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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ボリンジャーバンドの-1σ水準を支持線に、2万6500円~2万7000円でのレンジ推移を想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 26650 -450 (-1.66%)
TOPIX先物 1883.5 -22.5 (-1.15%)
シカゴ日経平均先物 26665 -435
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 10日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。コロンブスデーの祝日で債券市場が休場となるなか、朝方は前週までの大幅な下落に対する値ごろ感からの買いが先行した。ただし、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締め継続への警戒が根強く、買いは続かなかった。その後、シカゴ連銀のエバンス総裁が、FRBは利上げを休止できる水準まで早急に金利を引き上げる必要があるといったタカ派発言が伝わると下落に転じた。バイデン政権が7日に、半導体関連製品の中国への輸出規制を強化する新たな措置を発表したほか、ロシア・ウクライナ戦争が激化していることも重荷となった。S&P500業種別指数は保険、資本財、食品・飲料・タバコが上昇した一方で、半導体・同製造装置、エネルギー、ソフトウエア・サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比435円安の2万6665円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比変わらずの2万7100円で始まり、その後2万7180円まで買われる場面も見られたが、米国市場の開始後は下落に転じ、2万6720円で取引を終えた。祝日取引の開始直後には2万6510円まで売られ、その後は2万6510円~2万6750円辺りでのレンジ推移を継続し、2万6650円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。7日発表の9月の米雇用統計の結果を受けて、長期金利は一時3.9%台に上昇した。FRBが11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも0.75%の利上げを決めるほか、12月以降も大幅利上げを続けるといった見方が強まり、リスク資産を圧縮する動きとなった。今週は12日に米国9月卸売物価指数(PPI)、13日には米国9月消費者物価指数(CPI)の発表を控えるなか、慎重姿勢が高まりやすいだろう。

 日経225先物は25日、75日移動平均線に上値を抑えられる格好からの下落により、ボリンジャーバンドの-1σ水準まで調整した。-1σが位置する2万6460円辺りがひとまず支持線として意識される可能性から、オプション権利行使価格の2万6500円~2万7000円のレンジ推移を想定。ただし、押し目買いの動きは手控えられると見られ、短期的ながら戻り売りスタンスでのショートが優勢になりそうだ。

 また、バイデン政権が半導体関連製品の中国への輸出規制を強化する新たな措置を発表したことにより、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらく、相対的にTOPIX型優位の展開になりそうだ。先週末のNT倍率は先物中心限月で14.22倍に上昇し、3日につけた14.05倍をボトムに下値切り上げの形状を見せているものの、NTショートに向かいやすいだろう。

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