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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):コスモHD、オリエンタルランド、日曹達

コスモHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■コスモHD <5021>  3,870円  +60 円 (+1.6%)  本日終値
 コスモエネルギーホールディングス<5021>が反発。旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスが提出した変更報告書で、同社がコスモHDの株式を買い増したことが、16日取引終了後に明らかになった。これを受け需給面の思惑が広がったようだ。保有比率は共同保有者とあわせて17.41%から18.72%に上昇した。報告義務発生日は11月9日。なお、コスモHDが17日に提出した大量保有報告書では、同社の自社株式の保有比率が7.35%となったことも判明している。保有目的は新株予約権付社債の買い入れ消却をするため。報告義務発生日は11月10日。

■オリエンタルランド <4661>  19,615円  +290 円 (+1.5%)  本日終値
 オリエンタルランド<4661>が全般軟調地合いのなか頑強な値動き。1万9000円台半ばで売り物を吸収している。前日発表された10月の訪日外国人客数は49万8600人と9月から2.4倍化、前年同月比で22.5倍に急拡大した。入国規制の大幅緩和で訪日客が急増しており、国内消費も活性化が期待されている。そのなか、同社は国内最大のテーマパークを運営し、併設して大規模な商業施設も展開していることで、コト消費とモノ消費の両取りを狙える。ただ、一方で国内では新型コロナウイルスの感染が再拡大しており、上値を積極的に買い進む動きには発展していない。

■日本曹達 <4041>  4,190円  +50 円 (+1.2%)  本日終値
 日本曹達<4041>は続伸。16日取引終了後、事業ポートフォリオの変革の一環として、フランスの連結子会社であるAlkalineの全株式を譲渡する検討・協議を開始したと発表した。事業の選択と集中に向けた具体的な動きを評価した買いが入ったようだ。Alkalineは金属ナトリウムや塩素などの製造販売を手掛ける事業会社を持つ。株式譲渡は、事業会社の従業員代表との協議と、ドイツ、スペイン、ポルトガルの競争法規制当局からの承認を条件とする。従業員代表との協議プロセスの完了後に、独占的な譲渡候補先であるInternational Chemical Investorsの子会社と株式譲渡契約を締結する予定。Alkalineの21年12月期の売上収益は約8522万ユーロ(約124億円、1ユーロ=145円)、営業利益は約363万ユーロ(約5億2600万円)だった。

■カカクコム <2371>  2,352円  +21 円 (+0.9%)  本日終値
 カカクコム<2371>は続伸。16日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を430万株(発行済み株数の2.10%)、または80億円としており、取得期間は22年11月17日から23年1月31日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行、資本効率の向上を通じて株主利益の向上を図るためという。なお、主要株主のデジタルガレージ<4819>から、自己株式取得が実施される場合には保有するカカクコム株の一部を売却する意向を有している旨の連絡を受けているとしている。今朝、155万2300株(総額36億1841万1300円)を東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得したと発表した。

■日清紡ホールディングス <3105>  1,009円  +8 円 (+0.8%)  本日終値
 日清紡ホールディングス<3105>は小幅反発。16日の取引終了後、保有する投資有価証券1銘柄を売却したことにより、22年12月期の業績に投資有価証券売却益72億900万円を特別利益として計上する見込みと発表しており、これが好感された。コーポレートガバナンス・コードに基づく政策保有株式の見直しによる資産効率の向上と財務体質の強化を図るためとしている。

■デジタルガレージ <4819>  3,855円  +20 円 (+0.5%)  本日終値
 デジタルガレージ<4819>は続伸。16日取引終了後、保有するカカクコム<2371>の株式の一部を売却すると発表した。カカクコムが実施する自社株買いに応じる形で、143万2300株を上限に売却する。これによりDガレージは連結決算において27億円の関係会社株式売却益を計上する見込みとしており、好感された。売却時期は12月末までとする。売却後もカカクコムは引き続き持ち分法適用会社となる。

■アステラス製薬 <4503>  2,067.5円  +7 円 (+0.3%)  本日終値
 アステラス製薬<4503>は小じっかり。午前8時30分、胃腺がん及び食道胃接合部腺がんの治療薬として開発中の「ゾルベツキシマブ」について、mFOLFOX6療法(オキサリプラチン、ホリナート、フルオロウラシルを組み合わせた療法)との併用療法の有効性と安全性を評価する第3相SPOTLIGHT試験で良好な結果が得られたと発表。主要評価項目で統計学的に有意な結果が示されたことから、今後学会発表などで詳細について報告する。同社は23年3月期の連結業績予想への影響はないとしている。

■レーザーテック <6920>  26,400円  -2,435 円 (-8.4%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 レーザーテック<6920>は売り優勢の展開で2万7000円台を割り込んだほか、東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が総じて下値を試す展開となっている。半導体セクターはここにきて上値追い基調を強める銘柄が相次いでいたが、きょうは利益確定の動きが顕在化している。前日の米国株市場ではマイクロンテクノロジー<MU>が半導体ウエハー減産を発表したことを受け大きく売り込まれ、他の半導体主力株も軒並み下落した。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4%を超える下げとなっており、東京市場でもこの流れが波及する格好となった。米国株市場の取引終了後に発表されたエヌビディア<NVDA>の決算も一株利益が市場予想を下回る内容だった。半導体関連は主力企業の決算絡みで再び警戒感が強まっている。

■ローム <6963>  10,610円  -420 円 (-3.8%)  本日終値
 ローム<6963>は大幅続落。16日午後の取引時間中、日本経済新聞電子版が「東芝<6502>の非公開化を巡り、日本産業パートナーズ(JIP)の買収提案にロームやスズキ<7269>が参画していることが16日、わかった」と報じた。これを受けて同日午後のロームの株価は下落した。報道では、同社の投資額は3000億円規模になるとしており、出資効果に対する不透明感や今後の株主還元姿勢に対する悪影響などを意識した売りが続いているようだ。前日の米国市場で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が大きく下落したことも同社株の重荷となっている。

■稲畑産業 <8098>  2,362円  -25 円 (-1.1%)  本日終値
 稲畑産業<8098>は後場に一時プラスに転じる場面があった。午後2時、投資有価証券売却益として特別利益54億5500万円を計上することとなったと発表。これを受けた短期資金の流入で株価は動意づいたが、戻り待ちの売りに押され再び下げに沈んだ。政策保有株式の縮減方針の一環として、上場有価証券11銘柄を売却した。今回の売却の影響は、通期の業績予想には織り込み済みとしているが、売却は今後も継続する予定としている。

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