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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万9000円~2万9250円の権利行使価格にレンジを切り上げてくる可能性も意識


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 29090 +150 (+0.51%)
TOPIX先物 2001.5 +12.0 (+0.60%)
シカゴ日経平均先物 29105 +165
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 18日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。朝方は弱含む場面も見られたが、先週の米新規失業保険申請件数が予想外の減少となったほか、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想外のプラスに改善するなど、良好な経済指標の発表が好感され、買い戻しが強まった。前日公表の7月分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けて、米金融当局による利上げペースは緩まるとの観測も買いを支える格好となった。

 また、パワー半導体を手掛けるウルフスピード<WOLF>が17日取引終了後に発表した4-6月期決算が予想を上回り31%を超える大幅上昇となるなか、エヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>など他の半導体株に買いが広がった。S&P500業種別指数はエネルギー、半導体・同製造装置、保険が上昇する一方で、電気通信サービス、不動産、医薬品・バイオテクノロジーが下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比165円高の2万9105円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比30円安の2万8910円で始まり、開始直後につけた2万8900円を安値に切り返し、一気に2万9070円まで上昇。その後は2万8950円~2万9070円辺りでの保ち合いが続いたが、取引終盤にレンジを上放れると一時2万9140円まで買われ、2万9090円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢で始まることになろう。ウルフスピードの上昇のほか、シスコ・システムズ<CSCO>の決算も好感されており、指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]などハイテク株の支援材料になろう。また、週末要因からこう着感は強まりやすいものの、2万9000円固めのセンチメントに向かわせることになりそうだ。

 そのため、オプション権利行使価格の2万9000円を挟んだ上下の権利行使価格2万8875円~2万9125円のレンジを想定するものの、2万9000円での底堅さが意識される局面ではショートカバーは強まりやすく、2万9000円~2万9250円の権利行使価格にレンジを切り上げてくる可能性も意識しておきたい。先物の手口では足元でCTA(商品投資顧問)経由と観測されるクレディスイスの買いが目立ってきたこともショートカバーへの思惑を高めやすいだろう。

 VIX指数は19.56と前日の19.90から低下した。引き続き、20.00を挟んだ直近のボトム水準で推移しているため、リスク選好の動きは継続。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で一時14.49倍に低下した後に切り返し、14.54倍で終えていた。NT倍率が上向きのトレンドを継続するなか、NTロングでのスプレッド狙いの動きが入りやすいだろう。

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