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【経済】【クラウドファンディング】コミュニティ重視型「シェアハウス」で社会課題に挑む! Hidamari、1月23日募集開始

 コミュニティ重視型「シェアハウス」運営を通じて社会課題の解決を目指すHidamari株式会社(熊本市中央区)が、株式投資型クラウドファンディング(新株予約権型)による出資を募集します。申し込みは1月23日19時30分開始を予定しています。

・ 新株予約権型
・ 目標募集額:657万円、上限募集額:2628万円
・ 類似上場企業:ツクルバ、アンビション DX ホールディングス、スペースマーケット、Rebase、property technologies、Robot Home、カチタス

2012年、代表が大学院在学中に創業

 Hidamariは2012年創業、本社がある熊本県をはじめ全国11都府県で61棟386部屋のシェアハウスを運営する企業です(2022年11月末時点)。コロナ禍でも業績を伸ばし、今期(2023年1月決算)の売上高は前期比約80%増の約1.2億円となる見込みです。

【タイトル】
(出典:FUNDINNO)

 同社は「自社借り上げ型」「オーナー自主管理型」の2形態でシェアハウス運営を行っています。前者は部屋数の多い大規模タイプの物件を中心に、1棟あたりの収益性を高める運営に注力、後者は自宅の空き部屋などをシェアハウスとして貸し出す「シェアホスト型シェアハウス」という運営方式で、1棟あたりの部屋数が少ない小規模物件が中心です。

【タイトル】
(出典:FUNDINNO)

 「シェアホスト型シェアハウス」は自宅の空き部屋という遊休資産を活用するため、物件オーナーは先行投資を最低限に抑え、低リスクで副収入を得ることができ、同社は物件の管理・メンテナンスコストが不要なため、高い収益性が実現できるといいます。

 「シェアホスト型シェアハウス」の魅力はオーナーの人柄と、こだわりを持って建てたユニークな物件だといい、入居者の募集時はオーナーと物件の魅力を訴求することに注力した集客を実施。2022年5月~12月の平均入居率は約80%とのことです。

 通常のサブリースは物件1棟を一括で借り上げる契約形態ですが、同社が運営するシェアハウスは入居者単位での変動型サブリースが中心のため、空室リスクを低く抑えた運営を実現しているといいます。

 今後の事業拡大に向けては「シェアホスト型シェアハウス」の比率を高めていく方針です。最新の住宅・土地統計調査(2018年)では、持ち家に暮らす高齢者(65歳以上)の単独世帯・夫婦のみ世帯は合計約990万世帯あり、孤独感や寂しさを感じる高齢世帯へのサービスの認知拡大を実現していきたいといいます。

 現在、入居者は20代など若い世代が多数を占めていますが、今後は受け入れる年齢の幅を拡大し、高齢者でも入居できる物件を増やしていくとともに、国際的な人の往来の再開を受けて、外国人の集客にも注力していきたい考えです。

 「弊社は、人との関わりやコミュニケーションを大切にする『コミュニティ重視型のシェアハウス』の運営を通じて、人と人のつながりを育み、さまざまなバックグラウンドや価値観を持つ人をフラットに包み込む『陽のあたる場所』を作っていきたいと考えています」(同社)



Hidamariが「解決したい課題」

 同社は「解決したい課題」として、以下の2つを挙げています。

(1)住まい探しに苦労する「住宅弱者」の存在

 同社は、昨今、リモートワークやクラウドソーシングなどの普及で、住む場所や雇用形態にこだわらない働き方を選ぶ人が増えていると分析。また、留学や仕事などで日本に在住する外国人の数も年々増加しており、コロナ収束後は来日外国人の急増が見込まれると考えています。

 一方で、ライフスタイルの多様化やグローバル化、高齢化の進展などに伴い、社会的な信頼度や収入、年齢や国籍、その他さまざまなバックグラウンドが理由で住まいを確保することが難しい「住宅弱者」の増加が予想されており、対策が急務だといいます。

 「こうした取り組みは国や自治体のみならず、不動産業者や物件オーナーなど、官民一体となった協力体制の構築が不可欠だと考えていますが、住宅弱者の受け入れに拒否感を示す物件オーナーも少なくなく、受け皿の拡大が課題であると考えています」(同社)

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(出典:FUNDINNO)

(2)広がる空き家・空き部屋の有効活用ニーズ、地方は収益化が困難

 日本は人口減少が進む一方、高齢者の人口は増加し、世界で最も高齢化が進んでいる▽厚生労働省「国民生活基礎調査」が始まった1986年以降、単独世帯・夫婦のみ世帯の数が右肩上がりで上昇している▽空き家が増加し続けており、地域に与える悪影響が社会問題となっている――という3つの事象に同社は着目しています。

 自宅の空き部屋や、相続などで取得した空き家を有効活用するためのソリューションは既に国内外の事業者が提供しているものの、地方での実効性やニーズに合ったマネジメントを考慮すると、選択肢が限られているのが現状だといいます。

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(出典:FUNDINNO)

シェアハウスを取り巻く人々による「緩やかな自治」

 同社は2012年の創業以来、熊本をはじめとした九州、関西、首都圏などでシェアハウス事業を展開しています。

 空き家や空きスペースを活用するソリューションとしては「時間貸し」「民泊」などがあるものの、特に地方では商圏や運営コストがマッチングせず、物件オーナーが遊休資産を活用できないという課題があったそうです。

 同社はこうした物件の活用方法としてシェアハウスを提案。一時的な滞在と「住まい」では商圏が異なるため、地方でも需要を獲得することが可能だと考えており、また、時間貸しや民泊よりも人の出入りが少なく、利用者の身元や運営コストを重視するオーナーにとってメリットが大きいと認識しています。

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(出典:FUNDINNO)

 当初は自社借り上げ型のシェアハウス運営を行っていましたが、ある物件オーナーから、「自宅の空き部屋をシェアハウスとして貸し出せないか」という問い合わせがあり、テスト的に募集をしてすぐに入居者が決まったため、2018年より、「シェアホスト型シェアハウス」の運営を開始しています。

 同社によると、「シェアホスト型シェアハウス」は、物件のオーナーが所有する自宅の空き部屋や空き家などをシェアハウスとして貸し出すオーナー自主管理型のサービス。オーナーが同居する自宅の空き部屋を活用して入居者を受け入れることができるのが特徴で、管理が行き届いた状態を保つことができ、大型の物件でなくても収益性を担保できる点が強みだといいます。

 また、物件オーナー・入居者には以下のメリットがあるそうです。

【物件オーナーのメリット】
・空き部屋を有効活用して副収入が得られる
・既存の自宅を利用する場合、先行投資を最小限に抑えられる
・立ち上げのサポートと、相性を考慮した入居時審査がある
・地方でも気軽に運営を始められる
・自宅を貸し出す場合、日常の手入れがメンテナンスや管理につながる
・1人暮らしの孤独や不安を解消できる
・空き家を有効活用することで社会貢献につながる

【入居者のメリット】
・初期費用・家賃・光熱費の出費を抑えられる
・初期費用3万円(敷金・礼金なし)
・家賃平均3万8000円~4万3000円/光熱費定額(1万2000円前後)
・賃貸物件と比較して入居審査の敷居が低い
・家具・家電の用意が不要
・外国籍の人や高齢者も入居が可能
・半年~1年単位で短期間の入居が可能
・今まで接点のなかった人と共同生活をすることで新たな知見や経験が得られる
・オーナーがこだわって建てたユニークな物件に住める
・シェアハウス運営をサポートする独自制度に参加することでさまざまな価値が得られる
(※入居時は事前に面談を行い、相性や適性を判断する)

 同社は創業期、全国のシェアハウスを回って現地調査を行ったことで、首都圏から地方まで網羅したコミュニティ重視型のシェアハウス運営ノウハウを蓄積。中でも重視しているのが、コミュニティとして捉える広さとその多様性だといいます。

 シェアハウスにおける個人と個人のつながり、シェアホストと入居者のつながり、地域のシェアハウスとシェアハウスのつながり、他地域のシェアハウスとのつながり、日本人入居者と外国人入居者のつながり、入居者と元入居者のつながり…これらすべての「つながり」を一つのコミュニティとして育てているそうです。

 「弊社のコンセプトや理念を明確に訴求することで、共感した入居者やオーナーが集まり、シェアハウスを取り巻く人々の交流を通じて、緩やかな自治が成立していると考えています。そこへ弊社が適度に介入することによって、安全なシェアハウス運営を実現する仕組みを構築しています」(同社)

「コミュニティマネージャー」「アンバサダー」などユニークな制度

 同社は創業当初、自社で物件を一括で借り上げ、シェアハウスとして貸し出す運営形態でしたが、事業拡大を進める上で空室リスクがネックだったといいます。そこで、実績を積み重ね、事業への信用を得ることに注力した結果、入居者単位での変動型サブリースが可能になり、収益性向上を実現したそうです。

 現在、キャッシュポイントは自社借り上げ物件の収益と、オーナー自主管理型物件「シェアホスト型シェアハウス」の収益が中心で、前者では、オーナーがリノベーション・家具家電の設置を済ませたシェアハウス物件を借り上げ、家賃の20%を収益として得ています。

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(出典:FUNDINNO)

 各物件には、業務委託スタッフとして「コミュニティマネージャー」が配置され、「賃料無料」「別途報酬」という条件で、ハウスのマネジメントなどにあたっています。

【コミュニティマネージャー】
<役割>
担当エリアのシェアハウスコミュニティを育て、他のエリアのコミュニティとつなぐ役割を担う同社独自のポジション。ハウスのマネジメントや広報活動、イベント企画などを行う。
<待遇>
賃料無料+別途報酬

 一方で、オーナー自主管理型の「シェアホスト型シェアハウス」では、家賃の15%を手数料として得ています。

 物件オーナーの大多数がシェアハウス運営未経験者のため、立ち上げ時はライフスタイルや醸成したい空気感、コミュニティの理想形などを丁寧にヒアリングし、オーナーに寄り添った形で入居希望者とのマッチングを実施。また、インタビュー記事作成、自社プラットフォームへの掲載、SNSなどでの拡散、契約手続き、毎月の入金管理、トラブル対応などを手数料のみで提供しています。

【タイトル】
(出典:FUNDINNO)

 なお、自社の手数料として入居時・退去時に各3万円(税込み)を入居者から受け取るほか、契約期間未満での退去などで違約金(家賃1カ月分)が発生した場合は、全額をオーナーに還元しています。

 同社は、シェアホストと入居者の募集は自社プラットフォームをメインに行っています。特にランディングページとSNS投稿がSEO効果と物件ページへの誘導効果を担っており、地方の物件は、競合が少ないこともあり、「シェアハウス+地域名」で検索上位表示を実現しています。

 ランディングページについては、シェアホスト物件の魅力を訴求し、安心して内見に進んでもらうため、物件ページには写真や物件情報などを掲載。また、シェアホストのインタビュー記事やおすすめ物件情報、シェアハウス運営のノウハウなど、シェアハウスに関するさまざまなまとめ記事などを作成し、SEO対策に取り組んでいます。

 アンバサダーや管理人などの人材を募集し、SNSでの情報発信力の強化も進めているそうです。

【アンバサダー】
<役割>
週に3回以上、SNSでシェアハウスでの暮らしを発信し、月1回、ブログで7000文字以上の記事を寄稿
<待遇>
家賃3カ月無料

【管理人】
<役割>
共有部分の清掃・ゴミ出し、SNSへの写真投稿など
<待遇>
家賃無料

 同社は現在、11都府県で61棟386部屋を運営しており、熊本県のほか、長野県や石川県などの地方の物件でも入居者の獲得に成功しているといいます。

 物件やシェアホストの人物像を丁寧に紹介し、SNSなども活用して拡散することで入居者を獲得、2022年5月~12月の平均入居率は約80%を記録しています。不動産系のウェブメディアや情報誌などの取材を受けることも多いといい、記事を見てシェアホストに興味を持った物件オーナーから問い合わせを受け、約70%が成約しているそうです。

 同社のアンケートで、入居者の約25%がシェアハウスとマンスリーマンションを比較検討し、賃料などの優位性から、同社シェアハウスを選んだと回答しているといい、今後、マンスリーマンションが立地するエリアでの物件数拡大にも注力していきたい考えです。

 入居者向けには以下のサポート制度があり、エンゲージメントと運営効率の向上を図っています。

【ゆんたくカンパ金制度】
定期的にコミュニケーションを取ることを目的とし、月1回の食事会などでかかった費用を補助する。

【ゴミ出し制度】
ハウス内の共用のゴミ出しと管理を引き受けてくれた人にサポート費用を支払う。

【フェロー制度】
シェアハウスの入居者に同社の業務を手伝ってもらった分、家賃を減額する。業務内容はシェアハウスの巡回や内見案内、業者対応、退去時立ち会い、イベント撮影など。

今後の成長に向けて

(1)業務システム化・効率化に向けた新ポータルサイトの開発

 同社は、入居希望者を自社プラットフォームへ誘導する施策として、SEO対策によるランディングページの上位表示やSNSでの情報発信、シェアハウス情報サイトやクラシファイドサービスへの情報掲載を行っています。

※クラシファイドサービス:目的や地域によって分類された募集広告や告知をまとめた掲示板のようなウェブサービス

 現在のプラットフォームは、内見予約や物件情報管理などマンパワーによるアナログ業務が多い点が課題で、これを解決するため、新たな物件情報ポータルサイトの開発を計画しており、これまで、人の手で対応していた業務をシステム化し、業務効率化を進めたい考えです。

 また、内見予約システムを導入することでアポイントのステップを省略し、ユーザーの利便性向上と成約率向上にもつなげたいとしています。

 ポータルサイトリリース後はウェブマーケティングをさらに強化し、ウェブ広告の運用を開始、全国規模で入居希望者のリードを獲得し、シェアホストの拡大につなげていく計画です。

 シェアホストの獲得が事業拡大の重要な要素であり、シェアホストのメインターゲットが60代を中心としたシニア層のため、新聞の折込広告やポスティングなど紙媒体による広報活動も継続していく予定です。

 将来的には、シェアホストに興味のある人と現役シェアホストをつなぐ交流イベントも開催したいといい、先輩シェアホストの体験談を共有し、安心してシェアハウスを始められる仕組みの構築を目指しています。

(2)他社との協業により、シェアハウスのポテンシャルを拡大

 同社はこれまで、不動産会社が所有する空き物件をシェアハウスに転用したり、建築士事務所とコラボレーションし、古民家をシェアハウスにリノベーションしたりするなど、他社との協業を進めてきたといいます。

 空き家や空室の扱いに困っている不動産関連事業者は多く、これらの企業と協業することで、社会問題となっている空き家の有効活用と収益化を実現できると考えています。

 また、他社との協業では、地域に密着したコミュニティ形成に期待する声も寄せられているといい、これまでのノウハウを生かし、多様性に富んだ地域づくりにも挑戦していきたい考えです。

(3)将来のEXITはIPOを想定

【タイトル】
(出典:FUNDINNO)

(4)2029年までにシェアハウス入居者数累計5000人突破を目指す

【タイトル】
(出典:FUNDINNO)

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・ツクルバ <2978> [東証G]
・アンビション DX ホールディングス <3300> [東証G]
・スペースマーケット <4487> [東証G]
・Rebase <5138> [東証G]
・property technologies <5527> [東証G]
・Robot Home <1435> [東証P]
・カチタス <8919> [東証P]

発行者・募集情報

■募集新株予約権の発行者の商号及び住所、資本金等
Hidamari株式会社
熊本市中央区下通1-12-27CORE21下通ビル5F
資本金:1,000,000円(2023年1月4日現在)
発行済株式総数:100株(同)
発行可能株式総数:5,000株
設立日:2012年2月8日
決算日:1月31日

■本新株予約権の発行者の代表者
代表取締役 林田直大

■本新株予約権の数(以下の個数を上限とする)
2,628個

■本新株予約権の払込金額
1個あたり 10,000円

■投資金額のコース及び個数
90,000円コース(9個)
180,000円コース(18個)
270,000円コース(27個)
360,000円コース(36個)
450,000円コース(45個)
900,000円コース(90個)
1,800,000円コース(180個)
2,700,000円コース(270個)
3,600,000円コース(360個)
4,500,000円コース(450個)
※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、450,000円コース(45個)までしか申し込みできない。なお、特定投資家口座からの申し込みの場合、4,500,000円コース(450個)を上限とする。

■申込期間
2023年1月23日~1月29日

■目標募集額
6,570,000円(上限募集額 26,280,000円)
特定投資家口座全体からの申し込みの上限は18,000,000円とする。

■払込期日
2023年2月21日

■資金使途
・目標募集額達成時の資金使途内訳
調達額657万円を以下の目的に充てる予定
ポータルサイト開発費 100万円
広告宣伝費 120万円
人件費 292万円
手数料 144万円

・上限募集額達成時の資金使途内訳
上記に追加し、調達額1,971万円(目標募集額657万円と上限募集額2,628万円との差額)を以下の目的に充てる予定
ポータルサイト開発費 500万円
広告宣伝費 113万円
人件費 600万円
引越後地代家賃 324万円
手数料 433万円

■連絡先
Hidamari株式会社
電話番号:080-4338-9581
メールアドレス:taku@hidamari.company

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。

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