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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 積極的な売買は手控えられるが、引き続き2万8500円水準での底堅さを意識る


大阪6月限
日経225先物 28590 +30 (+0.10%)
TOPIX先物 2039.0 +5.0 (+0.24%)

 日経225先物(6月限)は前日比30円高の2万8590円で取引を終了。寄り付きは2万8630円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万8675円)にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まった。現物の取引開始直後に日中比変わらず水準まで軟化する場面も見られたが、前場中盤にかけて買い戻され、2万8680円まで上昇した。ただし、ロングの動きも限られるなか、その後は2万8600円~2万8650円辺りで保ち合った。後場終盤にかけて保ち合いを下放れ、2万8550円とマイナスに転じる場面も見られた。

 日経225先物は、引き続き2万8500円処に接近する局面では、押し目買い意欲の強さがうかがえた。だが、東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が終日弱い値動きで推移。指数を下支えしていたファーストリテイリング <9983> [東証P]も後場になると軟化し、マイナスに転じたことが日経平均型の重荷となった。

 東証プライムの売買高は8億2685万株と薄商いであり、先物市場でも仕掛け的な売買は限られた。日米ともに主要企業の決算発表を控えるほか、日本では27日、28日に日銀の金融政策決定会合が開催されるとあって、模様眺めムードは強い。ただし、2万8500円接近では底堅さが意識されており、決算内容を見極めつつも押し目狙いのロング対応は継続か。

 取引終了後に2023年3月期決算を発表したニデック <6594> [東証P]は、営業利益が下方修正した計画を下回っての着地だった。しかし、24年3月期は前期比2.2倍の2200億円を計画しており、コンセンサスを上回る。昨年1月以降、下落基調を継続していることもあり、アク抜けの動きから日経平均株価を下支えする展開が期待されそうだ。

 なお、グローベックスの米株先物は主要な株価指数先物がマイナス圏で推移している。週明けの米国市場は不安定な値動きが見込まれるものの、ニデックの今期見通しを評価する動きにより、ショートは仕掛けづらくなろう。ボリンジャーバンドの+1σは2万8500円に切り上がってきており、サポートして意識されやすい。

 NT倍率は先物中心限月で14.02倍に低下し、25日移動平均線を挟んでの推移だった。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の決算待ちとなるなか、ややNTショートに振れやすいようだ。26週線が13.97倍に低下してきているため、同線までの調整は想定しておいた方が良さそうだ。もっとも、米国の大型テック株の決算反応次第では、日経平均型優位の展開は十分考えられるため、積極的なポジションの組成は決算通過後だろう。

 手口面では、日経225先物はドイツが250枚、BofAが190枚、三菱UFJが110枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが340枚、楽天が210枚、UBSが130枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はBNPパリバが290枚、ソジェンが240枚、シティが220枚、モルガンSが180枚程度の売り越しに対して、UBSが620枚、JPモルガンが190枚、BofAが140枚程度の買い越しだった。

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