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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 積極的な商いは限られ、OP権利行使価格2万7875円~2万8125円のレンジを想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28040 +70 (+0.25%)
TOPIX先物 1981.5 +8.0 (+0.40%)
シカゴ日経平均先物 28045 +75
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 21日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。中国の一部主要都市が新型コロナウイルスの感染拡大によってロックダウン(都市封鎖)を実施したと伝わり、経済活動の鈍化が警戒されて売り優勢の展開。ゴールドマン・サックスが2023年も弱気相場が続くとの見通しを示したことも重荷となった。また、米連邦準備理事会(FRB)高官らによるタカ派発言が相次いでいることから、積極的な利上げを継続するとの観測も高まっており、長期金利上昇を警戒する流れのなかでハイテク株にはポジションを圧縮する動きが見られた。S&P500業種別指数は食品・飲料・タバコ、不動産、保険が上昇した一方で、自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、エネルギーが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比75円高の2万8045円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比20円安の2万7950円で始まり、直後につけた2万7910円を安値にリバウンドを見せており、米国市場の取引開始後に2万8000円を回復すると、終盤にかけても緩やかな上昇を継続し一時2万8090円まで買われ、2万8040円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まろう。ただし、祝日を前に商いは膨らみづらく、買い一巡後は2万8000円を挟んだ狭いレンジでの推移を継続しそうだ。中国でのロックダウンについては、前日の時点で香港ハンセン指数が一時2%を超える下落の場面もあったことで織り込まれていると考えられ、ショートが強まる相場とはならないだろう。ただし、米国では大型テック株の一角や半導体株が弱い値動きを見せていたことから、ナイトセッションでのリバウンドの動きが続くとみたロングは限られそうだ。

 そのため、日経225先物は2万8000円での底固めの動きが意識されやすい。オプション権利行使価格では2万7875円~2万8125円辺りのレンジを想定しておきたい。とはいえ、足元で2万8000円水準で底堅い値動きを見せるなか、祝日を前にリバランスに伴うショートカバーは継続しやすく、2万8000円~2万8250円辺りにレンジを切り上げてくる可能性はあるだろう。こう着感の強い相場ではあるが、短期的にショートが強まる局面では、その後のリバウンドを想定したロングでの対応になると考えられる。

 また、米国市場は売り優勢の相場展開だったが、VIX指数は22.36に低下し、11月11日につけた直近安値(22.37)をわずかに下回ってきた。米クリーブランド連銀のメスター総裁が、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)について、利上げのペースを落とすことに全く異存はないとの考えを示したとも伝わるなか、ショートに傾いているポジションをニュートラルに近づける動きも意識されやすい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.17倍だった。一時14.14倍と直近の安値水準まで低下をみせてきたことでNTショートのリバランスが入りやすいとみられる。ただし、TOPIX先物は11月11日につけた高値を更新してきており、方向性としてはNTショートに向かわせやすいと考えられる。

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