【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:C&R、タムラ、ディスコ
C&R <日足> 「株探」多機能チャートより
クリーク・アンド・リバー社<4763>は大幅続伸。3月末に戻り高値2355円をつけてからは調整局面に移行していたが、好決算発表を受け目先急速に切り返す展開にある。同社が6日取引終了後に発表した23年2月期決算は営業利益が前の期比16%増の39億5600万円と2ケタ成長で過去最高利益を更新した。好決算を背景に年間配当は従来計画の23円に4円上乗せし27円とする。続く24年2月期の営業利益も前期比14%増の45億円と2ケタ成長を予想しており、連続で過去最高更新となる見通し。年間配当は前期実績比14円の大幅増配となる41円を計画しており、これもサプライズを誘った。同社では株主還元を強化し配当方針を変更、配当性向の水準を従来の20%から30%に引き上げることを開示している。また同日に中期経営計画も発表した。同計画では26年2月期に営業利益56億5000万円を数値目標に掲げている。
■ウェザーニューズ <4825> 6,660円 +260 円 (+4.1%) 11:30現在
ウェザーニューズ<4825>は4日ぶりに反発している。同社は6日取引終了後、23年5月期第3四半期累計(22年6月~23年2月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比18.5%増の25億1000万円で、通期計画32億円に対する進捗率が78.4%となったことが買い安心感につながっているようだ。売上高は同7.4%増の158億400万円で着地した。独自コンテンツの拡充を行ったことでアプリ利用者数が増加し、サブスクリプションサービス売り上げ及び広告収入が好調に推移。利益面ではソフトウェア開発費の最適化を継続したことなどが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。
■アークランズ <9842> 1,554円 +46 円 (+3.1%) 11:30現在
アークランズ<9842>は大幅続伸している。旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が6日の取引終了後に財務省に提出した大量保有報告書で、シティインデックスイレブンスのアークランズ株式保有割合が5.03%と、新たに5%を超えたことが判明。これを受けて需給思惑的な買いが入っているようだ。保有目的は投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うことで、報告義務発生日は3月30日としている。
■タムラ製作所 <6768> 822円 +24 円 (+3.0%) 11:30現在
タムラ製作所<6768>が3日ぶり反発。同社のカーブアウトベンチャーであるノベルクリスタルテクノロジーとNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が6日、国内で初めて酸化ガリウムショットキーバリアダイオードの実機動作確認に成功したことを発表。これが株価の刺激材料となっている。タムラは次世代デバイスである酸化ガリウムパワー半導体の開発に早くから取り組んでおりマーケットでも注目度が高い。
■JCRファーマ <4552> 1,470円 +29 円 (+2.0%) 11:30現在
JCRファーマ<4552>が続伸している。6日の取引終了後、遺伝子組み換えムコ多糖症2型治療剤「イズカーゴ」について、住友ファーマ<4506>と日本における共同プロモーションに関する契約を締結したと発表しており、好材料視されている。4月24日以降、医療関係者に対する同剤の情報提供活動を共同で実施するという。これに伴い、住友ファーマは本契約締結時にJCRファーマに対して契約一時金を支払うほか、プロモーションに伴いJCRファより受領する対価を売上高に計上する。なお、製造・販売はこれまで通りJCRファが担当するとしている。
■ディスコ <6146> 14,100円 +170 円 (+1.2%) 11:30現在
ディスコ<6146>が5日ぶりに反発している。6日の取引終了後に発表した第4四半期(1~3月)単独売上高が前年同期比9.4%増の665億円となり、四半期ベースとしては過去最高を更新したことが好感されている。想定よりも機械装置の検収が進捗した。通期では2342億円となり、直近の個別売上高予想である2241億円を上回った。
■セブン&アイ <3382> 5,682円 -190 円 (-3.2%) 11:30現在 東証プライム 下落率4位
セブン&アイ・ホールディングス<3382>は下値を探る展開。5900円台半ばに位置する75日移動平均線との下方カイ離を広げる動きをみせている。同社が6日取引終了後に発表した23年2月期の決算は売上高にあたる営業収益が11兆8113億300万円(前の期比35%増)と急拡大、国内の小売りでは初の10兆円超えとなった。スーパー事業は苦戦しているものの、コンビニエンスストア事業が国内及び海外でも好調に推移し収益を押し上げている。また、増収効果を反映して営業利益も前の期比31%増の5065億2100万円と大幅な伸びを確保した。ただ、24年2月期については営業収益の伸びが一服し前期比6%減と減収を予想している。営業利益は米国でのコンビニ事業好調などを支えに前期比1%増の5130億円と小幅ながら増益基調を維持する見通しにあるが、今期業績の鈍化を警戒する売りが優勢となった。
■ダイセキ <9793> 3,695円 -80 円 (-2.1%) 11:30現在
ダイセキ<9793>が5日続落し年初来安値を更新。大和証券は6日、同社株の投資判断を「1(買い)」から「2(アウトパフォーム)」に引き下げた。目標株価は5250円から4350円に見直した。23年2月期の連結営業利益は前の期比1.7%減の127億1100万円と会社計画に未達で着地。第4四半期(22年12月~23年2月)の単体の減速がやや大きかった。24年2月期の同利益は前期比3.0%増の131億円と緩やかな増益のガイダンスが示されたが、株価の反転材料としては力不足とみている。同証券では24年2月期の同利益を従来予想の140億円から137億円に見直している。
■キユーピー <2809> 2,217円 -42 円 (-1.9%) 11:30現在
キユーピー<2809>が反落している。同社は6日取引終了後、23年11月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の210億円から140億円(前期比45.0%減)に引き下げたことが嫌気されているようだ。売上高予想も4540億円から4400億円(同2.3%増)に下方修正。高病原性鳥インフルエンザの感染拡大で鶏卵の供給が逼迫しており、供給回復にしばらく時間がかかるとみている。
■ビックカメラ <3048> 1,083円 -16 円 (-1.5%) 11:30現在
ビックカメラ<3048>は4日続落している。6日の取引終了後、23年8月期の連結業績予想について、営業利益を173億円から155億円(前期比13.2%減)へ下方修正したことが嫌気されている。ビックカメラにおいてインバウンド売り上げの回復を織り込むことで、売上高は8235億円から8300億円(同4.7%増)へ上方修正したが、コジマにおいて売上高の減少及び足もとの市場環境を踏まえた売上総利益率の低下を見込むことが要因。また、ビックカメラにおいて、店舗人員の増加などの戦略による固定費増を見込むことも響く。なお、純利益は78億円(同35.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■ヘッドウォータース <4011> 13,790円 +3,000 円 (+27.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
ヘッドウォータース<4011>はストップ高カイ気配。同社はAIのシステム開発を通じて企業の経営課題を解決するAIソリューション事業を展開し時流を捉えている。6日取引終了後、米画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>のエッジAIスーパーコンピューター「NVIDIA Jetson」シリーズに標準対応したエッジAIデバイス管理ソリョーション「SyncLect Edge AI DMS」を開発したことを発表、これが投資資金の攻勢を加速させる材料となった。また、東証が7日売買分から信用取引の臨時措置を解除することも物色人気を増幅させている。
■ASJ <2351> 520円 +68 円 (+15.0%) 一時ストップ高 11:30現在
ASJ<2351>は急動意。6日の取引終了後、グループ会社のイー・フュージョンが米オープンAI社の「チャットGPT」に対応したスマートフォン向けアプリをリリースしたと発表しており、これを材料視した買いが集まっている。今回リリースしたのは、AIキーボードアプリ「PassKeys(パスキーズ)」。パスワードが求められるウェブサイトに素早く入力できるというもの。初回バージョンは無償で提供するという。
■東海ソフト <4430> 999円 +105 円 (+11.7%) 11:30現在
東海ソフト<4430>は急騰。6日の取引終了後に23年5月期業績予想の上方修正を発表。あわせて従来20円としていた配当予想を30円(前期16円)に増額することも発表しており、これらを好感した買いが入っている。今期予想は売上高が76億5000万円から77億円(前期比5.4%増)へ、営業利益が6億8300万円から8億5200万円(同26.5%増)へそれぞれ引き上げられた。ウィズコロナ・アフターコロナを見据えた事業拡大や設備投資のデジタル化など企業の動きが活発となり、ソフトウェア開発需要が高水準にあることが追い風。品質管理体制の強化といった取り組みの効果も表れてくる見通し。なお、同時に発表した第3四半期累計(22年6月~23年2月)の決算は、売上高が57億700万円(前年同期比4.6%増)、営業利益が6億7500万円(同34.7%増)だった。
■日本色材工業研究所 <4920> 1,702円 +147 円 (+9.5%) 一時ストップ高 11:30現在
日本色材工業研究所<4920>が一時ストップ高と急騰。株価は買い人気を集め、年初来高値を更新した。6日取引終了後、23年2月期連結業績予想の上方修正を発表したことが好感された。売上高は115億8300万円から117億6000万円(前の期比35.1%増)に見直したほか、最終損益は1億9400万円の黒字から2億4600万円の黒字(前の期1億2200万円の赤字)に修正した。新型コロナウイルス感染拡大が収まる傾向にあるなか、マスク着用の軽減やインバウンドの需要の回復を受け、国内外の化粧品メーカーからの受注が回復していることが寄与する見込みだ。
■クシム <2345> 442円 +30 円 (+7.3%) 11:30現在
クシム<2345>が続急伸した。6日の取引終了後、連結子会社のチューリンガムが、Speee<4499>の子会社であるDatachainと、ブロックチェーンのクロスチェーン技術に関して提携したと発表しており、材料視されたようだ。異なるブロックチェーン間のインターオペラビリティー(相互運用性)に関して豊富な経験を持つDatachainと、データや資産の効率的な移動を可能にするクロスチェーン技術の具体的な適用について互いに連携する。クシムは13日に、ドバイにおけるゲームパブリッシング支援などを含めたチューリンガムの現状と今後の事業展開についての説明会を開く予定という。
●ストップ高銘柄
赤阪鐵工所 <6022> 2,660円 +500 円 (+23.1%) ストップ高買い気配 11:30現在
ジャパンエン <6016> 2,154円 +400 円 (+22.8%) ストップ高 11:30現在
阪神内燃機工業 <6018> 1,680円 +300 円 (+21.7%) ストップ高 11:30現在
アイビーシー <3920> 732円 +100 円 (+15.8%) ストップ高 11:30現在
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
WT天然ガス <1689> 1円 -0.2 円 (-16.7%) ストップ安 11:30現在
アジア開発キャピタル <9318> 1円 0 円 (0.0%) ストップ安売り気配 11:30現在
以上、2銘柄
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