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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソフトバンクG、神戸物産、ミクニ

SBG <日足> 「株探」多機能チャートより
■ソフトバンクグループ <9984>  6,075円  -244 円 (-3.9%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が軟調。日本経済新聞電子版がこの日の午前10時過ぎ、「ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長が会社としてのSBGに対し、個人的に約6800億円の未払い金を抱えていることが、SBGの開示資料などで明らかになった」と報じた。この日は一部外資系格付け機関による格付け見通しの引き下げも伝わっていた。朝方は小高く始まり、すぐに下げに沈む展開だったが、取引時間中の報道が投資家心理を一段と悪化させる格好となり、売りが膨らんだようだ。未払い金の増加は、ファンドの運用成績の悪化が背景にあるという。孫氏のSBGへの未払い金を巡っては、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版がこの日の取引開始前に報じていた。

■神戸物産 <3038>  3,490円  -110 円 (-3.1%)  本日終値
 神戸物産<3038>が続落。東京都が物価上昇に伴い、住民税の非課税世帯に米を現物支給する方針を固めたと報じられている。来店客による米の購買量が減少し、「業務スーパー」の売り上げに悪影響を及ぼすと受け止めた投資家の売りが出たようだ。食品スーパー関連では、いなげや<8182>やエコス<7520>なども軟調推移。18日早朝の読売新聞電子版によると、都は約170万世帯を対象に、1世帯あたり1万円分の米を年明けにも各世帯に発送する方針。野菜や飲み物も選べるようにすることも検討しているという。

■ハーモニック <6324>  4,390円  -100 円 (-2.2%)  本日終値
 ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が4日続落。15日にナブテスコ<6268>が保有株の売却を発表したことに伴い、株式の需給が悪化するとの見方から株価に下押し圧力がかかっていたが、17日取引終了後には日本電産<6594>が国内での精密減速機の生産能力の増強を発表した。同じく精密減速機を手掛けているハーモニックに対しては、販売面の影響に対する懸念が加わった格好となり、同社株への売りが継続している。日電産は子会社の日本電産シンポが、日本電産長野技術開発センター(長野県駒ケ根市)の建屋を増設・改装し、研究開発及び生産拠点を設立した後、敷地内に新工場を建設する。総投資額は160億円を計画。第1期として、2023年4月に精密減速機の研究開発と生産を開始。生産能力は年36万台を計画する。新工場での生産は24年4月に開始する予定で、総生産能力を年60万台に引き上げる。

■ミクニ <7247>  381円  +80 円 (+26.6%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ミクニ<7247>が大幅高。同社は17日、インド現地法人のミクニ・インディア・プライベートリミテッド(MID)が新たに同国の二輪車メーカーであるバジャージ・オート(BAL)から燃料噴射システムを受注し、10月から生産を開始していることを明らかにしており、これが材料視されたようだ。BALはインド二輪市場で第4位(スクーターを除くと第2位)のメーカーで、年間に約200万台を生産しており、MIDの燃料噴射システムはBALの計6モデルに順次搭載される見通し。MIDがインドで販売する燃料噴射システムは、BALのほか数社への供給が見込まれ、26年には現在の約3倍に伸長すると予測されている。

■ピクスタ <3416>  959円  +150 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値
 ピクスタ<3416>が急伸。同社はきょう、IP(知的財産)コンテンツ・プラットフォーム「PIXTA IPコンテンツ」を開始したと発表しており、これが材料視されたようだ。「PIXTA IPコンテンツ」は、漫画・アニメ・ゲームのキャラクターや、コミュニケーションアプリで人気のイラストキャラクターなど、さまざまなIPコンテンツの使用権を仲介販売するプラットフォーム。IPコンテンツを保有・管理する企業や個人のクリエイターとIPコンテンツを利用したい企業をつなぎ、個別交渉や面倒な窓口対応を「PIXTA IPコンテンツ」が引き受けることで一元管理が可能になるという。

■リボミック <4591>  188円  +26 円 (+16.1%) 一時ストップ高   本日終値
 リボミック<4591>が急伸。17日の取引終了後、上期決算説明会における質疑応答を開示しており、好材料視されたようだ。これによると、23年3月期は営業赤字24億200万円を見込むが、赤字幅が縮小し20億円程度になると見込むという。また、「RBM-007」の滲出性加齢黄斑変性(wetAMD)治療剤としての開発について、海外の企業と協同で未治療患者に対するフェーズ2試験を行うための提携について協議を進めているが、その骨子がほぼまとまってきたため、近々その内容について開示できるとしている。

■ラクオリア創薬 <4579>  1,385円  +155 円 (+12.6%)  本日終値
 ラクオリア創薬<4579>が急反発し年初来高値を更新。17日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を26億500万円から30億7500万円(前期比10.8%増)へ、営業利益を4億2000万円から8億2400万円(同16.5%増)へ、純利益を3億4200万円から7億2400万円(同4.1%減)へ上方修正したことが好感された。同社は同時に、導出先である旭化成ファーマ(東京都千代田区)から、導出したP2X7受容体拮抗薬「AK1780/RQ-00466479」について、旭化成ファーマ社のライセンス先である米イーライ・リリー<LLY>が慢性疼痛患者を対象とした第2相臨床試験を開始し、マイルストンを達成したとの連絡を受けたと発表。これを受けて、22年12月期と23年12月期に2億5000万円ずつ業績に織り込んでいたマイルストン収入を全額計上することにしたことが要因。また、為替相場の変動による影響額も織り込んだとしている。

■アバールデータ <6918>  3,330円  +349 円 (+11.7%) 一時ストップ高   本日終値
 アバールデータ<6918>は4連騰。同社は半導体製造装置用電子制御機器を手掛けており、足もとの業績は好調に推移している。特にトップラインの伸びが顕著で23年3月期は前期比4割増となる137億円を計画し、本業のもうけを示す営業利益も2ケタ増益が見込まれている。そうしたなか、17日取引終了後に通期最終利益予想の修正を発表、従来予想の16億4000万円から40億8600万円(前期比2.7倍)に大幅増額した。これは同社が保有するレーザーテック<6920>の株式売却益を特別利益として第3四半期(22年10~12月)に約35億円計上することによるもの。また、最終利益の上方修正に伴い株主還元も強化し、今期年間配当は従来計画の94円から234円に大幅に上乗せすることもあわせて発表した。従来比で2.5倍となる配当の増額でポジティブサプライズとなった。

■太洋物産 <9941>  1,009円  +87 円 (+9.4%)  本日終値
 太洋物産<9941>が大幅反発。きょう引け後に22年9月期の決算発表を控えており、業績期待から買われたようだ。同社は11日、未定としていた22年9月期の単独業績予想について、営業利益を2億3500万円(前の期比4.9%増)を見込むと発表。第3四半期累計(21年10月~22年6月)決算では同2億9100万円(前年同期比2.7倍)だったことから、それを下回る見通しに失望売りが出ていた。ただ、鶏肉需要の高まりなどを背景に足もとの月次売上高は順調に推移しており、好業績への期待が高まっているようだ。

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