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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):レーザーテク、INPEX、コナミG

レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■レーザーテック <6920>  21,540円  +590 円 (+2.8%)  本日終値
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株が買い優勢の展開。前週末の米国株市場では半導体製造装置世界トップのアプライド・マテリアルズ<AMAT>が6%を超える上昇、画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>も5.5%高に買われるなど半導体主力銘柄に大きく上値を伸ばす銘柄が目立った。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も大幅に水準を切り上げており、この流れが東京市場にも及んでいる。なお、東エレクは今週10日に上期決算発表を控えており、この内容にもマーケットの注目が集まる。

■INPEX <1605>  1,611円  +22 円 (+1.4%)  本日終値
 INPEX<1605>が高い。4日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の12月限が前日比4.44ドル高の1バレル=92.61ドルと上昇した。為替市場でドルが下落し、ドル建てで取引される原油に割安感が台頭したほか、中国政府による「ゼロコロナ政策」の緩和期待が浮上したことも、中国の原油需要回復への期待となり原油の買い要因とされた。ただ、中国はゼロコロナ政策を維持するとの報道も流れるなど、中国需要に関しては強弱観が対立している。

■コナミグループ <9766>  6,770円  +40 円 (+0.6%)  本日終値
 コナミグループ<9766>が続伸。岩井コスモ証券は4日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は9000円とした。同社はスポーツ分野のゲーム開発に強みを持つゲーム大手。今年11月の国際サッカー連盟(FIFA)ワールドカップ(W杯)カタール大会の開催が追い風となるサッカーゲーム「eFootball(イーフットボール)」の収益拡大などによって今下期以降は同社の業績拡大が期待できる、と指摘。同証券では23年3月期の連結営業利益を会社予想の765億円に対して800億円(前期比7.5%増)を見込んでいる。メタバース、カジノ関連などを含めた成長要因を抱え、中期的な成長が期待できる企業として注目している。

■バンクオブイ <4393>  9,120円  -2,220 円 (-19.6%) 一時ストップ安   本日終値
 バンク・オブ・イノベーション<4393>が3日続急落。前週末4日取引終了後、東京証券取引所などが信用取引に関する臨時措置の強化を発表。信用規制による取引負担増で投資家からの資金流入が一段と細ると受け止めた投資家の売りが膨らんだようだ。東証は、信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を7日売買分から70%以上(うち現金40%以上)とする臨時措置の強化を発表した。日本証券金融も同様に、貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を70%(うち現金40%)にするとしている。

■山一電機 <6941>  1,836円  -370 円 (-16.8%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 山一電機<6941>が急反落。前週末4日の取引終了後、これまで未定としていた23年3月期業績予想を発表し、売上高を457億5000万円(前期比15.6%増)、純利益を60億円(同11.4%減)とした。売上高、純利益ともに市場予想(売上高473億5000万円、純利益73億7000万円)を下回っており、これに失望した売りが広がっている。半導体市場の減速に伴う設備投資の抑制やモバイル機器市場の低迷など厳しい状況が予想される一方、自動車市場向け製品の需要が回復する見通し。損益面では、エネルギー価格などの高騰に加え、新工場建築に関わる経費の支出増加を見込む。なお、同時に発表した4~9月期決算は、売上高が271億6600万円(前年同期比46.4%増)、純利益が52億4400万円(同76.0%増)だった。

■帝人 <3401>  1,229円  -126 円 (-9.3%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 帝人<3401>が後場急落。午前11時30分、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。売上高の見通しは1兆円から1兆500億円(前期比13.4%増)に引き上げたのに対し、営業利益は500億円から250億円(同43.4%減)に見通しを下方修正した。これまで55円としていた年間配当予想は前期比15円減配の40円に減額。増益予想が一転して減益の見通しとなったことや、今期の減配計画を嫌気した売りが膨らんだ。マテリアル部門では、欧米拠点で労働需給逼迫を背景に生産性が悪化する。欧州天然ガスを中心とした原燃料価格の高騰に加え、ヘルスケア部門で医薬品「フェブリク」の後発品への切り替えが想定を超えるスピードで進むことも業績の押し下げ要因となるとみる。

■新電元工業 <6844>  3,415円  -335 円 (-8.9%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 新電元工業<6844>は大幅安で5日ぶり反落。前週末4日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。純利益を47億円から43億円(前期比27.1%減)へ減額しており、これが嫌気された。売上高も1080億円から1074億円(同16.5%増)へ引き下げた。為替効果があるものの、材料費や物流費、電気料金などの生産コストが想定を上回ることが響く見通し。

■昭電線HD <5805>  1,646円  -142 円 (-7.9%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 4日に決算を発表。「上期経常が15%減益で着地・7-9月期も16%減益」が嫌気された。
 昭和電線ホールディングス <5805> [東証P] が11月4日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比14.6%減の43.6億円に減り、通期計画の103億円に対する進捗率は42.3%となり、5年平均の42.6%とほぼ同水準だった。
  ⇒⇒昭電線HDの詳しい業績推移表を見る

■リコー <7752>  1,035円  -88 円 (-7.8%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 リコー<7752>が急反落。前週末4日の取引終了後に23年3月期業績予想の修正を発表。純利益を630億円から570億円(前期比87.7%増)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出たようだ。不安定な部材供給による生産活動の鈍化や顧客への納入遅延、金利上昇による支払利息の増加などの影響を受ける見通し。一方、売上高については海外を中心に引き続き堅調に推移する見込みにあり、2兆500億円から2兆1000億円(同19.4%増)へ引き上げた。同時に発表した4~9月期決算は、売上高が9735億3600万円(前年同期比15.4%増)、純利益が149億1400万円(同33.7%増)だった。

■ジンズホールディングス <3046>  4,140円  -285 円 (-6.4%)  本日終値  東証プライム 下落率7位
 4日に発表した「10月既存店売上高は3.1%減」が売り材料。
 10月既存店売上高は3.1%減。

■カヤック <3904>  1,094円  +150 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値
 カヤック<3904>がストップ高。同社はネット広告の受託制作やスマートフォンゲームの配信を主力展開する一方、eスポーツ分野への積極的な布石に注目が集まっている。同社の連結子会社でeスポーツ事業を手掛けるウェルプレイド・ライゼスト<9565>は今月末に東証グロース市場に新規上場予定にあり人気化が予想されている。更に、eスポーツ大会の運営用システムを開発しているPapillon(名古屋市)の買収を直近発表するなど、カヤックの同分野に懸ける意気込みは並々ならぬものがある。

■NKKスイッチズ <6943>  5,480円  +700 円 (+14.6%) ストップ高   本日終値
 NKKスイッチズ<6943>がストップ高の水準となる前週末比700円高の5480円まで買われた。4日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想と年間配当予想を上方修正し、これを材料視した買いが入った。生産能力の増強や円安の効果を背景に、最終利益予想は5億円から7億円(前期比20.5%増)に修正。減益予想から一転して最終増益を見込む。年間配当予想は前期と横ばいの150円(従来の予想は100円)に増額した。

●ストップ高銘柄
 ブライトパス・バイオ <4594>  174円  +50 円 (+40.3%) ストップ高   本日終値
 セレス <3696>  990円  +150 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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