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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):光通信、コナミG、大日印

光通信 <日足> 「株探」多機能チャートより
■クオールHD <3034>  1,450円  +277 円 (+23.6%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 クオールホールディングス<3034>が一時ストップ高。16日の取引終了後、第一三共<4568>の連結子会社で、医薬品の研究開発・販売を手掛ける第一三共エスファの株式を取得し、子会社化することを決めたと発表した。あわせてクオールHDは24年3月期の連結業績予想を修正し、最終利益の見通しをこれまでの55億円から62億円(前期比9.6%増)に引き上げた。今期の最終利益は減益予想から一転して増益の見通し。過去最高益も更新する見込みとなっており、材料視されたようだ。第一三共エスファが持ち分法適用関連会社となることから、影響を業績予想に反映した。第一三共保有の株式51%を24年4月までに取得し、将来的に100%をクオールHDが取得する予定。クオールHDは第一三共エスファと情報やノウハウを共有し、オーソライズドジェネリック(AG)製品を中心に、顧客ニーズに応える製品を創出していく。

■光通信 <9435>  20,590円  +1,690 円 (+8.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 光通信<9435>が大幅高、3月9日以来となる2万円大台を回復した。16日取引終了後に発表した23年3月期決算は最終利益が事前予想を上振れ前の期比4%増の913億4500万円と好調で過去最高利益更新となった。個人向けにウォーターサーバーを貸し出す宅配水事業が好調で収益に貢献している。24年3月期の同利益については前期比17%減の760億円と減益を予想しているが、これは織り込みが進んでいた。株価指標面ではPER12倍前後と割高感はない。株主還元に積極的な企業としても知られ、前期年間配当は事前計画に3円上乗せし、今期の年間配当は前期実績に19円増配となる564円を計画している。更に決算発表と合わせ35万株、50億円を上限とする自社株買いも発表しており、株価の上値を期待した買いが優勢となった。

■PAコンサル <4071>  3,155円  +120 円 (+4.0%)  本日終値
 プラスアルファ・コンサルティング<4071>が3日続伸。この日の寄り前、タレントマネジメントシステム「Talent Palette(タレントパレット)」に関して、大塚商会<4768>と販売代理店契約を締結したと発表しており、好材料視された。多くの企業のソリューションパートナーである大塚商会とパートナーシップを締結することで、より多くの企業の科学的人事や人事DXを支援するのが狙いという。

■TOWA <6315>  2,253円  +83 円 (+3.8%)  本日終値
 TOWA<6315>はここ商いを伴い上値指向を強めている。きょうはマドを開けて上放れ、一時110円高の2280円まで値を飛ばし連日の年初来高値更新となった。樹脂封止装置を主力とする半導体製造装置メーカーで半導体製造の後工程を担当する。半導体市況はスマートフォンやパソコンの在庫整理進捗の遅れなどから、底入れの兆しが見えない状況にあるが、生成AIの市場拡大に伴う高性能半導体の需要創出が新たな手掛かり材料となっている。高性能半導体では後工程の技術開発に焦点が当たっているが、後工程の製造装置が占める売上比率は全体の2割に満たない水準で、後工程に携わる企業は相対的に少なく、それだけに商品競争力が問われる状況だ。株式市場でもディスコ<6146>やアドバンテスト<6857>など後工程の範疇に含まれる有力銘柄に投資マネーが食指を動かしている。TOWAは精密金型でも高い競争力を誇り、その技術力の高さが注目されている。24年3月期は営業利益が81億6000万円予想と2割近い減益を見込むが、保守的との見方が強く増益に転じる可能性もあり、波状的な買いを呼び込んでいる形だ。

■コナミグループ <9766>  7,380円  +180 円 (+2.5%)  本日終値
 コナミグループ<9766>が5連騰。SBI証券が16日、コナミGの目標株価を9000円から9880円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。新作パイプラインの増加により今期の収益拡大のビジビリティーが高まったと指摘。モバイル・家庭用ゲーム「パワフルプロ野球 栄冠ナイン(仮)」は、「eFootball」での開発ノウハウやマネタイズモデルの再挑戦タイトルとして注目されるとしている。同証券は、コナミGの24年3月期の営業利益の予想を767億9400万円から804億1500万円に引き上げた。

■NTN <6472>  297円  +7 円 (+2.4%)  本日終値
 NTN<6472>が6日ぶりに反発。同社は16日、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)で使用されるe-Axle向けの耐電食軸受「絶縁被膜付き軸受」を開発したと発表しており、好材料視された。新製品は、軸受内部への電流通過を低減する絶縁被膜加工を軸受の外輪外径と幅面に施すことで耐電圧100ボルト以上の絶縁性能により電食の発生を抑制。これにより今後増加が見込まれるバッテリー電圧800ボルトに対応可能な耐電圧を有しているのが特徴という。なお、今回開発した絶縁被膜は世界最高水準の高速回転性能を誇る高速深溝玉軸受を含む同社e-Axle向け軸受商品への適用も可能としている。

■大日本印刷 <7912>  4,070円  +90 円 (+2.3%)  本日終値
 大日本印刷<7912>が後場に上げ幅を拡大した。この日、特別利益の発生と、通期連結業績予想の修正について発表した。24年3月期の最終利益予想は660億円から880億円(前期比2.7%増)に引き上げた。減益予想から一転して増益の見込みとなり、好感されたようだ。リクルートホールディングス<6098>が実施する自己株式の公開買い付けに応募することで、特別利益(投資有価証券売却益)が発生する見通しとなり、影響を業績予想に反映させた。

■日本航空 <9201>  2,733円  +59 円 (+2.2%)  本日終値
 日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>いずれも4日続伸と上値指向を強めている。9時50分現在、業種別騰落率で「空運」は33業種中1位となっている。インバウンド需要が物販やサービスなど国内消費を強く刺激しているが、旅客数の拡大は空運会社にとって収益拡大に直結する。きょう引け後に日本政府観光局から4月の訪日外国人客数の発表を控えており、それを先取りする買いを引き寄せている。

■インソース <6200>  1,370円  +29 円 (+2.2%)  本日終値
 インソース<6200>が4連騰。この日、神戸大学大学院経営学研究科と人的資本経営研究に関する包括連携協定を16日に締結したと発表。これが株価の支えとなったようだ。人的資本経営に関する研究教育やセミナーなどを企画するほか、研究テーマの検討や人材育成などを進めるという。

■湖北工業 <6524>  4,845円  +95 円 (+2.0%)  本日終値
 湖北工業<6524>が3日続伸。16日の取引終了後、高純度石英ガラス製品の製造技術SSG(スラリーキャスト石英ガラス)に用いる特殊プリフォームの製造装置の特許を国際出願したと発表しており、好材料視された。プリフォームとは、光ファイバーの母材となる石英材で、プリフォームをファイバー線引き装置にて延伸加工することにより、光ファイバーを作製する。同社によると今回、国際特許出願を行ったプリフォーム製造装置を用いることで、従来にない高密度に配置された多孔形状及び切削加工では実現が難しい断面形状のプリフォームの製作をすることが可能となるとしている。

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