【市況】前場に注目すべき3つのポイント~先物主導で振らされやすい状況のなか、業績などの個別材料を手掛かりとした物色に
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:先物主導で振らされやすい状況のなか、業績などの個別材料を手掛かりとした物色に
■ホンダ、3Q営業利益 9.3%増 7339億円
■前場の注目材料:米、気球関与に禁輸措置、中国6企業・団体
■先物主導で振らされやすい状況のなか、業績などの個別材料を手掛かりとした物色に
13日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が継続しそうである。10日の米国市場はNYダウが169ドル高の一方で、ナスダックは71ポイント安だった。ミシガン大消費者信頼感指数が予想以上に上昇すると、景気見通し改善に伴う買いが再燃しダウは上昇に転じたものの、金利高を警戒しハイテクは終日軟調で推移したことから、ナスダックは続落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円安の27585円。円相場は1ドル131円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで開始直後に一時27430円まで売られた後に27690円まで買い戻されるなど、日銀人事を巡る報道に振らされた。円相場も一時129円台と円高に振れる場面も見られていた。日銀総裁人事で植田和男氏を起用する人事を固めたと報じられたことがきっかけとなった。市場では雨宮正佳副総裁を想定したことから、植田氏によって現在の大規模緩和策が見直されるとの思惑が浮上し、思惑的なトレードを活発にさせたようだ。
もっとも、早い段階でショートカバーに向かわせているため、基本的には短期的なトレードが中心だったとみられる。日銀の金融政策修正への観測がくすぶるものの、ポジションを傾けてくる流れにはなりづらく、しばらくは短期筋の売買に振らされやすい需給状況になりそうである。為替の変動も大きいことから、為替の推移を睨みながらの相場展開といったところだろう。
また、決算については週前半で一巡する。決算発表の初動段階で大きく売られた銘柄や好決算ながら利食いに押されていた銘柄などへは、改めて見直す動きが意識されやすい。今週は米国では消費者物価指数(CPI)など重要な経済指標の発表を控えていることもあり、先物主導で振らされやすい状況のなか、業績などの個別材料を手掛かりとした物色に向かわせそうである。
なお、日経平均はこう着ながらも27500円を挟んだ底堅さが意識されるほか、支持線として意識されている75日線から上放れつつある。価格帯別では27800円~28000円辺りで商いが積み上がっているため、同水準に接近する局面では戻り売りを警戒しつつ、27500円を下回る局面においては、その後のリバウンドを狙った押し目狙いに向かわせよう。
■ホンダ、3Q営業利益 9.3%増 7339億円
ホンダ<7267>が発表した2023年3月期第3四半期業績は、売上収益が前年同期比17.3%増の12兆5234.90億円、営業利益は同9.3%増の7339.49億円だった。半導体の不足や中国における新型コロナウイルス感染拡大、原料高が逆風となった一方、二輪事業の好調や為替の円安が業績に寄与した。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(27670.98、+86.63)
・NYダウは上昇(33869.27、+169.39)
・VIX指数は低下(20.53、-0.18)
・米原油先物は上昇(79.72、+1.66)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・米、気球関与に禁輸措置、中国6企業・団体
・電通、入札資格策定関与か、公平性疎外恐れ
・島津子会社、不正疑惑43件、故障偽装で報告書
・新たな飛行物体撃墜、アラスカ上空、米軍、由来分析へ
・ウクライナ、インフラ攻撃停止訴え、国連総会決議原案
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《ST》
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