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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 英減税策撤回でセンチメントが改善、25日線がサポートとして機能するかに注目


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27110 +380 (+1.42%)
TOPIX先物 1900.0 +25.0 (+1.33%)
シカゴ日経平均先物 27075 +345
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 17日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。英ハント財務相が大規模減税策のほぼ全てを撤回すると表明し、金融市場の混乱が収束するとの見方からリスク選好の流れとなった。また、バンク・オブ・アメリカ<BAC>は、発表した7-9月期の1株利益と売上高がともに市場予想を上回ったことが好感され6%を超える上昇となった。JPモルガン・チェース<JPM>は4%高、18日に決算発表を控えているゴールドマン・サックス・グループ<GS>も2%を超える上昇を見せるなど、金融株に買いが広がった。さらに、金融株の決算を受けて企業業績への警戒感が和らぐ格好となり、ハイテクなど売り込まれていた銘柄への買い戻しにも向かわせた。S&P500業種別指数はすべてのセクターが上昇し、自動車・同部品、小売、不動産、メディア、銀行の上昇が目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比345円高の2万7075円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比30円高の2万6760円で始まり、開始直後につけた2万6730円を安値にリバウンドを強めた。英国の減税策撤回報道を受けて欧州市場が買い先行で始まり、金融市場の混乱が米市場に波及するとの懸念が後退。グローベックスの米株先物が上げ幅を広げるなか、日経225先物は節目の2万7000円を回復。米国市場の取引開始後も堅調な値動きを継続し一時2万7120円まで買われ、2万7110円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開から始まろう。ナイトセッションでは5日移動平均線が位置する2万6700円を割り込まず、サポートとして機能する格好からリバウンドを見せており、25日線(2万6970円)を突破してきた。まずは25日線をサポートとして機能させられるかが注目されるところであり、買い一巡後の底堅さを見極めたい。下値の堅さを確認したうえで、75日線が位置する2万7260円のほか、10月6日の戻り高値2万7400円をターゲットとしたセンチメントに向かわせよう。

 また、VIX指数は31.37に低下した。25日線を支持線とした上向きのトレンドを継続しているものの、30.00割れが意識されてきたことからショートは仕掛けづらくなっただろう。英国の減税策撤回によってセンチメントが改善するなか、米国市場の関心は企業業績に向かっており、予想ほど悪い決算内容でなければ、リバウンド機運が高まる可能性もありそうだ。そのため、積極的にポジションを傾けてくる動きは期待しづらいものの、2万7000円近辺では押し目狙いのロングが入りやすい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.25倍に低下した。ただし、朝方に14.20倍まで低下した後は切り返す動きから、14.23倍に位置する25日線を上回って終えていた。14.27倍辺りで推移している75日線を捉えてくる動きが意識されやすく、NTロングによるスプレッド狙いの動きも入りやすいだろう。

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