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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 日銀次期総裁人事を巡る報道を受けた為替の動向にらみの展開に


大阪3月限
日経225先物 27680 +190 (+0.69%)
TOPIX先物 1979.5 +11.5 (+0.58%)

 日経225先物(3月限)は、前日比190円高の2万7680円で取引を終了。寄り付きは2万7780円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万7620円)を上回って始まった。その後2万7820円まで上げ幅を広げる場面が見られたが、現物の取引開始後には持ち高調整の動きとなり、2万7660円まで上げ幅を縮めた。前場半ば以降は再び強い基調を見せ、前場終盤には2万7810円まで切り返したが、朝方につけた高値を捉えることはできなかった。後場は次第に利食い優勢のトレードとなり、終盤にかけて一時2万7630円まで上げ幅を縮める場面も見られた。

 日経225先物は、節目の2万7500円を明確に上放れてきたことで、朝方はショートカバーと思われる動きが見られた。ただし、先週末の米国市場でのハイテク主導の下落影響から、東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]が利食い優勢だったほか、グローベックスの主要な米株先物がマイナス圏で推移していたこともあり、結局はオプション権利行使価格の2万7625円~2万7875円辺りのレンジ推移だった。

 また、本日は日銀の次期総裁人事を巡る報道によって、為替市場で1ドル=132円台と円安が進んだ影響があったとみられる。ただし、政府が日銀次期総裁への就任を雨宮正佳副総裁に打診したとの一部報道を受けて円安が進む一方で、午後には磯﨑仁彦官房副長官が報道を否定し、1ドル=131円60銭台へと円安が修正されたことで、持ち高調整に向かわせたようだ。

 日経225先物は、引き続き主要企業の決算のほか、日銀の次期総裁人事を巡る報道には短期的なトレードが中心とはいえ大きく振らされやすいため、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られよう。

 5日移動平均線は2万7500円辺りに切り上がりを見せてきているが、支持線として確認するうえで、いったんは短期的に仕掛けてくる動きは意識しておきたい。一方で、ボリンジャーバンドでは+2σが2万8050円辺りまで切り上がってきており、2万8000円を回復する局面があったとしても、テクニカル面での過熱感はそれほど高まらない。

 なお、NT倍率は先物中心限月で13.98倍だった。一時14.03倍まで切り上がる場面も見られたが、14.05倍辺りで推移している。75日線が足もとで抵抗線として機能しているため、NTロングの巻き戻しに向かわせた格好だろう。とはいえ、週足では上値抵抗として機能してきた13週線を上回ってきたため、26週、52週線が位置する14.15倍辺りをターゲットとしたトレンドは出そうだ。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが1320枚、ドイツが640枚、三菱UFJが310枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが930枚、auカブコムが680枚、シティが620枚、ソジェンが580枚、BofAが330枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はゴールドマンが4370枚、ドイツが840枚程度の売り越しに対して、JPモルガンが1250枚、シティが1050枚、モルガンSが950枚、野村が940枚、バークレイズが530枚程度の買い越しだった。

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