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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 短期過熱感は後退、2万8000円固めを想定した押し目狙いのロングでの対応


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27960 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 1958.5 +1.0 (+0.05%)
シカゴ日経平均先物 27955 -5
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。先週の大幅な上昇に対する利益確定の売りが優勢となった。米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード副議長が利上げペースを減速する時期が近くやってくるとの見解を示したことが材料視され、上昇に転じる場面もあったが、終盤にかけて軟化し下落幅を広げた。中国で週末に北京などで新型コロナ感染者数が急増したことで、一段のロックダウン(都市封鎖)措置などが警戒されたことも利食いに向かわせたようだ。S&P500業種別指数は医薬品・バイオテクノロジーのみが上昇。一方で、不動産、自動車・同部品、耐久消費財・アパレル、食品・生活必需品小売の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比5円安の2万7955円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比30円高の2万7990円で始まり、その後もじりじりと上げ幅を広げ、米国市場の取引開始後には一時2万8170円まで買われた。買い一巡後は2万8030円~2万8140円辺りでの値動きのなか終盤にかけて軟化し、2万7960円と日中比変わらずでナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。ただし、昨日はソフトバンクグループ <9984> [東証P]の大幅な下げが指数の重荷となって終日軟調な推移だったため、押し目狙いのロングの動きは入りづらかった。ポジションはロングに傾いていないと考えられ、売り先行のなかでも底堅さが意識されそうだ。ナイトセッションでは5日移動平均線のほか、ボリンジャーバンドの+1σを上回っているため、支持線として機能することだろう。一方で、ボリンジャーバンドの+2σは2万8280円辺りで推移しており、短期的な過熱感は後退した。

 前日に指数を押し下げる格好となったソフトバンクグループやオリンパス <7733> [東証P]が落ち着きを見せてくれば、押し目狙いのロングでの対応に向かわせよう。また、米国ではモデルナ<MRNA>、ファイザー<PFE>、バイオジェン<BIIB>、メルク<MRK>などの医薬品・バイオテクノロジー株が買われていた。国内でもエーザイ <4523> [東証P]などが指数の下支えとなる可能性はありそうだ。

 VIX指数は23.73に上昇した。ただし、切り上がる5日線に上値を抑えられる形で調整トレンドを継続しており、直近の大幅な下げに対する反動の範囲内だろう。そのため、日経225先物はオプション権利行使価格の2万7875円をサポートに2万8250円とのレンジ推移を想定。2万8000円水準での底固めの動きとみておきたい。

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