【市況】26日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は上昇、強いGDP受け投資家心理改善
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:米国株式市場は上昇、強いGDP受け投資家心理改善
ダウ平均は205.57ドル高の33,949.41ドル、ナスダックは199.06ポイント高の11,512.41で取引を終了した。
10-12月期国内総生産(GDP)が予想を上回ったため、景気後退懸念が緩和し、買いが先行。金利上昇も限定的で、投資家心理の改善に伴い終日堅調に推移した。ハイテクは買い戻しが継続。終盤にかけ主要株価指数は上げ幅を拡大して終了した。セクター別では、自動車・自動車部品やエネルギーが上昇した一方、電気通信サービスが下落。
再生可能燃料会社のシェブロン(CVX)は750億ドル規模の自社株買いや増配計画を発表し上昇。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は第4四半期決算で同四半期の納車台数が過去最高に達したことがけん引し売上高、利益が予想を上回ったほか、従来のガイダンスを維持し、23年も約180万台生産する軌道であることを表明したため買われた。カジノ経営のラスベガスサンズ(LVS)は第4四半期決算で、調整後の1株損失が予想以上に悪化したが、中国経済再開に伴うマカオの業績回復を背景とした楽観的見通しを示し、さらに、アナリストが同社の投資判断を引き上げたことで上昇。
航空会社のサウスウェスト(LUV)は第4四半期決算で、年末の悪天候による欠航が響き大幅赤字を計上し、売られた。コンピューターソリューションを提供するIBM(IBM)は四半期決算で通期のキャッシュフローが予想を下回ったほか、弱気の見通しや人員削減計画を発表して下落。小売りチェーンのベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)はJPモルガンチェースから債務不履行通知を受けとったと公表し、大幅安となった。
取引終了後に四半期決算を発表した半導体のインテル(INTC)は。調整後の1株利益が予想を下回ったほか、弱い見通しが嫌気され、時間外取引で大幅下落している。一方、クレジットカード会社のビザ(V)は調整後の1株利益が予想を上振れ、上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:FRB利上げ長期化観測でドル反発
26日のニューヨーク外為市場でドル・円は、129円68銭から130円62銭まで上昇し、130円23銭で引けた。10-12月期国内総生産(GDP)速報値の伸びが7-9月期から鈍化も予想を上回ったほか、先週分新規失業保険申請件数が予想外に前回からさらに減少、20万割れを2週連続で維持したため。労働市場が想定以上に強く、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化の思惑が再燃し、金利上昇に伴うドル買いが優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.0918ドルへ上昇後、1.0851ドルまで反落し、1.0893ドルで引けた。ユーロ・円は141円30銭から141円91銭まで上昇。リスク選好の円売りが優勢となった。ポンド・ドルは、1.2420ドルへ上昇後、1.2345ドルまで反落。ドル・スイスは、0.9159フランまで下落後、0.9225フランまで上昇した。
■NY原油:強含みで81.01ドル、一時82.14ドルまで買われる
NY原油先物3月限は強含み(NYMEX原油3月限終値:81.01 ↑0.86)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比+0.86ドルの81.01ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは79.92ドル-82.14ドル。アジア市場で79.92ドルまで下げたが、需要増加の思惑が浮上し、ニューヨーク市場の序盤にかけて82.14ドルまで買われた。ただ、その後は伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では81ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 35.34ドル +0.47ドル(+1.35%)
モルガン・スタンレー(MS) 96.50ドル +0.86ドル(+0.90%)
ゴールドマン・サックス(GS)354.97ドル +5.34ドル(+1.53%)
インテル(INTC) 30.09ドル +0.39ドル(+1.31%)
アップル(AAPL) 143.96ドル +2.10ドル(+1.48%)
アルファベット(GOOG) 99.16ドル +2.43ドル(+2.51%)
メタ(META) 147.30ドル +5.80ドル(+4.10%)
キャタピラー(CAT) 262.12ドル +3.68ドル(+1.42%)
アルコア(AA) 52.11ドル -0.08ドル(-0.15%)
ウォルマート(WMT) 142.21ドル -0.13ドル(-0.09%)
《ST》
提供:フィスコ