【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ラウンドワン、DMG森精機、メイテック
ラウンドワン <日足> 「株探」多機能チャートより
ラウンドワン<4680>は4連騰。27日の取引終了後、米国子会社における実質値上げの実施を発表した。収益押し上げ効果を期待した買いが入ったようだ。米国の物価水準や経済状況などを踏まえ、3月1日より全部門で実施する。値上げ幅はボウリング部門とその他部門が約5%、アミューズメント部門、飲食部門、スポッチャ部門が約4%。23年3月期の連結業績に与える影響については軽微としている。
■DMG森精機 <6141> 2,189円 +25 円 (+1.2%) 本日終値
DMG森精機<6141>が3日続伸し昨年来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は27日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」を継続するとともに目標株価を2700円から3200円に引き上げた。欧州の景気回復とマシニングトランスフォーメーションによるビジネスモデルの変革で、中期的に業績拡大が続くとみている。同証券では23年12月期の連結営業利益を518億円から525億円(会社予想500億円)に引き上げた。為替前提を見直したほか、欧州景気回復から受注・販売予想を引き上げたことなどが寄与する。また、同社はマシニングトランスフォーメーションと呼ぶソリューション提供型の事業に変革することで、安定的な業績拡大を実現しているが、この点は株式市場からは十分に評価されていない、とみている。
■メイテック <9744> 2,440円 +27 円 (+1.1%) 本日終値
メイテック<9744>が高い。午前11時30分ごろ、180万株(発行済み株数の2.14%)の自社株を3月31日付で消却すると発表。なお、消却後の発行済み株数は8250万株となる予定だ。
■ウイングアーク1st <4432> 1,765円 +19 円 (+1.1%) 本日終値
ウイングアーク1st<4432>が5日ぶりに反発。この日午前中、テラスカイ<3915>と電子帳簿保存法分野で協業すると発表しており、好材料視された。テラスカイでは、経費精算システム「mitoco Work(ミトコワーク)経費」のオプションとして「mitoco電子帳簿保存法対応オプション」の提供を開始したが、同オプションはウイングアクの文書管理ソリューション「invoiceAgent 文書管理」のOEM提供を受けており、「mitoco Work 経費」と組み合わせて利用することで、電子帳簿保存法の保存要件を満たした経費精算を行うことができるという。今回のリリースにより、ユーザーは経費精算時に領収書をはじめとする証憑書類を、電子帳簿保存法の保存要件を満たした形でデータ化し、管理・運用することが可能になるほか、タイムスタンプを付与できるため非改竄証明も同時に対応できるとしている。
■明電舎 <6508> 1,962円 +11 円 (+0.6%) 本日終値
明電舎<6508>が反発。27日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を2750億円から2680億円(前期比5.1%増)へ、営業利益を120億円から90億円(同4.9%減)へ、純利益を84億円から75億円(同11.4%増)へ下方修正したが、織り込み済みとの見方が強いようだ。受注は好調を維持していることから、受注高は2800億円から2900億円(同11.7%増)へ上方修正したが、資材価格の高騰や部材長納期化に伴う売上高の減少の影響が、社会システムセグメントを中心に主要事業セグメント全般に発現しており、売上高・利益は下方修正したという。同時に、未定としていた期末配当予想を22円(前年同期25円)にすると発表した。年間配当予想は50円(前期50円)となる予定だ。
■阪急阪神 <9042> 3,875円 +20 円 (+0.5%) 本日終値
阪急阪神ホールディングス<9042>が小幅に3日続伸。岩井コスモ証券は27日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を4200円から4400円に引き上げた。経済正常化が想定よりも早く進捗したことに伴う特需や一時的な押し上げ要因も加わり、同社は第3四半期の決算発表とともに、23年3月期業績見通しの2度目となる上方修正を発表している。来期はコロナ関連業務のはく落などで、業績の伸びは抑えられる見通し。ただ、中期的な視点からは、早めの回復に伴いキャッシュフローは想定よりも獲得できるとみられるほか、資本効率を高める取り組みを着実に行っている点なども評価。
■TOWA <6315> 1,902円 +9 円 (+0.5%) 本日終値
TOWA<6315>が3日続伸。27日の取引終了後、マレーシアのK―ツールエンジニアリング社(ペナン州)から金型製造事業を譲受すると発表しており、好材料視された。譲受するのは精密金型・成形金型・TF金型・スタンピング金型・金型部品などの設計・製造及び販売事業で、これにより、東南アジア地域での金型事業の早期立ち上げが可能になると見込む。また、既存拠点との連携により、半導体製造用装置と金型の設計・製造・販売の一貫体制を構築することでプロセスビジネスの展開が可能となり、半導体メーカー各社との関係が一層強固なものになると期待している。譲受価額は約9億2100万円。なお、23年3月期業績への影響は軽微としている。
■アースインフィニティ <7692> 5,170円 -1,000 円 (-16.2%) ストップ安 本日終値
アースインフィニティ<7692>はストップ安。同社は小規模店・企業向けの電気・ガス小売り事業を手掛ける。年初の1月5日にホームページ上で公表した「2023年 新年のご挨拶」において今年6月までに時価総額600億円、12月までに時価総額1000億円を目指すとの目標を掲げ、投資家の耳目を集めた経緯がある。その後同社株は今月に入り急速人気化、前日27日まで14連騰と異彩の上げ足をみせたことから目先反動安に見舞われているようだ。きょう朝方に6800円の高値をつけた段階で時価総額は約620億円となっており、6月までの時価総額目標クリアに伴う達成感からの売りも出ているもようだ。なお、同社株は27日から信用取引規制がかけられている。
■藤商事 <6257> 1,353円 -221 円 (-14.0%) 本日終値
藤商事<6257>が急反落。27日の取引終了後、自己株式を活用した第三者割当による行使価額修正条項付き第1回新株予約権を発行すると発表。株式需給の悪化を懸念した売りが出ているようだ。発行新株予約権数は1万5000個(潜在株数150万株)で、希薄化率は議決権ベース(2022年12月末時点)で6.70%。調達資金約22億7900万円(手取り概算額)はスマートパチンコ・パチスロの研究開発費に充てる。あわせて行う自己株式の取得については、28日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で150万株(自己株式を除く発行済み株数の6.70%)、または28億8000万円を上限として実施。松元邦夫代表取締役会長とその親族、松元正夫代表取締役副会長が保有株の一部を売却する。
■アルプスアルパイン <6770> 1,294円 -74 円 (-5.4%) 本日終値 東証プライム 下落率3位
アルプスアルパイン<6770>は続落。27日に提出された「変更報告書」で旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスなどの共同保有分を含めた保有株式比率が6.14%から4.87%に低下したことが明らかになった。この日は、これを嫌気する売りが膨らんでいる。
株探ニュース