【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日ぶり反落、半導体関連株中心に売り優勢 (11月17日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 27952.21
高値 28029.62(10:41)
安値 27910.01(09:05)
大引け 27930.57(前日比 -97.73 、 -0.35% )
売買高 10億6905万株 (東証プライム概算)
売買代金 2兆8010億円 (東証プライム概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は3日ぶり反落、米株安を受け買い手控え
2.米マイクロンの減産発表が半導体関連に売りを誘発
3.半導体関連も中小型株は強調展開続ける銘柄目立つ
4.訪日客の急増を受けインバウンド関連の一角も物色
5.日経平均は軟調も値上がり銘柄数が全体の7割占める
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前日比39ドル安と小反落した。小売り大手のターゲット<TGT>の低調な業績見通しを受け投資家心理の重しとなった。
東京市場では、主力ハイテク株中心に売りがかさんだ。日経平均株価は反落し2万8000円台を再び割り込んだが、個別株の物色意欲は旺盛だった。
17日の東京市場は前日の米国株市場で半導体関連株が売られた流れを引き継いで、同関連株を中心に利益確定の動きが強まった。米国株市場では半導体メモリー大手のマイクロンテクノロジー<MU>が減産計画発表を嫌気され急落、その他の半導体関連株にも売りが波及した。東京市場でもこれに追随して、ここまで全体相場を牽引してきた半導体主力株がリスク回避の売りに晒された。ただ、半導体関連の中でも値を下げたのは時価総額の大きい銘柄に偏っており、中小型株には引き続き強い動きを示す銘柄が少なくなかった。また、前日の訪日外客数の発表を受けて、インバウンド関連の一角も買い戻された。日経平均は安かったものの、TOPIXは小幅プラス圏で引けている。中小型株を中心に個別株物色の動きは活発で、東証プライムの値上がり銘柄数は1279と値下がり銘柄数を800も上回り全体の7割を占めた。
個別では、きょうも4000億円を超える売買代金をこなしたレーザーテック<6920>だが株価は急反落。このほか、東京エレクトロン<8035>、ローム<6963>、アドバンテスト<6857>など半導体の主力株が総じて安かった。三井物産<8031>が下値を探り、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、住友金属鉱山<5713>なども大幅安。また、日医工<4541>が急落、サイボウズ<4776>も大きく売られた。
半面、三井住友フィナンシャルグループ<8316>が買いを集め、日本郵政<6178>もしっかり、武田薬品工業<4502>、第一三共<4568>も上昇した。ANAホールディングス<9202>も高い。ヤーマン<6630>がストップ高に買われ、シンクロ・フード<3963>が商いを伴い大幅高。リブセンス<6054>も活況裏に値を上げ、エアトリ<6191>、M&Aキャピタルパートナーズ<6080>、新日本電工<5563>なども物色人気となった。
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日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は第一三共 <4568>、ネクソン <3659>、KDDI <9433>、塩野義 <4507>、オリンパス <7733>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約26円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、ファストリ <9983>、アドテスト <6857>、信越化 <4063>、TDK <6762>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約120円。
東証33業種のうち上昇は22業種。上昇率の上位5業種は(1)陸運業、(2)空運業、(3)不動産業、(4)その他金融業、(5)水産・農林業。一方、下落率の上位5業種は(1)非鉄金属、(2)鉱業、(3)電気機器、(4)卸売業、(5)鉄鋼。
■個別材料株
△第一建設 <1799> [東証S]
JR東日本 <9020> [東証P]による株式大量取得の発表。
△日揮HD <1963> [東証P]
「世界最大級のエチレン設備受注」との報道。
△パーソルHD <2181> [東証P]
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が「オーバーウエート」継続。
△ロブテックス <5969> [東証S]
株式分割と株主優待制度の導入。
△リブセンス <6054> [東証P]
訪日客急増で人手不足状態も加速し収益機会膨らむ。
△エアトリ <6191> [東証P]、ハナツアーJ <6561> [東証G]
10月の訪日客急増で物色の矛先が向かう。
△ヤーマン <6630> [東証P]
5~10月期上方修正がサプライズに。
△サンテック <6777> [東証S]
今期営業利益が前期比2.3倍で実需買いが流入。
△Bエンジニア <7352> [東証G]
ゴールドパートナーにEインフィニ <7692> [東証S]が就任。
△ラバブルMG <9254> [東証G]
SNSコンサル会社と資本・業務提携。
▼モイ <5031> [東証G]
23年1月期業績予想を最終赤字へ下方修正。
▼レーザーテク <6920> [東証P]、東エレク <8035> [東証P]
米マイクロンテクノロジー<MU>の減産発表を嫌気。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ヤーマン <6630>、(2)シンクロ <3963>、(3)ウェルビー <6556>、(4)ハウスコム <3275>、(5)リブセンス <6054>、(6)フォスター <6794>、(7)エアトリ <6191>、(8)ギフトHD <9279>、(9)M&Aキャピ <6080>、(10)BEENOS <3328>。
値下がり率上位10傑は(1)日医工 <4541>、(2)サイボウズ <4776>、(3)レーザーテク <6920>、(4)DIT <3916>、(5)KPPGHD <9274>、(6)大阪チタ <5726>、(7)住友鉱 <5713>、(8)邦チタ <5727>、(9)T-BASE <3415>、(10)MSジャパン <6539>。
【大引け】
日経平均は前日比97.73円(0.35%)安の2万7930.57円。TOPIXは前日比2.99(0.15%)高の1966.28。出来高は概算で10億6905万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1279、値下がり銘柄数は489となった。東証マザーズ指数は790.39ポイント(1.05ポイント安)。
[2022年11月17日]
株探ニュース