上昇により、ファン付きウェアやTシャツなど夏物衣料が売り上げを伸ばしたほか、降水量が多くレインウェアや長靴も好調に推移した。一方で、手袋などの作業関連商品やアウトドアギアが低調だった。なお、全店売上高は同4.1%増だった。
■細谷火工 <4274> 1,546円 +167 円 (+12.1%) 11:30現在
細谷火工<4274>が急騰している。この日、ウクライナへの軍事支援を続ける米国が、砲弾の増産に必要な火薬を日本企業から調達しようとしていることが判明したと、一部で報じられた。火工品を手掛ける同社に対しては、受注拡大の思惑が広がる格好となり、短期資金が流入した。カーリットホールディングス<4275>も上げ幅を拡大する場面があった。報道によると、米軍は155ミリ砲弾に必要なトリニトロトルエン(TNT)の調達を日本企業に打診した。米軍が打診した企業については特定できていないとしている。
■メンバーズ <2130> 1,524円 +115 円 (+8.2%) 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
メンバーズ<2130>が3日ぶりに大きく切り返している。大企業向けにデジタルマーケティング支援サービスを行うほか、デジタルクリエーターなどの人材派遣ビジネスなども展開、人工知能(AI)分野にも精通している。1日取引終了後、Web3領域の戦略立案・実行計画段階から推進支援までを行う社内カンパニーを設立し、営業を開始したことを発表、これが株高を強力に後押しする材料となっている。株価は5月11日にマドを開けて上放れた後、1400~1500円のゾーンでもみ合いを続け、売り物がこなれていた。日足一目均衡表でも雲抜けのタイミングが近づいており、テクニカル的にも上値を見込んだ買いが集まっている。
●ストップ高銘柄
インタートレード <3747> 500円 +80 円 (+19.1%) ストップ高 11:30現在
CS-C <9258> 674円 +100 円 (+17.4%) ストップ高 11:30現在
ゼネテック <4492> 1,104円 +150 円 (+15.7%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース