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【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、米金融政策の先行きに不透明感で売り優勢 (11月4日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27371.89
高値  27389.30(09:00)
安値  27032.02(10:25)
大引け 27199.74(前日比 -463.65 、 -1.68% )

売買高  16億3916万株 (東証プライム概算)
売買代金  3兆7036億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は463円安と続落、一時2万7000円近辺まで下落
 2.東京市場は3日の休場を経ての取引で米国市場の下落を織り込む
 3.FOMC経て米金融政策への不透明感高まり、ハイテク株など軟調
 4.東エレクやレーザーテク、アドテストといった半導体関連株は安い
 5.大阪チタや三菱自、SUBARUなど業績増額修正銘柄は買われる

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比146ドル安と4日続落した。FRB議長の会見を受け、金融引き締め長期化への警戒から売りが優勢となった。

 東京市場では、日経平均株価は大幅続落。米金融政策の先行きに不透明感が強まったことを嫌気する売りが膨らんだ。

 日経平均は一時2万7000円近くまで売られ、600円を超す下落となる場面があった。ただ、後場に入りやや下げ幅は縮小した。2日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表され0.75%の利上げが明らかにされたが、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は会見で利上げの一時停止を検討するのは「非常に時期尚早」と発言した。このFOMCの結果は、タカ派的と受け止められ、NYダウは2日に500ドルを超える急落となり3日も下落した。東京市場は3日が休場だったことから、この日は休み中の海外市場の下落を織り込む形で下げ幅は拡大した。半導体などハイテク株が下落し、海運、精密、機械株などが軟調だった。今晩は米10月雇用統計が発表されることから、売買を手控える動きもあった。

 個別銘柄ではレーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体関連株が安く、ソフトバンクグループ<9984>やトヨタ自動車<7203>、ソニーグループ<6758>が値を下げた。日本郵船<9101>や商船三井<9104>など海運株も軟調だった。Zホールディングス<4689>が売られ、ファナック<6954>、SMC<6273>など値がさ機械株も下落した。
 半面、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>や三菱自動車工業<7211>、SUBARU<7270>など業績増額修正銘柄が買われ、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>など空運株がしっかり。三菱商事<8058>や三井物産<8031>など商社株も買われた。pluszero<5132>やソシオネクスト<6526>など直近IPO株の一角も高い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は住友商 <8053>、コナミG <9766>、豊田通商 <8015>、三井物 <8031>、コニカミノル <4902>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約10円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はKDDI <9433>、エムスリー <2413>、東エレク <8035>、SBG <9984>、テルモ <4543>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約158円。

 東証33業種のうち上昇は4業種のみで、上昇率の上位から(1)空運業、(2)非鉄金属、(3)卸売業、(4)銀行業。一方、下落率の上位5業種は(1)ガラス土石製品、(2)水産・農林業、(3)精密機器、(4)海運業、(5)金属製品。

■個別材料株

△日本電技 <1723> [東証S]
 期末配当予想を140円に引き上げ。
△ABCマート <2670> [東証P]
 10月度既存店売上高は20%増。
△コニカミノル <4902> [東証P]
 5四半期ぶり黒字転換を評価。
△大阪チタ <5726> [東証P]
 今3月期業績・配当予想の上方修正を好感。
△インスペック <6656> [東証S]
 ロールtoロール型シームレス直描露光装置の新製品の受注開始へ。
△三菱自 <7211> [東証P]
 今期経常を50%上方修正・8期ぶり最高益更新へ。
△ネットワン <7518> [東証P]
 第2四半期営業益84%増で上振れ着地。
△アルメディオ <7859> [東証S]
 今期最終黒字に上方修正。
△ソーダニッカ <8158> [東証P]
 今期経常を23%上方修正・12期ぶり最高益、配当も6円増額。
△リリカラ <9827> [東証S]
 今期経常を24%上方修正・34期ぶり最高益更新へ。

▼バンクオブイ <4393> [東証G]
 「メメントモリ」ダウンロード件数の伸び鈍化。
▼ヤマト・イン <7886> [東証S]
 東証が信用取引に関する臨時措置を実施。

 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)大阪チタ <5726>、(2)三菱自 <7211>、(3)邦チタ <5727>、(4)ネットワン <7518>、(5)コニカミノル <4902>、(6)富士急 <9010>、(7)JVCケンウ <6632>、(8)ソーダニッカ <8158>、(9)ツカダGHD <2418>、(10)チタン <4098>。
 値下がり率上位10傑は(1)アイロムG <2372>、(2)ZHD <4689>、(3)JUKI <6440>、(4)AGC <5201>、(5)アドウェイズ <2489>、(6)エムスリー <2413>、(7)マンダム <4917>、(8)カドカワ <9468>、(9)ヒロセ電 <6806>、(10)日本MDM <7600>。

【大引け】

 日経平均は前日比463.65円(1.68%)安の2万7199.74円。TOPIXは前日比25.06(1.29%)安の1915.40。出来高は概算で16億3916万株。東証プライムの値上がり銘柄数は351、値下がり銘柄数は1437となった。東証マザーズ指数は731.56ポイント(6.29ポイント安)。

[2022年11月4日]


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