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【市況】【↑】日経平均 大引け| 続伸、朝安も好調な中国経済指標を受け切り返す (3月1日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27363.57
高値  27530.76(14:35)
安値  27305.37(10:01)
大引け 27516.53(前日比 +70.97 、 +0.26% )

売買高  11億2925万株 (東証プライム概算)
売買代金  2兆7883億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続伸、米株安を受け朝方軟調もその後切り返す
 2.米株市場は長期金利上昇を嫌気、NYダウは230ドル強下落
 3.中国経済指標が予想上回り、中国の景気回復期待が強まる
 4.中国関連株人気と高配当利回り株への買いが全体押し上げ
 5.2万7000円台後半は戻り売り圧力強く、上げ幅は限定的に

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比232ドル安と反落した。FRBの利上げ長期化への警戒感から売りが優勢となった。

 東京市場では、前日の米株安を受け朝方は売りが先行、日経平均株価は安く始まったものの、その後は下げ渋り、後場はプラス圏で頑強な値動きを続けた。

 1日の東京市場は、朝安後に切り返す展開となった。前日の米国株市場ではFRBによる利上げが長期化することへの警戒感が再燃、米長期金利が一時4%近くまで上昇し、これを嫌気する形で幅広い銘柄に売りが広がった。NYダウは引け際に下げ幅を広げ230ドルあまりの下落となった。しかし、東京市場では朝方こそリスク回避ムードの売りが優勢だったものの、売り一巡後に日経平均は一貫して戻り足をみせた。前場取引時間中に発表された中国の経済指標が事前コンセンサスを大幅に上回ったことで、中国関連株などに買いが流入し全体相場を押し上げる格好に。3月決算期末を視野に高配当利回り株などの権利取り狙いの買いも下値を支えた。一方、2万7000円台後半では、戻り待ちの売りが観測され上値も限定的だった。

 個別では、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連が総じて買われた。ファナック<6954>、SMC<6273>が値を上げ、三菱商事<8058>、三井物産<8031>など総合商社も高い。味の素<2802>が異彩高に買われた。このほか、安永<7271>がストップ高となり、カナデン<8081>が急騰、東光高岳<6617>、Appier Group<4180>、ダイコク電機<6430>なども大きく水準を切り上げた。
 半面、レーザーテック<6920>が軟調、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも売りに押された。ファーストリテイリング<9983>が冴えず、リクルートホールディングス<6098>も安い。HOYA<7741>も下落した。ラクーンホールディングス<3031>が急落、アイ・エス・ビー<9702>、ツルハホールディングス<3391>なども大幅安となった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、アドテスト <6857>、ファナック <6954>、味の素 <2802>、TDK <6762>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約86円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、テルモ <4543>、中外薬 <4519>、第一三共 <4568>、HOYA <7741>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約57円。うち31円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は19業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)鉄鋼、(3)非鉄金属、(4)卸売業、(5)石油石炭製品。一方、下落率の上位5業種は(1)精密機器、(2)海運業、(3)医薬品、(4)小売業、(5)電気・ガス業。

■個別材料株

△味の素 <2802> [東証P]
 今期最終益予想の上方修正や自社株消却を好感。
△ヘッドウォ <4011> [東証G]
 企業向けGPTサービス拡充を材料視。
△シンプレクス <4373> [東証P]
 23年3月期業績予想を上方修正。
△プラスゼロ <5132> [東証G]
 信用取引での増し担保措置を解除。
△東邦金属 <5781> [東証S]
 核融合科学研究所との協業で思惑再燃。
△日立建機 <6305> [東証P]
 4月から世界市場向け建設機械全製品を値上げへ。
△日ギア <6356> [東証S]
 好業績評価と原発テーマ買い。
△安川電 <6506> [東証P]
 市場予想上回る2月中国製造業PMIを受けFA関連株に買い。
△安永 <7271> [東証P]
 ワイヤソーが酸化ガリウム向け加工設備に採用。
△カナデン <8081> [東証P]
 最大500万株の自社株を3月8日付で消却へ。

▼大光 <3160> [東証S]
 公募と売り出し実施で希薄化や需給悪化を警戒。
▼関西ペ <4613> [東証P]
 株式売り出しの実施で需給悪化を警戒。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)安永 <7271>、(2)カナデン <8081>、(3)東光高岳 <6617>、(4)味の素 <2802>、(5)タツモ <6266>、(6)ダイコク電 <6430>、(7)Appier <4180>、(8)ローツェ <6323>、(9)ファイバーG <9450>、(10)Fスターズ <3687>。
 値下がり率上位10傑は(1)ラクーンHD <3031>、(2)アイエスビー <9702>、(3)ツルハHD <3391>、(4)サインポスト <3996>、(5)サンアスタ <4053>、(6)ウエルシア <3141>、(7)日医工 <4541>、(8)ファーマF <2929>、(9)イー・ギャラ <8771>、(10)ライフコーポ <8194>。

【大引け】

 日経平均は前日比70.97円(0.26%)高の2万7516.53円。TOPIXは前日比4.53(0.23%)高の1997.81。出来高は概算で11億2925万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1075、値下がり銘柄数は672となった。東証マザーズ指数は745.34ポイント(3.34ポイント安)。

[2023年3月1日]


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