【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アイドマHD、サンバイオ、吉野家HD
アイドマHD <日足> 「株探」多機能チャートより
ウイングアーク1st<4432>は大きく買われ、200日移動平均線を一気に上抜けてきた。13日の取引終了後に23年2月期第1四半期(3~5月)の決算を発表。売上収益が前年同期比21.4%増の57億2300万円、営業利益が同37.2%増の19億3500万円と大幅増収増益で着地しており、これを好感した買いが入ったようだ。活発な企業の投資活動や一部案件前倒しの影響で帳票基盤ソリューション「SVF」が大きく伸びたほか、ペーパーレスや電子帳簿保存法対応に向けた需要を追い風に電子帳票プラットフォーム「invoiceAgent」も引き続き好調に推移した。このほか、各種サービスの売り上げも増加し、全体業績を押し上げた。
■アイドマHD <7373> 3,305円 +500 円 (+17.8%) ストップ高 本日終値
アイドマ・ホールディングス<7373>は急騰。13日の取引終了後、22年8月期の連結業績予想について、売上高を57億円から61億4000万円(前期比65.2%増)へ、営業利益を12億円から15億5000万円(同86.8%増)へ、純利益を7億4000万円から10億円(同2.1倍)へ上方修正したことが好感された。在宅ワークが定着するなか、主力の「営業支援」「人材支援」サービスが中小・中堅企業からの受注が増加し高い成長が続いていることが要因としている。あわせて発表した第3四半期累計(21年9月~22年5月)決算は、売上高43億2200万円(前年同期比67.2%増)、営業利益14億7400万円(同2.1倍)、純利益9億8000万円(同2.1倍)だった。
■サカタのタネ <1377> 5,030円 +680 円 (+15.6%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位
サカタのタネ<1377>が急騰。13日の取引終了後に発表した22年5月期の連結営業利益は111億8100万円と従来予想の100億円を上回って着地。併せて、配当を従来予想の38円から45円(前の期は38円)に引き上げており、これが好材料視された。前期から収益認識に関する会計基準を適用しており単純比較できないが、旧基準で比較すると前期の営業利益は112億2400万円となり、前の期比15.4%の増益だった。海外卸売事業で新型コロナウイルス感染症やウクライナ問題などを背景とする物流の混乱を回避するために前倒し需要が引き続き発生したほか、為替の円安進行もプラスに働いた。併せて発表した23年5月期の営業利益は前期比1.1%増の113億円に伸び、配当は前期比5円増の50円に増配する方針としている。
■サンバイオ <4592> 1,304円 +123 円 (+10.4%) 本日終値
サンバイオ<4592>が大幅高で5日続伸。同社は中枢神経系疾患領域の再生細胞薬の開発を手掛けるバイオベンチャーで、現在臨床試験を進めている慢性期外傷性脳損傷を対象とした再生細胞薬「SB623」の上市に期待がかかっている。株式需給面では13日引け後に、3月4日に発行した新株予約権について今月11日から13日までに大量行使(7500個)し、行使が終了したことを発表、これに伴い上値が軽くなったとの見方で物色人気が加速する格好となった。
■吉野家ホールディングス <9861> 2,574円 +152 円 (+6.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
吉野家ホールディングス<9861>は続伸。13日の取引終了後に発表した23年2月期第1四半期(3~5月)の連結営業損益は4億4000万円の黒字(前年同期は2億600万円の赤字)となり、これが好感されたようだ。3~5月期としてはコロナ禍前の19年3~5月期以来、3年ぶりの黒字となった。国内はまん延防止等重点措置の解除後、通常営業を再開し店内飲食が段階的に回復したほか、海外では米国やアセアン部門が2ケタ増収となった。また、コストコントロールを継続したことも利益改善に貢献した。
■日本電産 <6594> 8,987円 +207 円 (+2.4%) 本日終値
大和証券は13日、例年10月第1営業日に実施される日経平均株価の定期銘柄入れ替えの予想を発表した。同証券では3銘柄の入れ替えを見込んでいる。具体的には、採用候補として日本電産<6594>、SMC<6273>、オリエンタルランド<4661>を挙げた。予備の採用候補はHOYA<7741>とした。一方、除外候補はユニチカ<3103>、沖電気工業<6703>、マルハニチロ<1333>を挙げた。予備の除外候補は東洋紡<3101>とした。定期入れ替えに関する日本経済新聞社からの発表は9月5日頃を予想している。実際の入れ替えは10月3日が見込まれ、9月30日の終値ベースでリバランスに伴う売買インパクトが発生するとみられている。なお、日本経済新聞社はコンサルテーションの結果を反映した新ルールを近日中に発表するとみられており、同証券では今回は暫定予想としている。
■日本郵船 <9101> 9,510円 +190 円 (+2.0%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運大手が揃って上昇。世界景気の減速感が強まるなか、グローバル物流需要の停滞が海運業界にも影響を及ぼすことが予想されている。欧州だけでなく中国でも消費が伸び悩むなか、中国経済との連動性が高いばら積み船市況を表すバルチック海運指数も、足もと2000の大台攻防まで水準を切り下げていることで逆風が強い。ただ株価的には、空売りの買い戻しや、郵船や商船三井など11%を超える高配当利回りに着目したインカム狙いの買いが下値を支え、テクニカル的には底入れ足をみせている。足もとで急速に進むドル高・円安も、運賃ドル建て決済の海運セクターには強い追い風となっている。
■サイゼリヤ <7581> 2,690円 +40 円 (+1.5%) 本日終値
サイゼリヤ<7581>が続伸。13日の取引終了後に発表した22年8月期第3四半期累計(21年9月~22年5月)の連結営業損益は10億6100万円の黒字(前年同期は8億5200万円の赤字)となり、これが好材料視された。売上高は1073億4600万円(前年同期比12.6%増)だった。3月にまん延防止等重点措置が解除されたことで、客数が回復基調となり、既存店売上高が大きく伸びた。中国を中心とする海外事業は減益だったものの、国内事業の赤字幅が大幅に縮小したことで営業黒字を確保した。
■S Foods <2292> 3,165円 +45 円 (+1.4%) 本日終値
S Foods<2292>が3日ぶりに反発。同社は13日取引終了後に、23年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比29.7%増の47億8600万円となり、通期計画148億円に対する進捗率は32.3%に達した。売上高は同16.7%増の955億3000万円で着地。経済活動が持ち直しつつあることなどを追い風に、主力の食肉などの製造・卸売事業が増収増益となったことが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
株探ニュース