市場ニュース

戻る

【特集】師走IPOが本格スタートへ、26社の大量上場で個別重視の展開に <株探トップ特集>

12月IPOが本格スタートする。今月は26社の上場が予定される超ラッシュ状態となる見込みだ。赤字企業の上場も少なくなく、個別銘柄の選択が重視される展開となりそうだ。

―メタバース関連企業の登場などに関心も、スカイマーク再上場も話題集める―

  12月IPOがいよいよ本格スタートする。1日にいち早く上場したサイフューズ <4892> [東証G]を含めて今月は26社が登場する。米利上げペースの減速観測もありIPO銘柄への期待は強いが、中小型株の先行きには依然として不透明感は残る。今月のIPO企業には メタバース関連などの注目銘柄もあるものの、赤字企業も少なくなく個別重視の展開を予想する声も多い。市場の関心が高まる師走IPOの行方を探った。

●12月IPOは超ラッシュ状態、赤字企業には警戒感も

 例年12月はIPOラッシュとなるのが恒例で、今年は26社が新規上場を果たす。昨年の32社に比べればやや上場企業数は減るが、1日に3社が同時上場する日が4日もあるなど、目の回るような超ラッシュ状態となる。その内訳は、東証プライム市場への直接上場が1社、スタンダード市場への上場が4社、グロース市場への上場が19社、名古屋証券取引所メイン市場へ1社、同ネクスト市場へ1社というものだ。

 今月1日に新規上場し、12月IPOのトップを飾ったサイフューズの初値は公開価格を6%上回った。バイオ3Dプリンターを用いた再生医療関連銘柄で、その後セカンダリー(流通)市場で堅調な値動きとなった。7月下旬から続いたIPO銘柄の初値が公開価格を上回る記録は11月15日上場のベースフード <2936> [東証G]で途切れたが、11月はeスポーツ関連のウェルプレイド・ライゼスト <9565> [東証G]が人気化するなど、依然としてIPO銘柄への関心は高い。12月相場でも、「全体相場に不透明感も出るなか新鮮味のあるIPO銘柄への期待は膨らんでいる」(市場関係者)という。特に、市場ではメタバース関連企業で20日に登場するmonoAI technology <5240> [東証G]などが注目されている。とはいえ、12月IPOは業績が赤字の企業も少なくないうえに「ベンチャーキャピタルによるエグジット(出口)を意識したとみられる銘柄も目につく」(アナリスト)との声もある。こうしたなか、成長性を評価する個別銘柄重視の展開が予想されている。

●14日にはスカイマークと大栄環境の大型2銘柄が登場

 12月IPOが本格化するのは13日のproperty technologies <5527> [東証G]からだ。同社は中古住宅の再生事業及び戸建て住宅を手掛けている。資金吸収額は20億円強の水準だが、底堅い展開が予想されている。

 14日には大型企業2社が登場する。この日は、グロース市場に航空会社のスカイマーク <9204> [東証G]が再上場するほか、プライム市場に廃棄物処理の大栄環境 <9336> [東証P]が登場する。スカイマークにはリオープン(経済再開)絡みの需要なども期待されるが、資金吸収額は370億円前後。大栄環境の資金吸収額も500億円近い規模と大きい。14日の大型IPO2社の動向がその後のセンチメント(心理)を左右する面は大きいともみられている。

●赤字IT関連企業は成長性の見極めが重要に

 15日には、スマートドライブ <5137> [東証G]とAnyMind Group <5027> [東証G]が上場する。スマートDはモビリティデータを活用したサービスを提供。営業車などの車両管理サービスなどを手掛ける。業績は赤字予想だが、売上高は伸びている。仮条件から弾いた資金吸収額は20億円強。エニマインドはブランド企業向けマーケティング支援などを展開。今期は営業赤字の予想で、資金吸収額は30億円程度だ。

 16日にはRebase <5138> [東証G]とオープンワーク <5139> [東証G]、フーディソン <7114> [東証G]の3社が上場。Rebaseは、レンタルスペース予約プラットフォーム「インスタベース」などを展開。資金吸収額は10億円弱程度。オープンWは転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」などを展開。フーディソンは飲食店向けeコマースサービス「魚ポチ」などを手掛けている。資金吸収額はオープンWが40億円程度、フーディソンが30億円弱の見込みとやや大きめだ。19日にはトリドリ <9337> [東証G]が登場。インフルエンサーと企業をマッチングするマーケティングプラットフォームを展開。資金吸収額は7億円前後の見込みだが、同社も今期は赤字予想だ。

●メタバース関連「monoAI」に注目度高まる

 20日には「12月IPOの一番の注目銘柄」(市場関係者)と評判が高いmonoAIが登場する。同社はメタバースプラットフォーム「XR CLOUD」を運営。資金吸収額は11億円前後、時価総額は60億円強と小さく11月IPOで急騰したウェルライと同様に値の飛ぶ展開が期待されている。また、同日上場のINFORICH <9338> [東証G]はモバイルバッテリーシェアリングサービスを展開している。

 21日のサンクゼール <2937> [東証G]は和の食材店「久世福商店」などを展開し、知名度は高く株価動向が注目されている。同じく、21日に上場するnote <5243> [東証G]はCtoCプラットフォーム「note」を展開している。IT系企業として知名度は高いが、業績は赤字基調でファンドの売り出しが多い点などが警戒されている。また、22日のjig.jp <5244> [東証G]はライブ配信事業「ふわっち」を中心とした一般消費者向け関連事業などを展開している。27日のELEMENTS <5246> [東証G]は、生体認証・画像解析・機械学習技術を活用したオンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」などを提供している。


上場日 コード・市場 企業名           主幹事
1日  4892・東G  サイフューズ        SBI
13日  5527・東G  property 
           technologies  みずほ
14日  9336・東P  大栄環境          SMBC日興
14日  9204・東G  スカイマーク        大和、三菱UFJ
15日  5137・東G  スマートドライブ      SMBC日興

15日  5027・東G  AnyMind Group みずほ
16日  7114・東G  フーディソン        SMBC日興
16日  5139・東G  オープンワーク       野村
16日  5138・東G  Rebase        SBI
19日  9337・東G  トリドリ          大和

20日  9338・東G  INFORICH      大和
20日  5240・東G  monoAI
           technology    SMBC日興
21日  5243・東G  note          大和
21日  2937・東G  サンクゼール        SMBC日興
21日  5242・東G  アイズ           SBI

22日  9339・東S  コーチ・エィ        野村
22日  5244・東G  jig.jp        SMBC日興
22日  5836・名M  エージェント・インシュアランス・
           グループ          SBI
23日  9341・東G  GENOVA        SBI
23日  9340・東S  アソインターナショナル   SMBC日興

26日  7116・東S  ダイワ通信         みずほ
26日  7115・東S  アルファパーチェス     SMBC日興
26日  5075・名N  アップコン         Jトラストグローバル
27日  5247・東G  BTM           岡三
27日  5246・東G  ELEMENTS      みずほ

29日  9342・東G  スマサポ          みずほ
(注)東Pは東証プライム、東Sは同スタンダード、東Gは同グロース、名Mは名証メイン、名Nは同ネクスト



株探ニュース


日経平均




 

■関連サイト ※外部リンク