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【市況】【村瀬智一が斬る!深層マーケット】米感謝祭後の消費動向に注目、過熱を冷ましながらのリバウンド基調か?

RAKAN RICERCA 代表取締役 会長 村瀬智一

「米感謝祭後の消費動向に注目、過熱を冷ましながらのリバウンド基調か?」

●日経平均は2万8000円を挟んだ狭いレンジでの推移が継続

 日経平均株価は11月11日につけた2万8329円を戻り高値に上昇一服となり、足もとでは2万8000円を挟んだ狭いレンジで推移している。米国では長期金利の上昇にピークアウト観測が強まっているほか、物価上昇も今後は伸びの鈍化が見込まれている。その一方で、米連邦準備理事会(FRB)高官らによるタカ派発言が相次ぐ。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが利上げペースを緩める可能性は高まっているものの、利上げそのものは継続することから、高官のタカ派発言には過度な期待を冷ます狙いがあるとみられる。そのため、積極的な上値追いの流れには向かいづらい半面、下値の堅さは意識されている。

 来週は23日(水)に東京市場が勤労感謝の日で、24日(木)は米国が感謝祭によりそれぞれ休場となるため、週を通じて商いは膨らみづらいだろう。そのため、日経平均株価はしばらく2万8000円を挟んでこう着が続くとみておきたい。ただし、感謝祭明け後(ブラックフライデー)からクリスマス商戦が始まる。米国では景気後退懸念が強まっているだけに、個人消費が好調となればセンチメントの改善につながることが期待されそうだ。

 日経平均株価はボリンジャーバンドの+2σ超えからの日柄調整で+1σ水準に差しかかってきており、過熱感が和らいでいる。強い基調が継続するマザーズ指数は週末に調整を見せたが、+3σ水準までの上昇を見せていたため、いったんは一服を入れたいところであろう。今週はレーザーテック <6920> [東証P]の大幅調整も目立ったが、+3σ水準に接近していたため過熱感が警戒されていた。+3σ接近など強いトレンドをみせていた銘柄については、過熱を冷ましながらリバウンド基調が継続するとみておきたい。

●今後、活躍が期待される「注目5銘柄」

◆unerry <5034> [東証G]
リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」を運営。11月2日、小売業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するフェズ(東京都千代田区)と業務提携し、商品カテゴリやブランドで絞り込んだ顧客の購買データ分析に加え、店舗外での日常行動や利用チェーンの傾向などを可視化・分析するツール「Urumo Explorer(ウルモ エクスプローラ)」を共同開発したと発表。2023年6月期第1四半期(7-9月)業績は、営業損益(非連結)が3000万円の赤字だったが、上場関連費用とシステム開発費用の一時的な影響であり、売り上げ増によって想定より赤字幅は縮小した。人流の回復に伴って行動変容サービスが大きく伸びており、今後は利益改善が見込まれるという。株価は10月3日につけた1466円を安値にリバウンド基調を継続しており、上場来高値3250円をターゲットとしたトレンド形成に期待。

◆ジェイテックコーポレーション <3446> [東証P]
X線集光ミラーと細胞培養装置を主力とする研究施設向け実験装置メーカー。11月14日に発表した2023年6月期第1四半期(7-9月)連結業績は、営業損益が1億1400万円の赤字(前年同期は1億9400万円の赤字)と赤字幅が縮小した。17日には自社製品「CellPet 3D-iPS」を使用した研究成果が、東京医科歯科大学消化器病態学より発表されたと明らかにしている。消化管再生医療を加速することが期待できる成果だという。株価は10月13日につけた1342円を安値にリバウンド基調を継続しており、5月高値の2364円を意識したトレンド形成に期待。

◆シキノハイテック<6614>[東証S]
産業用組み込みカメラモジュールや画像処理カメラ、 半導体検査装置などを手掛け、半導体検査装置の設計ではパワー半導体向けに強みを持つ。11月11日に発表した2023年3月期第2四半期累計(4-9月)業績は、営業利益(非連結)が前年同期比81.3%増の2億3600万だった。車載向けや5G関連、産業機器分野などでの半導体需要が旺盛であり、同社への追い風となった。株価は直近で急騰し短期過熱感は強いが、ようやく年初から続いたボトム水準を上放れてきており、一段高に期待したい。

◆ウシオ電機<6925>[東証P]
産業用ランプで世界最大手、光源や光学装置を展開。11月2日に発表した2023年3月期第2四半期累計(4-9月)業績は、連結営業利益が前年同期比54.0%増の101億円に拡大した。映像関連市場では、世界的に映画館の営業再開や稼働の回復が進んだことが要因。また、半導体・電子デバイス・プリント基板市場では、5Gの実用化やIoTAIの活用が進展したことを受けて露光用UVランプや最先端ICパッケージ基板向け分割投影露光装置などが高水準で推移した。株価は11月以降のリバウンドによって52週移動平均線を捉えてきており、長期的な調整トレンドが好転する可能性に期待。

◆竹内製作所<6432>[東証P]
建機中堅。ミニショベルなど小型が主力。北米での住宅建設需要の高まりを背景に、小型建設機械の販売が好調に推移し、10月13日には今期2度目となる業績予想の上方修正を行った。2023年2月期の連結営業利益を従来予想の161億円→200億円(前期は177億円)に引き上げ、一転して12.6%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。株価は4月18日につけた2152円を安値にリバウンド基調を継続しており、7月以降は切り上がる13週移動平均線を支持線とした上昇トレンドを形成している。1月につけた上場来高値の3300円を視野に入れた上昇に期待したい。

(2022年11月18日 記)

株探ニュース


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