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【市況】明日の株式相場に向けて=アクティビストが巻き起こす相場の新潮流

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 22日の日経平均株価は前週末に比べ135円安の2万8794円と3日続落。朝方は一時340円を超える下落となっていたが、中国人民銀行の利下げの報道を受け下げ渋った。

 言うまでもなく、今週は26日のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が最大の焦点であり、積極的な売買は手控えるというのが基本スタンスだ。このため、前週まで大幅に値を上げてきた日経平均株価は軟調な地合いとなりやすく、しかもこの見送り地合いは東京市場では今週いっぱい続くことになりそうなだけに、動きが取りにくい状況が続く。

 となると個別株物色となる。そんななか、注目されているのが「物言う株主」と呼ばれるアクティビストだ。この日関心を集めたのが、旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスが富士石油<5017>の保有株比率を10.11%から4.91%に引き下げたことが判明し、同社株が急落したことだ。売却目的は明らかになっていないが、同ファンドはコスモエネルギーホールディングス<5021>に対する株式の買い増しを進めていたことから、業界再編への思惑も膨らんでいた。それだけに、富士石油株売却に伴う今後の展開が気になるところだ。いずれにせよ富士石油の連結PERは1倍台、コスモHDは同3倍台と割安さは顕著だ。更に、シティインデックス絡みでは今月に入りジャフコ グループ<8595>の大株主に浮上したことも話題を呼んでいる。

 同じくアクティビスト絡みでは、香港のオアシス・マネジメントは北越コーポレーション<3865>の買い増しを進めているほか、米バリューアクト・キャピタルはトレンドマイクロ<4704>の大株主となった。更に英シルチェスターが保有株比率を引き上げた住友ゴム工業<5110>などの動向にも注目したい。

出所:MINKABU PRESS

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