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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 FRB議長講演を控え、ニュートラルに戻す動きから日経平均型優位の展開に


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28660 +150 (+0.52%)
TOPIX先物 1986.0 +9.0 (+0.45%)
シカゴ日経平均先物 28680 +170
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 25日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。26日にジャクソンホール会議で予定されるパウエル連邦準備理事会(FRB)議長による講演を控え、タカ派的な発言に対する警戒感はあるものの、足元の調整で積み上がった売りポジションをニュートラルに戻す動きが優勢となった。

 また、米新規失業保険申請件数が2週連続で減少したほか、4-6月期国内総生産(GDP)改定値が速報値から予想以上の上方修正となったことも買い戻しに向わせた。米長期金利が前日の3.10%台から3.02%台に低下したことで、アップル<APPL>やマイクロソフト<MSFT>など大型テック株をはじめ、ハイテク株が全般に堅調。S&P500業種別指数はすべてのセクターが上昇し、半導体・同製造装置、メディア、素材、銀行、資本財の強い動きが目立った。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比170円高の2万8680円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比100円高の2万8610円で始まり、その後は軟化し米国市場の取引開始後に2万8450円と下げに転じる場面も見られた。ただし、その後はリバウンドを強めており、終盤にかけて上げ幅を広げると一時2万8690円まで買われ、2万8660円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢で始まることになろう。もっとも、米国の動きはFRB議長講演を前にした買い戻しが優勢だったと見られるほか、NYダウを見ても直近の調整で支持線として意識される25日移動平均線まで下げてきたことで、テクニカル的な反発が生じたと見られる。そのため、東京市場でも買いが先行するものの、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいと考えられる。

 とはいえ、決算を受けた下落が警戒されていたエヌビディア<NVDA>は売り先行で始まったが、その後は切り返し4%を超える上昇となったことは、指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]などへの安心感につながるだろう。日経225先物は25日線までの調整を経てリバウンドを見せていることもあり、リバランスが中心ではあるものの、日経平均型優位の展開になりそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.42倍に上昇した。16日につけた14.58倍をピークに低下を続けていたが、25日線水準で下げ渋りを見せていた。同線を支持線とした上昇が意識されやすく、NTショートのリバランスに伴うNTロングが入りやすいだろう。なお、VIX指数は21.78に低下しリスク選好ではあるものの、25日線が支持線として意識されているため、強弱感が対立しやすい水準であることは意識しておきたい。

 日経225先物は5日線が2万8518円辺りに位置しており、同線が支持線として機能する可能性を踏まえ、想定レンジとしてはオプション権利行使価格の2万8625円を中心とした上下の権利行使価格である2万8500円~2万8750円を想定する。

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