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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 自律反発狙いの買いは限られ、オプション権利行使価格2万7500円~2万7875円辺りのレンジ推移


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27760 +110 (+0.39%)
TOPIX先物 1935.0 +7.5 (+0.38%)
シカゴ日経平均先物 27720 +70
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NYダウは前日に今年最大の下落を記録した反動から、短期的なリバウンドを狙った買いが先行した。また、8月の米生産者物価指数(PPI)が前月比0.1%低下し、2カ月連続でマイナスとなったことも材料視された。ただし、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ加速への警戒感は強く、長期金利が3カ月ぶりの水準に上昇するなか、NYダウは一時200ドルを超える下落場面もあった。その後、長期金利の落ち着きを受けてハイテク株などが買い直され、小幅ながらプラスに転じた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、エネルギー、消費者サービスが上昇する一方、不動産、素材、運輸が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比70円高の2万7720円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比30円安の2万7620円で始まり、その後プラスに転じ2万7820円まで買われる場面が見られた。ただし、米国市場の取引開始後には一時2万7550円まで下落し、売り一巡後は2万7600円~2万7700円辺りと日中終値を挟んでの保ち合いを継続。終盤にかけては買い戻しでレンジを上放れ2万7760円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まろう。前日の大幅な下げに対してナイトセッションでの反発力は鈍く、自律反発狙いの買いも限られそうである。2万7500円水準での下げ渋る動きから、オプション権利行使価格の2万7500円~2万7875円辺りのレンジ推移が見込まれよう。また、テクニカル面ではボリンジャーバンドが機能しており、9月7日の?2σまでの調整を経て、+1σまでのリバウンドを見せた後に、昨日の大幅な下げによって?1σまで売られた。?1σ水準で下げ渋りを見せてくるようであれば、5日、25日移動平均線水準である2万8000円辺りを試す動きも想定しておきたい。

 そのため、買い一巡後に弱含む局面では、短期ながらもロング対応を想定。オプション権利行使価格の2万7875円~2万8000円辺りでは戻り売りによるショートスタンスになろう。VIX指数は26.16に低下し、直近の上値抵抗である27.50辺りを下回っているため、リスク回避の動きは和らいでいる。

 もっとも、方向感に乏しい状況のなかでは、積極的にポジションを傾けてくる動きはなく、ヘッジを考慮したスプレッド狙いに向かわせやすい。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.34倍に低下し、一時14.30倍まで下げて支持線として意識される75日線に接近する場面が見られた。短期的には反発が見込まれることから、NTロングは入りやすいと考えられる。

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