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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 薄商いのなかでショートカバーのインパクト大きく、上値抵抗の25日線を突破


大阪3月限
日経225先物 26530 +190 (+0.72%)
TOPIX先物 1925.5 +13.0 (+0.67%)

 日経225先物(3月限)は、前日比190円高の2万6530円で取引を終了。寄り付きは2万6320円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万6320円)にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まった。ただし、現物の寄り付き直後に付けた2万6280円を安値に買い戻されると、前場終盤にかけて一時2万6440円まで買われた。ランチタイムで2万6370円まで軟化したものの、後場に入ると再び買い優勢の展開となった。25日移動平均線水準でもみ合うなか、同線を明確に上放れると終盤にかけてショートカバーを交えた上昇となり、一時2万6540円まで買われた。

 米株安の流れから売りが先行したが、日銀プレーによる需給調整が一巡するなか、日経225先物は5日線水準での底堅さが見られた。下値の堅さが意識されるなか、上値抵抗の25日線水準を試す動きとなった。グローベックスの主要な米株先物が小幅ながらプラス圏で推移していたほか、為替市場では円相場が一時1ドル=129円台と円安に振れたことから、25日線を上放れた。

 さらに、岸田首相が新型コロナウイルスの感染症法の位置付けについて、原則として今春、現在の「2類相当」から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げる方針を示したと伝わった。これにより経済活動が正常化に向かうとの見方に向かわせ、ショートカバーを交えたロングが勢いづいたようだ。

 日経225先物は上値抵抗の25日線を突破し、切り上がる5日線と交差し、ゴールデンクロスを発生させるなど、短期シグナルは好転してきた。もっとも、東証プライムの売買高は昨年12月30日以来の10億株を下回っており、薄商いのなかでショートカバーのインパクトが大きかったようだ。来週は主要企業の決算発表が本格化することもあり、まずは5日線を支持線とした下値切り上げのトレンドを継続できるかを見極めたい。

 NT倍率は先物中心限月で13.77倍と横ばいで終えた。5日線が支持線として意識される形状となったが、25日線をクリアしてくるまでは、戻り待ちでのNTショートに向かいやすいだろう。

 手口面では、日経225先物はソジェンが1260枚、ドイツが820枚、BofAが590枚、バークレイズが590枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが1240枚、日産が1010枚、SBIが570枚、野村が530枚程度の買い越しだった。円相場はソジェンが760枚、野村が490枚、みずほが450枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが8900枚、SBIが700枚、モルガンSが550枚程度の買い越しだった。

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