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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 日銀の政策修正を警戒、為替睨みの相場展開か


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 26190 -180 (-0.68%)
TOPIX先物 1901.0 -4.5 (-0.23%)
シカゴ日経平均先物 26195 -175
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 12日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。12月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.1%低下。前年同月比では6.5%上昇と上昇率は11月(7.1%)から低下した。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースをさらに緩め、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅を前回の0.50%から0.25%に縮小するとの見方が強まった。米長期金利は3.4%台前半とほぼ1カ月ぶりの水準に低下するなか、ハイテク株を中心に買われた。S&P500業種別指数はエネルギー、半導体・同製造装置、不動産が上昇した一方で、商業サービス・用品、食品・飲料・タバコ、公益事業が下落。

 シカゴ日経225先物(3月限)清算値は、大阪比175円安の2万6195円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円安の2万6360円で始まり、寄り付きを高値に軟化し、米国市場の取引開始直前には一気に2万6000円まで下押すなど荒い値動きを見せた。その後2万6200円~2万6300円辺りでもみ合ったが再び売りに押されて、一時2万5980円まで下落。終盤にかけては下げ渋り、2万6100円~2万6200円辺りでこう着し、2万6190円で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。米国ではCPIの発表を受けて楽観的な見方が広がりハイテク株を中心に上昇したが、東京市場への反応は限られそうだ。為替市場では円相場が1ドル=129円20銭台と円高に振れており、これが直近でリバウンドを見せていた値がさハイテク株への重荷となりそうだ。日銀が来週の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策に伴う副作用を点検すると報じられるなか、さらなる政策修正が警戒されていた。

 日経225先物はナイトセッションで一時節目の2万6000円を下回り、ボリンジャーバンドの-1σ水準まで下げた。終値では5日移動平均線水準まで下落幅を縮めたこともあり、ひとまず調整一巡感が意識されそうだ。そのため、5日線辺りでの底堅さが見られるかを見極めたいところだろう。オプション権利行使価格の2万6125円~2万6375円辺りのレンジを想定する。

 VIX指数は18.83に低下。昨年12月2日の安値(18.95)を下回り、4月以来の水準まで低下した。米国市場の先安懸念は薄れ、リスク選好に向かわせやすいことから、ショートは仕掛けづらいと考えられる。また、昨日の日経225先物は2万6500円回復後に持ち高調整の動きとなり、リバランス中心だったことから、2万6000円に接近する局面では、リバウンドを想定したトレードが入りやすいとみておきたい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.93倍から13.83倍に低下した。日銀の政策修正への警戒からNTショートに向かいやすいだろうが、4日に付けた13.72倍に接近する局面では、NTショートの巻き戻しを狙ったNTロングでのスプレッド狙いのトレードも入りそうだ。為替睨みの相場展開となろうが、グローベックスの米株先物が強い動きを見せてくるようであれば、底堅さがみられそうだ。

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