【材料】三菱総合研究所---2Q増収、シンクタンク・コンサルティングサービス、ITサービスともに売上高が増加
三菱総研 <日足> 「株探」多機能チャートより
三菱総合研究所<3636>は27日、2023年9月期第2四半期(22年10月-23年3月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比7.4%増の733.25億円、営業利益が同0.2%減の92.91億円、経常利益が同1.8%減の98.36億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同16.1%減の65.33億円となった。
成長事業の牽引役と位置づけたDX事業では、民間、公共、金融の3つの分野を設定して展開を図っている。また、同社及びITサービスセグメントの中核を担っている三菱総研DCSとの連携を一層強化し、営業・コンサルティング活動面でも双方の組織を結び付け、一体的に取り組んでいる。民間向けには、DXコンサルティングとクラウド移行を組み合わせた支援や、ビッグデータ分析を採り入れたデジタルマーケティング、公共向けには行政DXの推進、金融向けには事業領域や顧客層拡大などを積極的に展開している。また、AI等先端技術活用については、生成AIの動向をいち早く捉え研究開発を進めている。2023年4月には、ウェブからの情報収集・レポーティングを自動化するAIツールに、生成された文章に含まれる誤情報を検知・削除する機能を実装したAIサービスの提供を開始した。 こうした取り組みの成果は、当第2四半期累計期間では、政府関係のクラウドや5G関連事業等、民間企業のDX推進支援やスマートモビリティ関連事業等の受注実績として顕在化した。
シンクタンク・コンサルティングサービスについて、当第2四半期累計期間は、官公庁の5G・クラウド関連事業やエネルギー・運輸・IT関連企業のシステム、事業戦略支援関連業務等が売上に貢献し、売上高は前年同期比5.9%増の362.36億円となった。一方、大型実証事業による外注費や将来成長のための先行投資(人財)コストが増加し、経常利益は同11.6%減の61.02億円となった。
ITサービスについて、当第2四半期累計期間は、金融・カード分野の一層の拡大などに伴い売上案件が伸長し、売上高が同8.9%増の370.88億円、経常利益は同19.8%増の37.28億円となった。
2023年9月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比1.2%増の1,180.00億円、営業利益が同1.5%増の93.00億円、経常利益が同1.0%増の106.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同15.7%減の65.00億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ