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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:コシダカHD、ツルハHD、郵船

コシダカHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■レーサム <8890>  1,632円  +95 円 (+6.2%)  11:30現在
 レーサム<8890>が3日ぶり反発。20日の取引終了後、香港の投資会社オアシス・マネジメントの子会社が100%出資するRays Companyがレーサムに対し、経営権の取得を目的にTOBを実施することを明らかにしており、これが好感されているようだ。TOB価格は1株1700円。このTOBによりRays Companyは、レーサムの取締役会長だった田中剛氏の資産管理会社が保有するレーサム株1836万4300株(発行済み株式数の64.21%)を取得する。買い付け予定数は同数の1836万4300株(下限・上限設定とも同じ)で、買い付け期間は21日から11月4日まで。なお、TOB成立後もレーサムの上場は維持される。

■コシダカHD <2157>  940円  +44 円 (+4.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 コシダカホールディングス<2157>が全体悪地合いの間隙を縫って大幅高、前週16日につけた年初来高値917円を大きく上抜いてきた。世界的なリセッション懸念が意識されるなかも、日本は政府の水際対策の大幅緩和に伴いインバウンド消費が再び期待される状況にある。外国為替市場でドル高・円安基調にあることも訪日外国人観光客の購買意欲を高め、消費関連には強力な追い風となる。モノ消費だけでなくコト消費への訪日外客特需も期待され、カラオケを直営展開する同社にとって収益機会が高まる。特に、同社はカラオケルームでのライブ視聴など新たなコンテンツ導入で集客力を高めており、顧客ニーズ獲得に期待が大きい。

■ツルハホールディングス <3391>  8,450円  +320 円 (+3.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 ツルハホールディングス<3391>はマドを開けての大幅高で3連騰、前週13日につけた戻り高値8170円を払拭し、約半年ぶりの高値圏に急浮上してきた。北海道を発祥とするドラッグストアで業界トップクラスの売り上げ規模を誇る。23年5月期のトップラインは前期比6%増の9688億円で1兆円の大台を視野に捉えている。同社が20日取引終了後に発表した第1四半期(5月16日~8月15日)決算は売上高が前年同期比3%増の2431億8100万円、営業利益が同3%増の133億1700万円と増収増益を達成した。営業利益の対通期進捗率は31%に達しており、通期業績の上振れも視野に入る。全体地合い悪のなかもこれを好感する買いを誘導している。

■ソフトウェア・サービス <3733>  7,460円  +200 円 (+2.8%)  11:30現在
 ソフトウェア・サービス<3733>は大幅続伸。20日の取引終了後、上限を20万株(発行済み株数の3.68%)、または14億5200万円とする自社株を21日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好感されている。資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とすることが目的という。

■TSIホールディングス <3608>  429円  +9 円 (+2.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位
 TSIホールディングス<3608>は大幅高で年初来高値を更新。20日の取引終了後、次世代ファッションブランド体験の実現に向け、中国IT大手アリババ集団<BABA>傘下のアリババクラウド、ゲーム開発スタジオのJP GAMES(東京都千代田区)との間で技術提携と共同プロジェクトを開始すると発表。これを材料視した買いが入っているようだ。JP GAMESが提供するメタバース空間上でTSIHDが運営する多様なブランドによるエンターテインメントコンテンツの展開を検討しているという。今後、アリババクラウドが持つ最新技術とJP GAMESのメタバース空間構築技術を活用し、デジタルとリアルが融合する新たなものづくりの仕組みを開発するとしている。

■日本郵船 <9101>  9,700円  +100 円 (+1.0%)  11:30現在
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手海運株が全般リスクオフ相場のなかで強さを発揮し、プラス圏で売り物をこなしている。いずれも超低PER高配当利回りで割安感が際立つが、コンテナ船市況の先行き軟化を警戒してここ機関投資家の保有ポジションを軽くする動きなどが加速し、株価も調整を余儀なくされた。ただ、両銘柄ともに13週移動平均線は上向きを維持しており、目先は同移動平均線との下方カイ離を修正する動きをみせている。世界的な金利上昇局面でハイテク系・グロース株は手掛けにくく、インカムゲイン狙いで魅力が際立つ海運セクターは、目先下値リスクを考慮しながらも押し目を拾う動きが顕在化している。

■三菱UFJ <8306>  737.5円  +3.7 円 (+0.5%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが全般軟調地合いに抗して頑強な動きを示し、第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株も売り物を吸収し上値を指向している。FOMCの結果公表を目前に控え、前日に米10年債利回りが一時3.6%台まで上昇し約11年ぶりの高水準に切り上がった。世界的なインフレ懸念が高まるなか金利の先高期待はなお強い。日本では日銀がイールドカーブ・コントロールにより10年債利回りで上限0.25%の超低金利環境が維持されているが、国内企業物価指数の上昇が際立つなか、川下にもインフレ波及が避けられない状況にあり、円安誘導の日銀の超緩和策が変化することへの思惑も次第に高まっている。今週はFOMCの日程に1日遅れて22日に日銀の金融政策決定会合の結果が発表されるが、現状維持が濃厚ではあるものの、会合後の黒田日銀総裁の記者会見では、今後の金融政策に対しこれまでとはトーンが変わる可能性も指摘される。超低金利環境からの脱却はメガバンクや大手生保にとって運用面でプラス材料となるため株価にポジティブに働いている。

■カーブスHD <7085>  836円  +4 円 (+0.5%)  11:30現在
 カーブスホールディングス<7085>は3日ぶりに反発。20日の取引終了後、連結子会社カーブスジャパンが10月11日に、東京都八王子市と兵庫県高砂市に男性専用スポーツジム「メンズ・カーブスコピオ長房」「メンズ・カーブスアイモール高砂」を2店舗同時にオープンすると発表しており、これが好感されている。「メンズ・カーブス」では筋トレを含んだサーキットトレーニングを行い、会員の目的に応じた運動の習慣を身につけることができ、これまで鳥取県大山町など計12店舗を出店し好評を得ていることから東京都と兵庫県に初出店することになったとしている。

■インソース <6200>  2,528円  -314 円 (-11.1%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 インソース<6200>が急反落している。20日の取引終了後、22年9月期の連結業績予想について、売上高を93億円から94億円(前期比25.3%増)へ、営業利益を32億2000万円から32億8000万円(同36.4%増)へ上方修正し、あわせて17円を予定していた期末一括配当予想を21円50銭(前期15円50銭)に引き上げたが、材料出尽くし感から売られているようだ。新型コロナウイルス感染拡大第7波が発生したものの、講師派遣型研修事業及び公開講座事業の売り上げが想定よりも好調に推移したことが要因という。なお、最終利益は22億円(前期比40.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■四国電力 <9507>  744円  -43 円 (-5.5%)  11:30現在
 四国電力<9507>が大幅安となっている。同社は20日取引終了後、未定としていた中間配当を無配にすると発表しており、これが嫌気されているようだ。ロシアのウクライナ侵攻以降、燃料価格の先行きは不透明な状況が続いており、依然として通期の業績を見通すことが困難なことが主な理由。期末配当予想については、引き続き未定としている。

■トヨタ自動車 <7203>  2,001.5円  -47 円 (-2.3%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>や日産自動車<7201>、ホンダ<7267>といった自動車株が安い。20日の米株式市場では、フォード・モーター<F>の株価が12%強の下落と急落したほか、ゼネラル・モーターズ<GM>も売られた。フォードは第3四半期の部品コストや原材料費が想定よりも増加する見通しを明らかにしたことが嫌気された。日系自動車メーカーも同様に原材料費上昇の影響を受けることが懸念されており、この日は売りが先行する展開となっている。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,450円  -67 円 (-1.2%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が売り優勢で始まった。前週14日に大幅安に売られたものの、その後は自社株買い期待などからバランスを取り戻し前日まで3日続伸し終値で5500円台を回復、75日移動平均線もクリアしていた。しかし、前日の米国株市場で長期金利上昇を背景にハイテク株などに幅広く売りが出ており、ナスダック総合株価指数も反落。ナスダック市場との株価連動性の高い同社株も足もとこれに追随する形で売りに押されている。前週15日には、同社が保有する中国電子商取引大手アリババ集団<BABA>の株式を中間持ち株会社に移行することを発表したが、これは単体では23年3月期に2兆6065億円の売却益を計上するものの、連結ではグループ内取引のため計上はなく、株価への影響は限定的とみられている。株式需給に目を向けると日証金で貸株が融資を上回り直近貸借倍率が0.29倍となっており、これは株価面では浮揚効果につながる。

■モリテック スチール <5986>  346円  +80 円 (+30.1%) ストップ高   11:30現在
 モリテック スチール<5986>がストップ高の346円に買われている。20日の取引終了後、薄鋼板市場を中心に普通鋼・ステンレス鋼の母材調達やストック管理から加工、組立まで一貫生産を行う中川産業(大阪府東大阪市)及びサンド(同)の株式を取得し子会社化すると発表しており、これが好感されている。モリテックグループが主に自動車・刃物関連向けに、特殊鋼と普通鋼を中心とした商材を扱っているのに対して、中川産業グループは主に家電・半導体メーカー向けに、普通鋼とステンレス鋼を中心とした商材を扱っており、子会社化により取引先や取り扱い商材などにおいてシナジー効果が発揮され、競争力及び収益力の強化に貢献すると判断したという。取得価額は非開示。なお、23年3月期業績予想への影響は現在精査中としている。

■キャンバス <4575>  719円  +100 円 (+16.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 キャンバス<4575>は寄り付き大量の買い注文に商いが成立せず、カイ気配スタートで一気に水準を切り上げている。創薬ベンチャーで抗がん剤の開発に特化している。20日取引終了後、米国で開発中のCBP501臨床第2相試験の状況を報告した。CBP501・シスプラチン・ニボルマブ(オプジーボ)の3剤併用投与群の一つ(投与群3―1)は良好な成果を示しており、これにより当該投与群のステージ2を実施せず第3相試験へ進むことが濃厚となったと発表、これを材料視する買いが集中する格好となった。同社株は足が軽く、今年6月から7月中旬にかけて大相場を演じ株価を5倍化させた経緯がある。9月に入ってからは500円台後半でのもみ合いで推移していたが、前日に商い急増のなか株価を急動意させていた。

■インバウンドテック <7031>  5,400円  +705 円 (+15.0%) ストップ高   11:30現在
 インバウンドテック<7031>がストップ高の5400円に買われている。20日の取引終了後、10月13日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家がより投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的としている。

●ストップ高銘柄
 インバウンドテック <7031>  5,400円  +705 円 (+15.0%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 ダブル・スコープ <6619>  1,579円  -400 円 (-20.2%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、1銘柄

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