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【市況】NY株式:米国株式市場は反落、追加利上げを警戒

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

ダウ平均は143.22ドル安の33,886.47ドル、ナスダックは42.81ポイント安の12,123.46で取引を終了した。

予想を上回った銀行決算を好感し、寄り付き後、一時上昇。しかし、4月ミシガン大消費者信頼感指数や同指数の1年期待インフレ率が予想を上回ったため、金利先高観が再燃して下落に転じた。その後もボーイング(BA)の下落がさらなる売り圧力となり、下落幅を拡大。連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が一段の金融引き締めが必要との考えを示すと、5月連邦公開市場委員会(FOMC)の追加利上げがほぼ織り込まれ、ハイテクも売られ、終日軟調に推移。終盤にかけても戻り鈍く終了した。セクター別では銀行が上昇した一方で、不動産が下落。

銀行のJPモルガン(JPM)は第1四半期決算で純金利収入が予想を上回ったほか、預金残高も予想外に増加したことが明らかになり上昇。同業シティグループ(C)も第1四半期決算で金利関連のトレーディング収入や金利収入増で予想外の増益を計上し、買われた。ブラックロック(BLK)も四半期決算で1株利益が予想を上回り、上昇。一方、航空機メーカーのボーイング(BA)は737MAX機の部品の品質問題を巡り一部納入を停止すると発表して下落した。同機の組み立てを請け負うスピリット・エアロシステムズ(SPR)も下落。管理医療会社のユナイテッドヘルス(UNH)は1-3月期決算で増収増益を計上、予想も小幅に引き上げたが、高齢者向けの比較的安価な保険を巡る価格変更による影響に懸念を表明したため売られた。

投資家の恐怖心理をあらわすVIX指数は17付近まで低下し、昨年1月来で最低となった。

(Horiko Capital Management LLC)

《YN》

 提供:フィスコ

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