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【市況】ダウ平均はプラス圏 強い米雇用統計も下げ渋る アップルがプラスに転じる=米国株前半

NY株式3日(NY時間12:39)
ダウ平均   34157.64(+103.70 +0.30%)
ナスダック   12190.78(-10.04 -0.08%)
CME日経平均先物 27715(大証終比:+225 +0.81%)

 きょうのNY株式市場、取引開始前に発表になった米雇用統計が衝撃的に強い内容となったことから、売り先行で始まった。前日引け後に発表のアップル<AAPL>やアルファベット<GOOG>、アマゾン<AMZN>といった大手IT・ハイテク株の決算が不調だったことも拍車をかけた。

 ダウ平均は一時220ドル安まで下落したものの、売りが一巡すると下げ渋る展開となり上げに転じている。ナスダックも前日付近まで戻す展開。下落して始まったアップル<AAPL>に買い戻しが強まったことも下値をサポートしたようだ。

 同社の決算はサプライチェーン問題でアイフォーンの売上高が予想を下回るなど弱い内容となっていたが、投資家は代わりに同社の長期的な展望に注目し始め、サービス収入の急増など、希望の兆しを見出し始めているとの見方も出ている。一方、アマゾンは稼ぎ頭であるアマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)が予想を下回る売上高を計上し、売りが膨らんでいる。アルファベットは広告収入が冴えなかった。

 なお、この日の米雇用統計の衝撃的な数字は前日までの市場の雰囲気を一変させている。1月分の米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)が51.7万人増と予想(19万人増)を大きく上回ったほか、失業率も3.4%に低下した。NFPは前回分も上方修正されている。注目の平均時給もなお高い水準。

 パウエルFRB議長は今週のFOMC後の会見でタカ派姿勢を強調していたが、市場は年内の利下げ期待を温存していた。しかし、きょうの米雇用統計は完全にFRBのタカ派姿勢を裏付ける内容となり、市場も年内利下げ期待などのハト派な雰囲気を後退させている。

 ただ、「FRBが方針転換するには、本日の米雇用統計以上のものが必要だろう。雇用指標は遅効性が強いことから、今回が強さを示す最後の変数になる可能性がある」といった声も出ている。「FRBもこのことを承知しており、引き締めペースを再加速させることはないだろう」とも付け加えた。

アップル<AAPL> 156.25(+5.43 +3.60%)
マイクロソフト<MSFT> 262.54(-2.06 -0.78%)
アマゾン<AMZN> 107.96(-4.95 -4.38%)
アルファベットC<GOOG> 106.41(-2.39 -2.20%)
テスラ<TSLA> 197.93(+9.66 +5.13%)
メタ・プラットフォームズ<META> 194.74(+5.97 +3.16%)
AMD<AMD> 88.01(-0.30 -0.34%)
エヌビディア<NVDA> 215.90(-1.19 -0.55%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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