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【市況】NY株式:米国株式市場は反発、利上げ減速期待高まる

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

ダウ平均は330.93ドル高の33,375.49ドル、ナスダックは288.16ポイント高の11,140.43で取引を終了した。

連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派姿勢を受けた金利上昇を警戒した売りが先行。一方、12月中古住宅販売件数が直近10年余りで最低水準となり、利上げ観測が後退すると上昇に転じた。また、タカ派として知られるウォラーFRB理事が次回会合での利上げ幅を0.25ポイントへ縮小することを支持したため、投資家心理が改善した。この日は大量のオプションが満期を迎えたことも終盤にかけた買いに拍車をかけ、主要株価指数は上げ幅を拡大して終了。セクター別では、メディア・娯楽、自動車・自動車部品の上昇が目立った。

検索会社グーグルを運営するアルファベット(GOOG)はコストベースの見直しにより、全世界の従業員6%に相当する1.2万人の人員削減計画を発表し上昇。家庭用品販売のウェイフェア(W)も売り上げ減少に対処するため全従業員の1割を削減すると発表し上昇した。会員制倉庫型卸売・小売のコストコホールセール(COST)は最大40億ドル規模の自社株買いが再承認され大幅高。動画配信のネットフリックス(NFLX)は四半期決算で、内容は予想を下回ったが、会員数の伸びが予想を上回ったと同時に、共同創業者のヘイスティング共同最高責任者(CEO)の退任を発表し上昇した。金融のゴールドマンサックス(GS)はFRBが同社の消費者向け事業を巡り顧客保護や経営態勢などを調査しているとの報道が警戒され下落。また、製薬会社のイーライリリー(LLY)は同社開発中のアルツハイマー型認知症治療薬ドナネマブを巡り、食品医薬品局(FDA)が迅速承認を見送ったため下落した。

百貨店のノード・ストロム(JWN)は昨年の年末商戦シーズンにおいて、高インフレで消費者が支出に慎重だったことを指摘し、通期の利益見通しを下方修正した。株価は大幅安で始まったが、地合いに助けられ、小幅上昇に回復して終了した。

(Horiko Capital Management LLC)

《YN》

 提供:フィスコ

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