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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 権利行使価格2万8500円を中心とした上下の行使価格2万8375円~2万8625円処のレンジを想定


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28540 -40 (-0.13%)
TOPIX先物 2034.5 -5.0 (-0.24%)
シカゴ日経平均先物 28550 -30
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場は、NYダウ S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。3月の英消費者物価指数(CPI)が前年同月比10.1%と市場予想を上回ったことから、金融政策の一段の引き締めが必要になるとの見方につながった。欧米の中央銀行による金融引き締めが続くとの観測から米長期金利の上昇が警戒され、相場の重荷となった。

 また、米主要企業の決算が本格化するなか、売上高が市場予想を下回ったネットフリックス<NFLX>が下落し、取引終了後に決算発表を控えていたIBM<IBM>やテスラ<TSLA>が売られたことも投資家心理を神経質にさせたようだ。半面、予想を上回る決算が好感された地銀のウエスタン・アライアンス・バンコーポレーション<WAL>は24%を超える大幅上昇となり、保険のトラベラーズ<TRV>も6%超の上昇だった。S&P500業種別指数は運輸、小売、公益事業が上昇した一方で、自動車・同部品、電気通信サービス、メディアが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比30円安の2万8550円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比20円安の2万8560円で始まり、じり安基調が続くなか、米国市場の取引開始直後には2万8400円まで売られた。しかし、売り一巡後は買い戻しされて、中盤には2万8590円と一時プラスに転じる場面もあった。日中終値を挟んだ保ち合いから終盤にかけてややショートが優勢となり、2万8540円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の展開になりそうだ。英CPIの結果を受けてナイトセッションで2万8400円まで売られたが、ボリンジャーバンドの+1σ水準に接近しており、支持線として意識されやすいだろう。取引終了後に決算を発表したテスラは、時間外取引で3%を超える下落で推移する一方で、IBMは1.4%ほど上昇している。米国では主要企業の決算でセンチメントが大きく変わるため、決算を見極めたいとする模様眺めムードは強まりそうである。

 なお、VIX指数は16.46に低下した。一時16.17まで下げる場面も見られるなど、リスク選好のなかでショートは入りづらい。日経225先物は短期的にボリンジャーバンドの+1σ辺りを仕掛けてくる動きはありそうだが、調整する局面ではその後のショートカバーを狙った押し目狙いのロングで対応したいところだ。そのため、オプション権利行使価格の2万8500円を中心とした上下の権利行使価格2万8375円~2万8625円辺処のレンジを想定する。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.01倍に低下した。支持線として意識されている25日移動平均線水準であるが、ウエスタン・アライアンス・バンコーポレーションの大幅な上昇もあって、金融セクターへの買い戻しは継続しやすいとみられ、ややNTショートを想定したスプレッド狙いのトレードが入りそうだ。ただし、エヌビディア<NVDA>が引き続き買われているほか、アマゾン・ドット・コム<AMZN>やアップル<AAPL>など大型テック株の一角が堅調なため、日経平均型の下支えとなる可能性はある。そのため、明確なトレンドは出にくいだろう。

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