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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):トリケミカル、ギフトHD、ヤーマン

トリケミカル <日足> 「株探」多機能チャートより
■トリケミカル研究所 <4369>  2,035円  -394 円 (-16.2%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 トリケミカル研究所<4369>が急反落。15日の取引終了後に24年1月期業績予想を発表し、営業利益を前期比0.1%減の35億円とした。これまで増益トレンドを続けてきただけに、今後の成長鈍化への懸念が強まっているようだ。売上高については同11.6%増の154億円と引き続き増収基調を維持する見通しを示した。更なる経費削減に取り組むほか、半導体需要が回復した場合に備えて新規材料の市場投入や既存材料の生産性向上を図っていく方針。配当予想は前期比据え置きの30円とした。同時に発表した23年1月期決算は、売上高が前の期比19.3%増の138億300万円、営業利益が同17.8%増の35億400万円だった。あわせて、26年1月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。最終年度に売上高195億円、営業利益48億8000万円とする目標を掲げている。

■ギフトホールディングス <9279>  3,890円  -700 円 (-15.3%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率3位
 ギフトホールディングス<9279>がストップ安。15日の取引終了後に23年10月期第1四半期(22年11月~23年1月)の決算を発表。純利益が前年同期比30.0%減の3億7900万円と大幅減益で着地しており、これを嫌気した売りが膨らんだ。補助金収入があった前年同期の反動が出た格好。売上高は同30.5%増の52億600万円、営業利益は同13.6%増の5億3300万円と好調だった。なお、通期の従来予想は据え置いている。

■ヤーマン <6630>  989円  -78 円 (-7.3%)  本日終値  東証プライム 下落率8位
 ヤーマン<6630>が大幅に3日続落。大和証券は15日、同社株の投資判断を「3」(中立)から「4」(アンダーパフォーム)に引き下げた。目標株価は1400円から990円に減額している。中国市場での落ち込みが想定以上となったほか、国内では新たな顧客の獲得が高価格帯商品などで進まなかったと分析。記念配当の実施など株主還元策を強化したものの、短期的な株価への影響は避けられない印象がある、などとしている。

■住友金属鉱山 <5713>  4,782円  -316 円 (-6.2%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>が急反落した。15日のロンドン金属取引所(LME)で、銅の3カ月先物は4%近く値下がりした。これが非鉄関連株の重荷となったようだ。UACJ<5741>や三菱マテリアル<5711>も安い。13日まで開かれた中国の全国人民代表大会(全人代)を巡っては、大規模な景気浮揚策が示されなかったとの受け止めが広がっている。更に、欧米の金融不安に伴う実体経済への悪影響も意識されており、銅相場に下落圧力が掛かったとみられている。

■第一生命HD <8750>  2,337.5円  -154 円 (-6.2%)  本日終値
 第一生命ホールディングス<8750>やT&Dホールディングス<8795>、かんぽ生命保険<7181>といった生保株に慎重評価が出ている。大和証券は15日、生保セクターの投資判断を「強気」から「中立」に引き下げた。第一生命HDのレーティングは「1」から「3」に2段階引き下げ、目標株価は2500円としたほか、T&Dは「2」から「3」に見直し、目標株価は1700円に設定した。かんぽ生命はレーティング「2」を継続し、目標株価は2400円とした。米シリコンバレーバンクの破綻を受け、金融引き締めに向けた時間軸は長期化した印象とみており、国内の超長期金利は低下に転じている。また、T&Dとかんぽ生命は期初に保守的なガイダンスを示す傾向にあることなども指摘している。

■ゆうちょ銀行 <7182>  1,111円  -61 円 (-5.2%)  本日終値
 ゆうちょ銀行<7182>が大幅安。クレディ・スイス・グループADR<CS>に経営不安が台頭し、世界的な金融システム不安で銀行株が急落するなか、同社株にも売りが膨らんだ。特に、日本郵政<6178>は保有するゆうちょ銀の株式の売り出しを行っており、13日に売り出し価格は1131円で決定した。国内での安定操作期間は15日で終わっており、この日は売り出し価格を下回って推移している。売り出しの受渡日は20日となる。

■INPEX <1605>  1,327円  -61 円 (-4.4%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油関連株が安い。15日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月限が前日比3.72ドル安の1バレル=67.61ドルと大幅安。21年12月以来、約1年3カ月ぶりの水準に下落した。スイスの金融大手、クレディ・スイス・グループADR<CS>の経営不安が強まったことで、世界の銀行株が急落するなかリスクオフ姿勢が強まり、原油市場も売りが膨らむ展開となった。米エネルギー情報局(EIA)が15日に発表した週間の石油在庫統計で原油在庫が増加したことも原油価格の下落要因となった。

■三菱UFJ <8306>  837.6円  -23.9 円 (-2.8%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が再び売り優勢となっている。前日の欧米株市場では金融不安が広がることへの懸念から金融セクターへの売りが目立ち、全体相場を押し下げている。スイスの金融大手クレディ・スイス<CS>の経営不安が取り沙汰されるなか、前日に同社株が暴落し上場来安値を更新したことで、他の銀行株にも売りが波及する流れとなっている。東京市場でもリスク回避目的の売りが銀行や保険セクターに波及している。ただ、スイス中銀が必要であればクレディ・スイスへの流動性供給を行うとの声明を出したことで、前日の米国株市場では取引後半に主要株価指数が急速に下げ渋っており、東京市場でも金融株を中心に売り一巡後は下げ幅を縮小する可能性がある。

■ニフコ <7988>  3,435円  -5 円 (-0.2%)  本日終値
 外部環境に対する不透明感を背景に自動車株が総じて軟調に推移するなか、自動車部品メーカーのニフコ<7988>が底堅い。15日の取引終了後、23年3月期の業績予想の修正を発表し、経常利益の見通しを305億円から365億円(前期比8.6%増)に引き上げた。減益予想から一転して経常増益を見込む。あわせて配当予想の増額修正と、自社株買いも発表しており、株価の下支え要因となったようだ。今期の売上高の見通しは3050億円から3200億円(同12.8%増)に見直した。為替相場が想定以上に円安に振れた影響を業績予想に反映した。これまで31円としていた期末配当予想は2円増額して33円(前期末比2円増配)に修正した。自社株買いは取得総数28万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.27%)、取得総額10億円を上限とする。取得期間は3月16日から4月30日。東証による市場買付けを通じ取得する。

■インフォネット <4444>  1,334円  +300 円 (+29.0%) ストップ高   本日終値
 インフォネット<4444>が急反騰。Webサイトのデザインや運用などコンテンツ構築及び管理ビジネスを展開するが、チャットボットシステムなど人工知能(AI)分野に積極的に経営資源を投下しており、AI関連の有力株の位置付けで頭角を現している。業績面でもCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)ソフトの受託開発が急増傾向にあり収益を後押し、23年3月期は営業黒字転換が有力となっているほか、24年3月期以降も成長トレンドが続く公算が大きい。株価は今月13日に1375円の高値をつけた後、信用規制(日々公表)の影響もあり大きく下押したが、1000円台近辺では押し目買い需要が旺盛で切り返し急となっている。

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