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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):パナHD、コナミG、KDDI

パナHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■パナHD <6752>  1,153円  -37 円 (-3.1%)  本日終値
 パナソニック ホールディングス<6752>が5日続落。2日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を3200億円から2800億円(前期比21.7%減)へ、純利益を2350億円から2100億円(同17.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は8兆2000億円(同11.0%増)の従来見通しを据え置いたものの、中国のICT市況やFA市況の悪化などによる事業環境の変化を織り込んだとしている。同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高6兆2245億円(前年同期比14.8%増)、営業利益2342億2000万円(同14.6%減)、純利益1628億7000万円(同16.7%減)だった。顧客の自動車生産回復や部材高騰分の価格改定効果でオートモーティブ事業は増益となったが、家電などのくらし事業やデータセンター向け蓄電システムなどエナジー事業も苦戦した。

■コナミグループ <9766>  6,070円  -170 円 (-2.7%)  本日終値
 コナミグループ<9766>は安い。2日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を3200億円から3030億円(前期比1.2%増)へ、営業利益を765億円から425億円(同42.9%減)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出ている。ゲーム制作などを手掛ける主力のデジタルエンタテインメント事業で、一部タイトルの収益計画を見直したことが要因。配当予想は据え置いた。同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)の決算は、売上高が2268億7800万円(前年同期比5.5%増)、営業利益が375億2300万円(同37.8%減)だった。

■KDDI <9433>  3,912円  -106 円 (-2.6%)  本日終値
 KDDI<9433>は3日続落。同社は2日取引終了後、決算発表を行い第3四半期累計(22年4~12月)の連結純利益は前年同期比3.9%減の5323億6800万円の減益となった。22年7月に発生した大規模通信障害による返金や対応費用の発生が響いたほか、燃料高騰などが減益要因に働いた。これを受け、株価は売りが先行している。23年3月期の同利益は前期比2.3%増の6880億円の予想で据え置いている。

■INPEX <1605>  1,373円  -37 円 (-2.6%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が軟調。2日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の3月限が前日比0.53ドル安の1バレル=75.88ドルと下落した。米12月製造業新規受注が予想を下回ったほか、欧米中央銀行の相次ぐ利上げを背景に景気悪化懸念が台頭し、原油需要が減少することが警戒された。また、米国の原油在庫増加も悪材料視された。9日にINPEX、10日に石油資源の決算発表が予定されており、その結果も注目されている。

■日本郵船 <9101>  3,104円  -61 円 (-1.9%)  本日終値
 日本郵船<9101>が続落。正午に23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算の発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しを従来の1兆300億円から前期比微減の1兆円に下方修正した。増益予想から一転して微減益の計画となったことを嫌気した売りが優勢となった。売上高の見通しは2兆7000億円から2兆6000億円(前期比14.0%増)に引き下げた。営業利益の見通しは上方修正している。定期船事業ではコンテナ船部門の輸送需要と短期運賃市況の改善に一定の時間を要すると判断。航空運送事業でも輸送需要の減退と運賃市況の下落が響く。年間配当予想は据え置いた。

■ユナイテッドアローズ <7606>  1,728円  -32 円 (-1.8%)  本日終値
 ユナイテッドアローズ<7606>は反落。2日の取引終了後に発表した1月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高は前年同月比3.4%増と2カ月連続で前年実績を上回ったものの、足もとの堅調は織り込み済みとの見方が強いようだ。気温の低下と合わせてセール売り上げが拡大したほか、ウィメンズのフォーマル需要など春物商品の動きがみられた。また、セールにおける値引き率のコントロールや定価販売構成比の増加などにより、既存店客単価は同10.8%増と改善傾向が続いた。なお、全社売上高は同2.7%増だった。

■イビデン <4062>  5,160円  -90 円 (-1.7%)  本日終値
 イビデン<4062>は反落。2日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を4300億円から4100億円(前期比2.2%増)へ、営業利益を730億円から650億円(同8.2%減)へ引き下げており、これが嫌気された。パソコン需要の急減速による在庫調整や、データセンター向けサーバーの生産台数減少などの影響で、半導体ICパッケージ基板の売り上げ数量が想定を下回る見通し。配当予想は据え置いた。同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)の決算は、売上高が3166億8100万円(前年同期比5.8%増)、営業利益が611億7500万円(同12.4%増)だった。

■アダストリア <2685>  2,160円  -24 円 (-1.1%)  本日終値
 アダストリア<2685>は冴えない。2日の取引終了後に発表した1月度の月次売上高で、既存店売上高は前年同月比5.3%増と11カ月連続で前年実績を上回ったものの、12月の同10.2%増から伸び率が鈍化したことが嫌気されたようだ。月前半は初売りや冬セールが好調で、冬物商品の販売が順調に推移した。その後、中旬に社内業務サーバーへの不正アクセスによって物流システムなどを停止し、それに伴い自社ECの停止や物流の遅れが発生したことによる売り上げの逸失があったほか、下旬には大雪の影響により一部店舗の営業時間短縮があったものの、前年比プラスを維持した。なお、物流システム、ECともに月末までに正常化したという。

■エービーシー・マート <2670>  7,010円  -60 円 (-0.9%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>は朝高スタートもその後軟化。2日の取引終了後に発表した1月度概況で、既存店売上高は前年同月比21.8%増と11カ月連続で前年実績を上回ったものの、これを好材料視した買いは続かなかった。3年ぶりの行動制限のない年始だったことに加えて、大寒波により冬物商品の需要が高まったことなどが寄与した。また、旧正月のため、特に東南アジアからの旅行客が増加し、都心部を中心としたインバウンド需要も回復基調となった。なお、全店売上高は同23.0%増だった。

■TOKAI <3167>  851円  -7 円 (-0.8%)  本日終値
 TOKAIホールディングス<3167>は3日続落。2日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、最終利益を83億円から63億円(前期比29.8%減)へ下方修正しており、これが嫌気された。ベトナムの持ち分法適用関連会社に係るのれんの減損損失を営業外費用に計上したことが要因としている。なお、売上高2230億円(同5.8%増)、営業利益145億円(同8.2%減)の従来見通しを据え置いた。同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高1642億4900万円(前年同期比9.9%増)、営業利益84億6600万円(同8.5%減)、純利益28億1600万円(同39.2%減)だった。

■セキュア <4264>  892円  +150 円 (+20.2%) ストップ高   本日終値
 セキュア<4264>が連日のストップ高。前日比150円高の892円でカイ気配となっている。全国で多発した強盗事件や、飲食店内での迷惑行為を巡る報道が相次ぐなか、監視カメラの設置が一段と進むとの思惑から関連銘柄を物色する動きが広がり、引き続き監視カメラシステムを手掛ける同社への買いが集まったようだ。一方、監視カメラ関連銘柄では、セーフィー<4375>が下落するなど、利益を確定する目的の売りに押される銘柄もある。

■GEI <9212>  606円  +100 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値
 Green Earth Institute<9212>がストップ高。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「日本製紙は住友商事などと提携し、国産木材を使って持続可能な航空燃料『SAF』の原料になるバイオエタノールを生産する」と報じられており、なかで両社などが24年をメドに設立するバイオエタノールを製造販売する共同出資会社に同社も出資すると紹介されていることが好材料視されたようだ。SAFは廃食油や植物、廃材などを原料とする燃料で、航空機のCO2排出量をジェット燃料より約7~9割抑えるともいわれている。欧州ではSAFの使用量を50年に85%まで引き上げることを求める動きもあることから、航空各社がSAFの調達拡大を図るとみられ、SAFの安定調達に向けた取り組みが活発化したようだ。

■シーズメン <3083>  653円  +100 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値
 シーズメン<3083>がストップ高の653円に買われた。9時15分に関東財務局に提出された大量保有報告書で、サイフ(東京都中央区)の保有割合が6.94%となり、新たに5%を上回ったことが判明したことから思惑的な買いが入ったようだ。サイフはJDドット・コムADR<JD>をはじめとする中国京東グループの企業で、保有目的は純投資としている。なお、報告義務発生日は1月26日。

●ストップ高銘柄
 ダイワ通信 <7116>  1,565円  +300 円 (+23.7%) ストップ高   本日終値
 monoAI <5240>  1,718円  +300 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値
 など、10銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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