【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エーザイ、イマジカG、M&A総研
エーザイ <日足> 「株探」多機能チャートより
エーザイ<4523>が連日のストップ高。同社は28日、米バイオジェン<BIIB>と開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」のグローバル第3相臨床試験で、統計学的に高度に有意な臨床症状の悪化抑制を示し、主要評価項目を達成したと発表。引き続きこれを好材料視した買いが入った。なおエーザイでは、22年度中の米国におけるフル承認申請、ならびに日本、欧州における販売承認申請を目指すとしている。
■タカラインフ <9281> 126,200円 +11,700 円 (+10.2%) 本日終値
タカラレーベン・インフラ投資法人<9281>が大幅高。28日の取引終了後、グリーンエネルギー(東京都港区)がタカラインフに対し、非公開化を目的にTOBを実施することが明らかとなった。TOB価格は1口12万7000円とされており、これにサヤ寄せする格好となっている。グリーンエネルギーは、三井住友フィナンシャルグループ<8316>傘下の三井住友銀行とSMFLみらいパートナーズ、タカラレーベン<8897>の3社との間でそれぞれ匿名組合契約を締結しており、同TOBの成立を条件に3社から匿名組合出資を受ける予定にある。買い付け予定数は27万8671口(下限17万9219口、上限設定なし)で、買い付け期間は29日から11月11日まで。なお、TOB成立後に同投資法人は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は28日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
■イマジカG <6879> 956円 +68 円 (+7.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
IMAGICA GROUP<6879>が大幅高、8%を超える上昇で960円台まで一気に株価水準を切り上げた。同社は映像制作の大手だがメタバース分野に注力姿勢をみせており、東京ガールズコレクションではメタバース空間上に再現された会場での映像をプロデュースするなど存在感を示している。直近ではNTTドコモが28日に、メタバースなどデジタルの最先端サービスを手掛ける「NTTコノキュー」を10月1日から本格的に始動することを発表しており、これがイマジカGの株価も刺激する格好となった。このほかメタバース関連株ではフィールズ<2767>やグリー<3632>、共同ピーアール<2436>、ドリコム<3793>など軒並み人気となっている。
■M&A総合研究所 <9552> 4,960円 +260 円 (+5.5%) 本日終値
M&A総合研究所<9552>が急反発。岩井コスモ証券は28日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は5500円に設定した。同社は人工知能(AI)・デジタルトランスフォーメーション(DX)を駆使したM&A仲介事業を展開。今年6月に東証グロース市場に新規上場している。第3四半期(21年10月~22年6月)の単独営業利益は前年同期比6.2倍の16億8000万円で着地。M&Aアドバイザー(譲渡企業担当者)1人当たり売上高の増加や平均成約期間の短縮化により、高い利益率を維持した。22年9月通期の業績予想は、同利益を12億7100万円から17億4000万円(前期比3.1倍)に上方修正した。同証券では18億円への一段の増額を予想している。M&A市場は今後、更に活発化する見通しであり、同社の快進撃は当分の間続くとみている。
■ハローズ <2742> 2,937円 +78 円 (+2.7%) 本日終値
ハローズ<2742>が反発。28日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)単独決算が、売上高852億1600万円(前年同期比5.4%増)、営業利益43億3000万円(同7.7%増)、純利益29億5500万円(同8.3%増)と増収増益となり、業績堅調を確認できたことが好感された。継続してプライベートブランド商品のシェアアップを行ったほか、5月に岡山県倉敷市の乙島店、6月に広島県尾道市の尾道店及び7月に岡山県倉敷市の羽島店を改装したことが寄与した。また、3月に兵庫県小野市へ小野店及び4月に同県加西市へ加西店を新規出店したことも売り上げアップに貢献した。なお、23年2月期通期業績予想は、売上高1660億円(前期比1.6%増)、営業利益87億円(同0.1%増)、純利益59億4000万円(同0.1%増)の従来見通しを据え置いている。
■ワコム <6727> 709円 +18 円 (+2.6%) 本日終値
ワコム<6727>は6日ぶりに反発。28日の取引終了後、ベトナムにおける同社製品の生産管理と品質維持を目的に、全額出資によるベトナム子会社を設立すると発表しており、これが好感された。ベトナムでの生産が増加基調にあることから、安定的な生産の確保と品質の維持を担保するためとしている。会社名は「Wacom Technology Vietnam Corporation」で12月上旬に設立する予定。なお、23年3月期の連結業績予想に与える影響は軽微としている。
■INPEX <1605> 1,366円 +33 円 (+2.5%) 本日終値
INPEX<1605>やENEOSホールディングス<5020>が高い。28日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前日比3.65ドル高の1バレル=82.15ドルと上昇。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で、米国の原油とガソリンの在庫が減少し需給引き締まりが意識されたことが買い要因となった。また、勢力の強いハリケーン「イアン」が接近しており、メキシコ湾岸での石油生産に影響が出ることも警戒された。
■フューチャー <4722> 1,591円 +36 円 (+2.3%) 本日終値
フューチャー<4722>が反発。28日の取引終了後、子会社フューチャーインベストメントを通じて、ゲーム開発などを手掛けるネイロ(東京都新宿区)及びネイロエージェント(同)の全株式を10月5日付で取得し子会社化すると発表しており、これが好感された。今回の子会社化は、グループ全体として培ってきたITテクノロジーのノウハウをネイロの技術や知見と融合させることで、メタバース市場に向けて積極的にアプローチするのが狙い。取得価額は開示しておらず、22年12月期業績への影響は軽微としている。
■ファーストリテイリング <9983> 79,560円 +1,690 円 (+2.2%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>は大幅反発。一時3000円を超える上昇をみせるなど上げ足を際立たせている。前日は3400円あまりの急落をみせていたが、きょうはその買い戻しが利いている。同社株は日経平均寄与度の高い値がさ株として知られるが、前日は日経225先物主導のインデックス売りの影響で大幅安となった。きょうは、その反動で日経225先物には高水準のショートカバーが入っており、それに伴うインデックス買いが株価を押し上げている。
■グリムス <3150> 1,572円 +32 円 (+2.1%) 本日終値
グリムス<3150>が反発。28日の取引終了後、子会社グリムスパワーが、経済産業省が実施する「令和4年度電気利用効率化促進対策事業(節電プログラム促進事業)」に採択されたと発表しており、これが好材料視された。なお、同件が23年3月期業績に与える影響は軽微としている。
株探ニュース