【市況】【↓】日経平均 大引け| 大幅続落、米株安を引き継ぎリスク回避の売り優勢 (10月11日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 26757.12
高値 26759.62(09:00)
安値 26369.56(14:05)
大引け 26401.25(前日比 -714.86 、 -2.64% )
売買高 12億9646万株 (東証プライム概算)
売買代金 3兆1594億円 (東証プライム概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は大幅続落、2万7000円を大きく割り込む
2.前週末に米国株急落、週明けも続落でリスクオフが波及
3.バイデン米政権による対中半導体輸出規制の強化を嫌気
4.半導体株が下落の一方、インバウンド関連の一角は高い
5.日経平均700円超下落も、売買代金は4日ぶり3兆円超え
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前週末比93ドル安と4日続落した。手掛かり材料難のなかFRBによる金利引き上げが警戒され売りが優勢となった。
東京市場では、主力株を中心にリスク回避目的の売りに晒され、日経平均株価は急落。2万6000円台前半まで一気に売り込まれた。
11日の東京市場は、海外株安を引き継ぎリスクオフの地合いとなった。前週末に米雇用統計発表を受けてNYダウやナスダック総合株価指数が急落し、週明けも下値模索の動きを続けたことで、3連休明けとなった東京市場でも投資家心理が冷え込んだ状態で始まった。寄り後にいったん下げ渋る場面もあったが、アジア株市場が総じて軟調に推移したことで、これを嫌気する形で再び下げ幅が広がった。バイデン米政権による中国への半導体輸出規制強化の動きが半導体関連株への売りを加速させ、全体指数を押し下げる格好に。水際規制の緩和を受けてインバウンド関連の一角が買われたものの全体相場に与える影響は限定的だった。プライム市場の87%にあたる銘柄が値を下げた。押し目では買い向かう動きも観測され、売買代金は4営業日ぶりに3兆円台に乗せている。
個別では、東京エレクトロン<8035>が2000円を超える下げとなったほか、日本電産<6594>やソニーグループ<6758>の下げも目立った。ファーストリテイリング<9983>は3000円超の下落となった。キーエンス<6861>やSMC<6273>など設備投資関連の下げも顕著。サカタのタネ<1377>が値下がり率トップに売り込まれ、マルマエ<6264>、大阪有機化学工業<4187>、わらべや日洋ホールディングス<2918>などがいずれも10%を超える大幅安となった。
半面、日本郵船<9101>、商船三井<9104>などが底堅さを発揮、JR東日本<9020>、JR東海<9022>など電鉄株やANAホールディングス<9202>なども高い。NTT<9432>もプラス圏を維持した。コジマ<7513>が値上がり率トップに買われ、K&Oエナジーグループ<1663>も値を飛ばした。レオパレス21<8848>も商いを伴い活況高となった。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は日産化 <4021> 、しずおかFG <5831> 、イオン <8267> 、高島屋 <8233> 、住友不 <8830> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約6円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、東エレク <8035> 、ファナック <6954> 、アドテスト <6857> 、TDK <6762> 。押し下げ効果は約255円。
東証33業種のうち上昇は5業種。上昇率の上位5業種は(1)空運業、(2)海運業、(3)陸運業、(4)電気・ガス業、(5)銀行業。一方、下落率の上位5業種は(1)水産・農林業、(2)精密機器、(3)電気機器、(4)機械、(5)化学。
■個別材料株
△CAICAD <2315> [東証S]
web3.0事業に参入。
△シュッピン <3179> [東証P]
9月売上高は18%増。
△シリコンスタ <3907> [東証G]
22年11月期業績予想を上方修正。
△エネチェンジ <4169> [東証G]
6kWのEV普通充電器新モデル「モデル2」設置を本格開始。
△アサヒペン <4623> [東証S]
12万株を上限とする自社株買いを実施へ。
△コジマ <7513> [東証P]
前期配当を4円増額・今期も14円継続へ。
△高島屋 <8233> [東証P]
今期経常を59%上方修正。
△鈴与シンワ <9360> [東証S]
「S-PAYCIAL with 電子年調申告」22年度版を提供開始。
△東ガス <9531> [東証P]
豪LNG4権益の売却を発表。
▼サカタタネ <1377> [東証P]
6-8月期(1Q)経常は6%減益で着地。
▼アルファ <4760> [東証S]
22年8月期業績は計画下振れ。
▼マルマエ <6264> [東証P]
23年8月期大幅減益・減配計画を嫌気。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)コジマ <7513> 、(2)K&Oエナジ <1663> 、(3)ハイマックス <4299> 、(4)マーケットE <3135> 、(5)レオパレス <8848> 、(6)ギフティ <4449> 、(7)シュッピン <3179> 、(8)しずおかFG <5831> 、(9)東名 <4439> 、(10)ホーチキ <6745> 。
値下がり率上位10傑は(1)サカタタネ <1377> 、(2)マルマエ <6264> 、(3)大有機 <4187> 、(4)わらべ日洋 <2918> 、(5)アイネス <9742> 、(6)日電産 <6594> 、(7)MARUWA <5344> 、(8)大阪ソーダ <4046> 、(9)理想科学 <6413> 、(10)藤コンポ <5121> 。
【大引け】
日経平均は前日比714.86円(2.64%)安の2万6401.25円。TOPIXは前日比35.56(1.86%)安の1871.24。出来高は概算で12億9646万株。東証プライムの値上がり銘柄数は211、値下がり銘柄数は1594となった。東証マザーズ指数は716.87ポイント(8.36ポイント安)。
[2021年10月11日]
株探ニュース