【市況】NY株式:NYダウ313ドル安、FOMC開始で長期金利が一段高
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
米国株式市場は反落。ダウ平均は313.45ドル安の30706.23ドル、ナスダックは109.97ポイント安の11425.05で取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)が2日間にわたる連邦公開市場委員会(FOMC)を開始したことにともない長期金利が一段と上昇したため売りが先行し、寄り付き後、下落。FOMCの結果を警戒した売りが再燃し一段安となった。終日軟調推移も、のちに延期が報じられたもののロシアのプーチン大統領がウクライナ戦争についてのスピーチを実施しなかったことが伝わると、地政学的リスクの低下を期待した買戻しに下げ幅を縮小し終了。セクター別ではテクノロジー・ハード・機器は上昇した一方、耐久消費財・アパレルが下落した。
カジノ運営のウィン・リゾーツ(WYNN)やラスベガスサンズ(LVS)などは新型コロナ抑制規制を巡り緩やかに緩和する香港の計画を中国政府が支持する方針を示唆したとの報道を好感し売り上げ増期待に軒並み買われ、それぞれ上昇。携帯端末のアップル(AAPL)は、有料アプリ値上げを発表し収益増期待が強まったほか、同社の新機種アイフォーン14を巡る下半期の需要見通しが引上げ上げられたことで期待感が強まり、買われた。一方、スポーツ用品ブランドのナイキ(NKE)は新型コロナ抑制の中国の都市封鎖による影響や国内の需要鈍化を理由にアナリストが同社の投資判断を引き下げ、売られた。また、自動車メーカーのフォード(F)はインフレ高進に絡んだ供給コストの上昇が想定以上となったほか、マクロ経済の悪化による影響を警告し大きく売られ、大幅安。同業のゼネラル・モーターズ(GM)は2027年にかけて、同社製の電気自動車(EV)を最大17.5万台、レンタカー会社のハーツ(HTZ)に販売する契約を発表したものの、フォードの悲観的な見通しを警戒した売りが圧力となり、下落。オンライン決済のペイパル(PYPL)は利益率悪化リスクを指摘し、アナリストが投資判断を引き下げ下落した。
HorikoCapitalManagementLLC
《FA》
提供:フィスコ