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【市況】メガバンクへは買い戻しの動きが意識されやすい/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 18日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。17日の米国市場はNYダウが100ドル高だった。チャールズ・シュワブの決算が予想を上回ったため、投資家心理が改善した。4月のNY連銀製造業景況指数はプラス10.8とマイナス15辺りの市場予想を大きく上回ったことから、5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測が重荷となり、一時下落に転じる場面も見られたが、終盤にかけて買い戻された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円高の28590円。円相場は1ドル134円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の相場展開が見込まれる。日経225先物は一時28430円まで下げる場面が見られたものの、その後は28500円を挟んだ底堅い値動きのなか、終盤にかけてリバウンドを強めて28600円と高値で終えていた。日経平均は前日まで7営業日続伸となり、過熱感は警戒されてくることから、3月9日の高値28734円を意識しつつも、利益確定の動きは次第に強まってくる可能性はあるだろう。そのため、買い一巡後はこう着感の強い展開を想定しておきたい。

 ただし、3月高値接近での達成感やダブルトップ形成が意識されやすいとはいえ、その後の調整を狙ったショートは避けておきたいところだろう。米国ではJPモルガンなど大手銀行の決算に続いて、警戒されていたチャールズ・シュワブにおいても3月の信用リスクが高まる状況下での影響は限られていたことから、金融セクターを見直す動きが強まりやすい。3月の金融混乱の局面で、多くのファンドは世界の金融株のロングポジションを解消したとみられている。そのため、メガバンクなどへは買い戻しの動きが意識されやすいだろう。

 また、FOMCでの追加利上げが織り込まれるなか、円相場は円安に振れて推移していることから、出遅れ感のある自動車株への見直しも意識されそうだ。今後本格化する主要企業の決算を控え、積極的な上値追いの流れは限られるものの、押し目待ちの買い意欲は強そうだ。また、主要企業の決算を前に手掛かり材料に欠ける面もありそうだが、テーマ性のある材料株への循環的な物色に向かわせよう。
《AK》

 提供:フィスコ

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