【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:大泉製、デジプラ、アイサンテク
大泉製 <日足> 「株探」多機能チャートより
大泉製作所<6618>がストップ高。デンソー<6902>と共同で「電池モジュール」に関する特許の登録があったことに投資家の関心が集まり、これが買いを誘う要因となったようだ。8日に公開された特許公報で明らかになった。大泉製は半導体セラミックスのサーミスタを利用した電子部品の製造・販売を手掛ける。
■デジタルプラス <3691> 991円 +147 円 (+17.4%) 一時ストップ高 11:30現在
デジタルプラス<3691>が急騰。Webメディア運営のほか、キャッシュレスで金券を贈呈するデジタルギフトサービスなどフィンテック分野にも展開する。7日取引終了後、「ChatGPT」などによる人工知能(AI)コンテンツ制作サービスの実証実験を開始することを発表した。デジタルギフトと連動したパッケージメニュー開発も視野に置くことで、今後の業容拡大に向けた期待が高まり、投資資金の流入が加速した。ここ、AI関連株に物色人気化する銘柄が相次いでおり、同社株もその流れに乗った形だ。
■アイサンテクノロジー <4667> 2,463円 +273 円 (+12.5%) 11:30現在
アイサンテクノロジー<4667>が大幅に4日続伸し、新値追いとなっている。同社は7日、茨城県つくば市のつくば駅周辺で、通院用の自動運転車の実証実験に参加したことを発表しており、これが株価を刺激しているようだ。同社は自動運転カート運用の分野で同実証実験に協力。2人乗りのゴルフカート型の自動運転車両を駅前のペデストリアンデッキで運行し、あらかじめ設定されたルートに沿って進み、自動運転車両の上部や前後に付けたセンサーで歩行者の動きを感知すると止まる仕様で運行したという。
■ユニバンス <7254> 467円 +50 円 (+12.0%) 11:30現在
ユニバンス<7254>は続急伸、一時16%を超える急騰で480円台まで一気に駆け上がった。ミッションやアクスルを主力製品として手掛ける自動車部品会社だが、世界的な電気自動車(EV)シフトを背景に、同分野に照準を合わせた経営戦略を進める。そのなか、モーターやインバーター、車軸などをコンパクトに統合した電動車向け駆動装置「eアクスル」の開発に期待が大きい。共同開発体制にあるヤマハ発動機<7272>とは電動スーパースポーツカー向けeアクスルを年内にも実験的に実装する方向にある。株価指標面ではPBRが依然として0.5倍前後と会社解散価値の半値水準にあることで水準訂正期待が募っている。
■シキノハイテック <6614> 3,545円 +290 円 (+8.9%) 11:30現在
シキノハイテック<6614>が大幅高。2月末に3670円の昨年来高値形成後、いったん調整局面に入ったが、25日移動平均線との上方カイ離修正を経て再び急速に買い戻される展開。新値街道への復帰を目前に捉えている。市場では「日の丸半導体新会社ラピダスの北海道・千歳工場建設の話がまとまったあたりから、米国市場主導ではなく日本の半導体関連に買いが集まるようになってきた」(中堅証券ストラテジスト)とする。半導体関連株への物色意欲は旺盛で、主力どころは先物絡みのインデックス売買の影響を受けやすいが、全体指数の影響を受けにくい中小型株にはピンポイントで投資マネーが入りやすくなっているようだ。そうしたなか、半導体テスターの開発や、LSI設計・開発を手掛ける同社株もその一角として投資マネーが食指を動かしている。車載向け半導体の検査装置が好調で、世界的な電気自動車(EV)シフトで市場拡大が見込まれるパワー半導体分野に注力姿勢を明示しており、来期以降も増収増益路線が続くとみられている。
■ウェルライ <9565> 3,960円 +310 円 (+8.5%) 11:30現在
ウェルプレイド・ライゼスト<9565>が急動意、一時10%を超える上昇で4000円台に乗せる場面があった。昨年11月30日に東証グロース市場に上場したニューフェースでeスポーツ大会の企画・運営などを手掛ける。同社株式の過半の株式を保有する筆頭株主はカヤック<3904>で親会社と協業体制でeスポーツ関連事業に積極展開を図っている。国際オリンピック委員会(IOC)主催の「オリンピックeスポーツシリーズ」と題した大会が新設され、予選を経て6月22~25日にシンガポールで決勝が行われる予定にあるが、これを背景にeスポーツ関連株に動意含みの銘柄が目立っている。国内ではNTT<9432>が、次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」の商用サービスを今月16日から提供することを発表しているが、自動運転やeスポーツは低遅延を売り物とするアイオンの特長を生かせる分野であり、こうしたインフラ面での充実もテーマ買いの動きに追い風となっている。
■買取王国 <3181> 1,017円 +79 円 (+8.4%) 11:30現在
買取王国<3181>が続伸している。7日の取引終了後に発表した2月度の月次売上概況で、既存店売上高が前年同月比19.7%増と12カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。ファッション、トレカ、工具をはじめとして、ほとんどの商材が順調に推移した。これにより、2月単月の売上高としては過去最高を記録したという。
■メディア総研 <9242> 1,670円 +103 円 (+6.6%) 11:30現在
メディア総研<9242>が急反発している。7日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(22年8月~23年1月)業績について、営業利益が1億9300万円から2億2800万円(前年同期比10.1%増)へ、純利益が1億3500万円から1億5800万円(同15.3%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視されている。売上高は6億2600万円の従来予想に対して6億1700万円(同21.9%増)とほぼ計画通りで着地したものの、学生就活イベントの原価が予想より抑えられたことで売上総利益率が向上したという。
■リリカラ <9827> 509円 +16 円 (+3.3%) 11:30現在
リリカラ<9827>は5日ぶりに反発した。7日の取引終了後、ティーケーピー<3479>の河野貴輝社長が代表者のリバーフィールド(東京都中央区)による保有比率が上昇したことが明らかになり、需給的な思惑をもとにした買いが入ったようだ。財務省に7日提出された変更報告書によると、有価証券の保有及び管理などを事業内容とするリバーフィールドによるリリカラ株式の保有比率は16.93%から18.31%に上昇した。保有目的は純投資。報告義務発生日は2月28日となっている。
■JKホールディングス <9896> 1,183円 +35 円 (+3.1%) 11:30現在
JKホールディングス<9896>は4日続伸。7日の取引終了後、上限を165万株(発行済み株数の5.53%)、または18億9420万円とする自社株を8日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表。今朝、161万4000株(総額18億5287万2000円)を取得した。あわせて、自社株80万株(発行済み株数の2.51%)を3月24日付で消却すると発表しており、これらを好感する買いが入っている。なお、消却後の発行済み株数は3104万16株となる予定だ。
■アサカ理研 <5724> 1,452円 +36 円 (+2.5%) 11:30現在
アサカ理研<5724>が大幅続伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「レアメタル(希少金属)の偏在に主要7カ国(G7)が懸念を強めている」と報じられており、なかで「G7は廃棄された電子機器からの回収で連携する」とあることから、使用済みのリチウムイオン電池からレアメタルを再生し、再びリチウムイオン電池の材料として供給するLiB再生事業を手掛ける同社に思惑的な買いが向かっているようだ。また同様に、リチウムイオン電池リサイクル事業を手掛けるエンビプロ・ホールディングス<5698>や、レアメタルリサイクル事業を手掛ける松田産業<7456>なども物色されている。
■アドソル日進 <3837> 1,599円 +34 円 (+2.2%) 11:30現在
アドソル日進<3837>は5日続伸している。7日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を11億2000万円から12億1000万円(前期比11.2%増)へ、純利益を7億8600万円から8億3000万円(同5.9%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を19円から20円へ引き上げたことが好感されている。売上高は128億円(同4.5%増)の従来見通しを据え置いたものの、DX案件が事業領域を問わず拡大していることに加えて、ソリューション展開やコンサルティング案件が順調に拡大していることなどに伴い収益性が向上していることが要因としている。なお、年間配当予想は38円(前期36円)となる。
■アプリックス <3727> 143円 +3 円 (+2.1%) 11:30現在
アプリックス<3727>が続伸している。7日の取引終了後、同社の「Bluetooth Low Energyモジュール」の累計出荷台数が70万台を突破したと発表しており、好材料視されている。同社の「Bluetooth Low Energyモジュール」は、これまで空気清浄機や浄水器などの顧客の製品や、手軽にビーコンを使ったサービスが開始できるロケーションビーコン「MyBeaconシリーズ」に搭載されている。同社では今後もモジュールを使用した製品やサービスを継続的に提供するとしている。
■日産自動車 <7201> 545.5円 -20.2 円 (-3.6%) 11:30現在 東証プライム 下落率7位
日産自動車<7201>が軟調。格付け会社のS&Pグローバル・レーティングが7日、日産自の長期発行体格付けを「トリプルBマイナス」から1段階引き下げ、「ダブルBプラス」としたと発表した。格付けが投機的水準まで引き下げられたことを嫌気した売りが優勢となったようだ。S&Pグローバル・レーティングは、サプライチェーンの混乱やコスト高に加え、世界的な景気減速や金利上昇が加わり、自動車業界の事業環境は今後1~2年も厳しい状況が続く可能性が高いと指摘。過去数年にわたり低迷する日産自の自動車部門の収益性や販売台数が、想定した水準まで早期に改善し、安定化する見通しが遠のいたと判断した。
■トヨタ自動車 <7203> 1,907円 -7.5 円 (-0.4%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が頑強な値動き。前日の米国株市場ではパウエルFRB議長の議会証言を受けてFRBによる金融引き締め長期化の動きが警戒されNYダウが大幅安となったが、外国為替市場ではドル買いの動きが強まり、足もと1ドル=137円台まで円安が進んでいる。輸出セクターの中でも特に為替感応度の高い自動車株にとっては追い風となる。また、1月下旬以降、ホンダの上げ足は際立っているが、「これはPBRの低さに着目した水準訂正狙いの買いが継続していることを示唆している」(ネット証券マーケットアナリスト)という声がある。
●ストップ高銘柄
Unipos <6550> 208円 +50 円 (+31.7%) ストップ高 11:30現在
高見サイ <6424> 1,638円 +300 円 (+22.4%) ストップ高買い気配 11:30現在
AIPF <7345> 554円 +80 円 (+16.9%) ストップ高 11:30現在
三ッ星 <5820> 3,485円 +500 円 (+16.8%) ストップ高 11:30現在
カヤック <3904> 1,082円 +150 円 (+16.1%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース