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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):花王、合同鉄、ぐるなび

花王 <日足> 「株探」多機能チャートより

■花王 <4452>  5,726円  -24 円 (-0.4%)  本日終値
 花王<4452>は反落。3日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、営業利益を1600億円から1450億円(前期比1.0%増)へ、純利益を1170億円から1110億円(同1.2%増)へ下方修正したことが嫌気された。欧米各国を中心に、新型コロナウイルス感染症対策と経済活動の正常化を両立させる試みが世界各地で本格化し、国内も規制緩和を背景に市場の回復が見え始めており、売上高は1兆4900億円から1兆5700億円(同10.7%増)へ上方修正した。ただ、上期において石化原料など原材料価格の高騰などの影響を受け、下期もこうした事業環境が続くと予想されることが響く。第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高7339億100万円(前年同期比8.7%増)、営業利益536億6100万円(同23.9%減)、純利益388億8800万円(同26.0%減)だった。

■合同製鐵 <5410>  1,747円  +259 円 (+17.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 合同製鐵<5410>が後場急騰し、年初来高値を更新した。同社はきょう午後1時30分ごろ、これまで非開示としていた23年3月期通期の連結業績予想を発表。営業損益の見通しを70億円の黒字(前期は26億9700万円の赤字)としていることが好感されたようだ。売上高は前期比17.5%増の2400億円を見込む。販売価格の改善とコストダウン効果を一定規模見込める見通しとなったことが主な要因だとしている。また、未定としていた年間配当計画は110円(第2四半期末40円、期末70円)とし、2期ぶりに復配する方針だ。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比26.5%増の606億5800万円、営業損益が5900万円の黒字(前年同期は5億3600万円の赤字)で着地した。

■ミマキエンジニアリング <6638>  698円  +100 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 ミマキエンジニアリング<6638>はストップ高。3日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を656億円から691億円(前期比16.1%増)へ、営業利益を23億3000万円から31億3000万円(同21.8%増)へ、純利益を14億4000万円から21億7000万円(同7.5%減)へ上方修正し、減益予想から一転して大幅な営業増益予想としたことが好感された。各国で新型コロナウィルス感染防止対策と経済活動の両立が進み、印刷需要と設備投資の伸びに伴い、産業用インクジェットプリンターの需要は堅調に推移するものと想定されることが要因としている。 

■クロスキャット <2307>  1,104円  +150 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 クロスキャット<2307>がストップ高。システム開発を手掛け金融向けで実績が高い。官公庁や金融機関のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を捉え、足もとの業績は絶好調に推移している。3日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は営業利益が前年同期比3.1倍の3億8000万円と急拡大しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。また同日、タレントマネジメントシステム「スキルナビ」を提供するワン・オー・ワン(東京都渋谷区)と販売パートナー契約を締結したことも発表した。HR領域における人材データ活用によるDX支援を強化する方針で、これも株価を強く刺激している。

■BBSec <4398>  1,485円  +163 円 (+12.3%)  本日終値
 ブロードバンドセキュリティ<4398>が急騰、前日比19.7%高の1582円まで上値を伸ばしている。3日の取引終了後、22年6月期の経常利益(非連結)を従来予想の3億8600万円から4億9700万円(前の期比2.5倍)へ上方修正すると発表。従来の2期ぶりの過去最高益予想を更に上乗せする形となり、これが好材料視された。脆弱性診断サービスが順調に伸長したことに加え、情報漏えいIT対策サービスにおける定常収益が増加したことが上振れの要因としている。

■ぐるなび <2440>  428円  +43 円 (+11.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 ぐるなび<2440>が続急伸。3日の取引終了後、23年3月期の連結最終損益を従来予想の33億円の赤字から24億円の赤字(前期は57億6800万円の赤字)へ上方修正すると発表しており、これが好感されたようだ。第1四半期に注力サービス・施策の絞り込みやコストの効率的な運用の徹底などにより、広告宣伝・販促費や業務委託費、外注費をはじめとする費用が計画を下回ったことが寄与する。また、投資有価証券売却益を計上したことなども反映した。同時に発表した第1四半期の同損益は8億4400万円の赤字(前年同期は13億5300万円の赤字)だった。

■ハードオフ <2674>  1,074円  +96 円 (+9.8%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率8位
 ハードオフコーポレーション<2674>が後場一段高となり、年初来高値を更新した。同社はきょう午後2時ごろ、23年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の16億2000万円から18億7000万円(前期比22.2%増)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高の見通しも従来の253億円から257億円(同4.9%増)に上方修正。足もとで国内既存店売上高が堅調に推移しているほか、インターネット売上高や海外店舗も好調なことが主な要因だとしている。

■インテリW <4847>  869円  +66 円 (+8.2%)  本日終値
 インテリジェント ウェイブ<4847>がカイ気配で4連騰と上値追い加速。780円近辺で収れんする5日・25日移動平均線を大きく上放れてきた。カード決済システムで業界トップクラス、情報漏洩対策などサイバーセキュリティー分野にも展開する。3日取引終了後に発表した22年6月期決算は営業利益段階で前の期比34%増の15億1900万円と大幅な伸びを達成、続く23年6月期も前期比18%増の18億円と2ケタ成長を継続する見通しで、これを評価する買いを引き寄せている。また、好業績を背景に株主還元も強化し、今期年間配当は前期実績に3円増配となる20円を計画、これも物色人気を助長している。

■サイエンスアーツ <4412>  2,484円  +178 円 (+7.7%)  本日終値
 サイエンスアーツ<4412>が3日ぶりに急反発。午前10時ごろ、ワスド(東京都中野区)と資本・業務提携し、店舗接客DXの実現に向けた協業を行うことで合意したと発表しており、これが好感された。ワスドはスマートフォンを使ってスタッフを呼び出すクラウドサービス「デジちゃいむ」を提供している。今回の提携を通じ、アミューズメント施設や小売り、商業施設、サービス業、カーディーラーなど幅広い業種へ向けて共同でプロモーションを実施するほか、同社のライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」と「デジちゃいむ」の機能連携強化を図るとしている。

●ストップ高銘柄
 HOUSEI <5035>  1,015円  +150 円 (+17.3%) ストップ高   本日終値
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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