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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ファーマF、NTN、タカラバイオ

ファーマF <日足> 「株探」多機能チャートより
■ファーマフーズ <2929>  1,470円  +176 円 (+13.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 ファーマフーズ<2929>は大幅高。5日の取引終了後に8~10月期決算を発表し、売上高は前年同期比35.1%増の170億3000万円、営業損益は前年同期の黒字から赤字転落となる21億9400万円の赤字で着地した。営業赤字となったものの、増収基調を継続したことを評価する向きが強まっているようで、この日の同社株は大きく買われた。主力商品である「ニューモ育毛剤」の新規獲得が復調したことに加え、機能性表示食品「シボラナイトGOLD」やまつ毛美容液「まつ毛デラックスWMOA(ウモア)」が伸びた。一方、定期顧客の更なる獲得に向けて広告宣伝費を増加させており、これが利益面で響いた。なお、通期の増収増益見通しは据え置いている。

■NTN <6472>  282円  +12 円 (+4.4%)  本日終値
 NTN<6472>が商いを膨らませて急動意、前日比5.2%高の284円まで上値を伸ばす場面があった。株価は11月1日にマドを開けて上放れた後、翌2日に6月につけた年初来高値306円に肉薄したが、その後は伸び悩み200円台後半でもみ合っていた。同社は自動車向けを主力とするベアリング大手の一角だが、目先の急動意について市場では「中国のゼロコロナ政策緩和の動きを背景に自動車生産が軌道に乗り、同社にとっても風向きが良くなることが予想される。株価が200円台と値ごろ感があるほか、直近ではゴールドマンサックス証券が同社株の投資判断を売りから買いに変更し、目標株価も240円から410円に大幅に引き上げたことで株価にインパクトを与えている」(準大手証券ストラテジスト)としていた。

■薬王堂ホールディングス <7679>  2,656円  +94 円 (+3.7%)  本日終値
 薬王堂ホールディングス<7679>は続伸。5日の取引終了後に発表した11月度の月次速報で、既存店売上高は前年同月比8.5%増と12カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同2.1%増、客単価が同6.2%増とともに伸長した。

■クスリアオキ <3549>  7,910円  +280 円 (+3.7%)  本日終値
 クスリのアオキホールディングス<3549>は続伸。5日の取引終了後に発表した11月度の営業速報で、既存店売上高が前年同月比7.0%増と6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客単価は同4.2%増と引き続き順調に推移したほか、客数も同2.7%増と前月の同1.2%減から改善した。なお、全店ベースでは同18.3%%増だった。

■タカラバイオ <4974>  1,815円  +64 円 (+3.7%)  本日終値
 タカラバイオ<4974>が買い優勢の展開。11月14日に1940円の戻り高値をつけた後は調整局面に入り、特に直近では前日まで7営業日続落と下値模索の動きを強めていたが、満を持して切り返しに転じている。同社は前日取引終了後に等温増幅法に最適化した酵素を発売することを発表。新型コロナウイルス検査などで活用されている遺伝子検査は、微量の遺伝子を酵素反応により選択的に増幅して検出する方法が一般的だが、主流のPCR法以外にも等温増幅法という手法があり、同手法はPCR法のような精緻な温度制御が不要で幅広い検査現場で活用が期待されている。同社はオンサイト検査市場をターゲットに同酵素を使った等温増幅法による遺伝子検査システムの開発も進めていく構えにある。

■ジンズホールディングス <3046>  4,430円  +145 円 (+3.4%)  本日終値
 ジンズホールディングス<3046>が反発。5日の取引終了後に発表した11月度の月次売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比2.0%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。11月3日から販売している、ミッフィーと仲間たちが登場するディック・ブルーナの絵本のイラストとコラボレーションした「JINS×Dick Bruna」が売り上げを牽引したほか、11月10日から価格改定をしたことなどが寄与した。なお、全店売上高は同5.4%増だった。

■中山製鋼所 <5408>  809円  +26 円 (+3.3%)  本日終値
 中山製鋼所<5408>の上げ足鮮烈、800円台を回復した。同社株の800円台乗せは2017年11月以来約5年ぶりとなる。鋼板やコイル、棒鋼などを製造し、高度な製鉄技術に加え鉄スクラップを活用した自社電炉製造技術を強みとしている。業績は絶好調で22年3月期の営業3倍増益に続き、23年3月期も前期比77%増の128億円予想と抜群の変化率を示す。市場では一段の増額修正が有力視されている。また、同社の独自製品であるNFG(微細粒熱延鋼板)は軽量・高強度のスーパーメタルとして注目され、電気自動車(EV)向けの素材として今後の需要開拓が期待される。収益成長性が高まっている一方、PERはわずか4倍台、PBRも0.4倍台と超割安圏に位置している。また、今期年間配当は大幅増配で47円を計画、配当利回りは6%近い。

■エービーシー・マート <2670>  7,030円  +210 円 (+3.1%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>が続伸。5日の取引終了後に発表した11月度概況で、既存店売上高が前年同月比12.9%増と9カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。全国旅行支援がスタートし、都心部や観光地を中心に人出が増えたことが寄与したほか、都心部のインバウンド需要も徐々に回復した。商品別では、デジタル広告で販売を強化している新作スニーカーが売上を牽引し、オンライン販売も好調。更に気温が高めだったことから、スウェットやロングスリーブなど秋物のアパレルも好調だった。なお、全店売上高は同14.0%増だった。

■チェンジ <3962>  2,294円  +54 円 (+2.4%)  本日終値
 チェンジ<3962>が反発。5日の取引終了後、SBIホールディングス<8473>と共同で、国際金融都市構想を推進する大阪府及び大阪市の職員向けに金融教育プログラム「国際金融都市実現に向けた金融リテラシー向上研修」の提供を開始すると発表しており、好材料視された。チェンジとKDDI<9433>との合弁会社で、デジタルトランスフォーメーション(DX)人材教育プログラムを提供するディジタルグロースアカデミアと共同で提供する。プログラムの内容は、マインド(国際金融都市構想に臨む職員の自分事化や意義の理解)とリテラシー(これからの金融に関して必要となる知識)の2つの領域において、国際金融都市構想のビジョンの理解から実現に必要となる、最先端のブロックチェーンに関する概要や仕組み、金融×デジタルに関わる講座を用意するとしている。

■泉州電業 <9824>  2,764円  +61 円 (+2.3%)  本日終値
 泉州電業<9824>が後場上げ幅を拡大。午後2時ごろ、集計中の22年10月期連結業績について、売上高が1080億円から1136億円(前の期比22.9%増)へ、営業利益が64億円から74億円(同56.0%増)へ、純利益が46億円から53億円(同47.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。電線の主材料である銅価格の上昇に伴う建設・電販向け売上高の増加や半導体製造設備向け需要の増大、自動車・工作機械向け需要の回復による利益の増加などが要因。また、子会社業績が好調だったことも寄与した。なお、業績上振れに伴い、期末配当を60円から80円にすると発表。年間配当は140円(前の期90円)となる。

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